タイトル
話題のオススメの映画やDVDなどをワンポイントと共にご紹介。

2004年10月からはじまったこのコーナーは、これから公開される新作映画は勿論、お薦めの旧作、季節に合わせた素敵な作品など、今話題の映画やDVDを“普通にご紹介する”だけでなく、これから観る人にも、すでに観た!という人にも“ちょっと得した気分?”になって貰えるようなワンポイントをピックアップしながら、映画大好き人間の私:折原聖月がご案内させて頂くコーナーです。
“サロン”というタイトルにふさわしく、ゆったりと、気持ちよく聴いて頂けるよう頑張ってお届けしています!どうぞお立ち寄りください。

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【バックナンバー】
今週のおすすめ!
(4/14放送分)

「ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル」&「一陽来復 Life Goes On」

「ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル」
監督:ジェイク・カスダン
出演:ドウェイン・ジョンソン、ケビン・ハート、ジャック・ブラック、カレン・ギラン、リス・ダービー 他

「一陽来復 Life Goes On」
監督:尹美亜


◆聖月のオススメワンポイント
今回は4人の高校生を吸い込んだゲーム・アドベンチャー:現在好評公開中の【ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル】(字幕版・吹替版)と“今も、強く、優しい。”ドキュメンタリー【一陽来復 Life Goes On】をご紹介いたします。
まずは、【ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル】から・・・

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<ストーリー>
学校で居残りを命じられた4人の高校生は、地下倉庫の片付けを言い渡される。4人は、そこで「ジュマンジ」という名前のソフトが入った古いビデオゲーム機を発見!早速プレイしようとキャラクターを選択した瞬間、彼らはそれぞれ選んだ人物の体=アバターに変身し、ゲームの中の世界に入り込んでしまった。

しかも、そこはジャングル!! 現実世界の自分とは、性格も体格も性別までも全く違うキャラクターになってしまった彼らは、カバ、ジャガー、ゾウ、サイの群れなど、野生動物と遭遇。危険にさらされながらも、何とかゲームを攻略・クリアしなければ、永遠にゲームの中に閉じ込められて自分たちの世界へは戻れない。与えられたライフは3回!果たして彼らは生きて現実世界に帰ることができるのか!?

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<作品について>
“それは、この世で最も危険なゲーム!”・・・1996年に公開された映画【ジュマンジ】は、すごろくゲーム(ボードゲーム)のサイコロを振ると、コマがひとりでに動き、ゲーム盤に浮かび上がる文字の通りの出来事が次々に起こる!・・・というファンタジー・SFXアドベンチャー映画で、今は亡き名優ロビン・ウィリアムズが、成長しても子供の心を失わない純粋な主人公を熱演し大ヒットしました。
このオリジナル作品が『超体感型アトラクション・アドベンチャー』として激しくバージョンアップしたのが【ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル】です。まさに映画館がテーマパークのアトラクションのように!なっています。

監督は【バッド・ティーチャー】など、コメディの名手:ジェイク・カスダン。そして、ロック様!としてハリウッドでも最強アクション・スターとして君臨するドウェイン・ジョンソンが、【ワイルド・スピード】シリーズとは真逆の内面は気弱なオタクというヘタレ役にチャレンジ!他にも可愛すぎる自己中・金髪女子べサニーが中身?になる教授には、【ガリバー旅行記】のジャック・ブラック、また【ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー】のカレン・ギラン、人気コメディアンのケヴィン・ハートなど、個性派&芸達者のオールスターが揃いました。

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<みどころ>
前作は、まず部屋がジャングルになり、猛獣たちが街中を暴走していましたが、今回は、高校生たちが飲み込まれてゲームの中のジャングルが舞台となります。撮影も、ハワイのジャングルや大自然で行われ、スケールの大きな映像となりました。前作をご覧になった方は(私も)そのラストシーンから続編はいつかきっと・・・と思っていましたが・・・冒頭に太鼓の音がして、ビーチでゲームボードが発見される!というところも、象や、サイなど、猛獣たちが暴れまわる様子はオリジナルへの製作者のリスペクトを感じられるのでは?
ハラハラ・ドキドキさせられる中、でも明るく楽しく、そして、自分のことしか考えていなかった、自信なんてかけらもなかった子供達が、ゲームを終えるために必死に協力し、命の大切さ、生き方の選部ことを学んで成長していく姿が感じられるストーリーでもあります。

オリジナルが公開された20年以上前の1996年!というのもキーワードになっていますし、ラストには、ちょっとホロリと・・・。まずは、【ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル】(字幕版・吹替版)ご紹介しました。

<尚、こちらの作品は、宮城県内では、TOHOシネマズ仙台、ムービックス仙台・利府、イオンシネマ名取・石巻、109シネマズ富谷、シネマ・リオーネ古川の7箇所で上映中です。>

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もう一本は、東日本大震災を経て、手探りで前進しようとする人々の姿を追ったドキュメンタリー。仙台セントラルホールで上映中の【一陽来復 Life Goes On】をご紹介いたします。

<作品について>
2011年3月11日の東日本大震災から6年あまり・・・。震災によって甚大な被害を受けた宮城県石巻市・南三陸町、岩手県釜石市、福島県川内村・浪江町の各地では、多くの人が、喪失感や葛藤を抱えながら新しい一歩を踏み出している。

3人の子供を失った場所に、仲間のための集会スペースを作った夫婦。津波の後にもたらされた海の恵みに気づき、以前とは異なる養殖を始めたカキ漁師。震災を風化させないために語り部となったホテルマン。写真の中で生き続けるパパと、そろばんが大好きな5歳の少女。全村避難の村で田んぼを耕し続けた農家。電力会社との対話をあきらめない商工会会長。被爆した牛の世話を続ける牛飼い。

カメラは「復興」という一言では、くくることのできない、一人一人の確かな歩みを、自然豊かな風景とともに映し出します。作品では、岩手・宮城・福島の被災3県で生きる市井の人々の姿を通じて、東北、そして、日本の現在を捉えたドキュメンタリーとなりました。

メガホンをとったのは、ドキュメンタリー番組の制作や【サンマとカタール女川つながる人々】などのプロデューサーを経て、本作が初監督作品となるユンミア監督。「震災の衝撃と悲しみは世界中の人々に伝わったが、その後に生まれた、沢山の小さな希望や幸せを伝えたい」という一心で、東北の各地に通い、取材を続けたそうです。また東北に縁が深く、継続的な復興支援活動で知られる藤原紀香さんと山寺宏一さんがナレーションを務めています。

生命の賛歌:ドキュメンタリー【一陽来復 Life Goes On】をご紹介しました。上映時間は、1時間21分(81分)で、仙台セントラルホールで上映中です。


今週のおすすめ!
(4/7放送分)

ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書

監督:スティーブン・スピルバーグ
出演:メリル・ストリープ、トム・ハンクス、サラ・ポールソン、ボブ・オデンカーク、トレイシー・レッツ 他


◆聖月のオススメワンポイント
今回は、現在好評公開中のメリル・ストリープと、トム・ハンクスという2大俳優が初共演し、スティーヴン・スピルバーグがメガホンを取った見応え十分の重厚な社会派ドラマ【ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書】をご紹介いたします。

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<ストーリー>
ベトナム戦争の泥沼化から、国内では反戦の気運が高まっていた1971年のアメリカ。国防総省は、このベトナム戦争について、客観的に調査・分析する文書を作成していたが、戦争の長期化により、それは7000枚に及ぶ膨大な量に膨れあがっていた。これはまさに戦争の記録で、参戦が失敗であったことを証明するに等しい、国家の最高機密文書=ペンタゴン・ペーパーズだったのだが、ある日その文書が流出し、ニューヨーク・タイムズが内容の一部をスクープした。ライバル紙のニューヨーク・タイムズに先を越され、ワシントン・ポストのトップで、アメリカ主要新聞社史上、初の女性発行人:キャサリン・グラハムと、編集主幹:ベン・ブラッドリーたちは残りの文書を独自に入手し、全文を公表しようと奔走する。

真実を伝えたいという気持ちが彼らを駆り立てていた。・・・しかしニクソン大統領が、あらゆる手段で記事を差し止めようとするのは明らかだった。 政府を敵に回してまで、本当に記事にするのか?・・・報道の自由と、信念を懸けた“決断”の時は近づいていた。

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<作品について>
ベトナム戦争の真っ只中の1971年。アメリカでは反戦運動が盛り上がりを見せていた、その時、ニューヨーク・タイムズは政府の極秘文書“ペンタゴン・ペーパーズ”の存在を暴き、ライバル紙であったワシントン・ポストも報道の自由を求めて立ち上がる・・・という、新聞社を舞台に繰り広げられる、この真実の物語・・・原題は『The Post』。

監督スティーヴン・スピルバーグ、主演はオスカー俳優、メリル・ストリープ&トム・ハンクスという奇跡のチームが描いたのは米国の光と影であり、報道の自由を懸けて闘った新聞記者たちの熱き実録ドラマでもあり、ひとりの平凡な女性が覚悟を決めて重大な決断を下すに至るという、感動的な女性映画でもあります。

監督のスティーヴン・スピルバーグは、ご紹介するまでもなく、エンタメから社会派まで多くの作品を手がけ、史上最高の累計興行収入を誇る巨匠です。撮影は、ヤヌス・カミンスキーが、そして音楽を担当したのは、今年86歳を迎えた、こちらも巨匠:ジョン・ウィリアムズです。スピルバーグ監督とは【続・激突!カージャック】(74)でタッグを組んで以来44年間、【ジョーズ】【未知との遭遇】【E.T】【シンドラーのリスト】等など名作ばかり実に本作で、29本目のコラボレーションとなりました。報道の自由をめぐる駆け引きを鮮やかに描き出すこの作品でも、心深く響きわたる書き下ろしスコアに注目です。

このジョン・ウィリアムズとのコラボレートについて監督は・・・彼は、匿名の情報源のような形で貢献することを思い描き、映画に何も課さず重みを与え、ストーリーをリードすることなく、観る者の正義感をかき立てようと、繊細で、巧みで、非常に表現豊かで、身を切るほどに美しい。
(中略)派閥的でも政治的でもなく、歴史の振り子が揺れ続ける中、時代を超えて生き残って欲しいと願うストーリーについてコラボレートできたことを、二人ともとても誇りに思っている・・・と語っています。(放送では、オリジナル・サウンドトラックに乗せてお聴きいただきました。)

アメリカ主要新聞社史上初の女性発行人:ワシントン・ポストのキャサリン・グラハムを演じるのはメリル・ストリープ、編集主幹:ベン・ブラッドリーをトム・ハンクスが当たっています。

実在の人物をモデルに、メリル・ストリープとトム・ハンクスが共演!というだけでも期待は高まるばかりですが・・・特に、時の大統領による妨害を招き、社の存続すら危うくなることがわかっていても、女性社主であるキャサリンが社の未来に責任を負いながら深く葛藤する姿に、同じ女性としても、強く心を動かされました。

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<みどころ>
完璧ではなくても、最善を尽くす・・・スクープ、と言っても単なるスクープではなく、国家を揺るがすような・・・長年の嘘を暴いて、政府と戦う、大スクープです!

ウォーターゲート事件へと続く、その先を予感させる終わり方も印象深く・・・女性の立場、会議での発言権なし!例え同じことを言っても女性であるだけで聴いてもらえない、という状況も描かれています。(男女雇用機会均等法以降であっても感じてきた)ある時代以前の、働く女性ならばどこかで感じていたような、つらい気持ちを思い起こすこともありました。

また、その女性たちにメリルが囲まれるシーンや、バイトの女の子の台詞が何かを象徴しているようでもありました。女性たちは、理不尽に思いながらも、夫を、息子を、兄を、弟を、戦場へと送り出していた・・・それは、いつの時代も、どこの国でも同じことです。

大きな力に屈しない真実を発言する勇気!なんのために新聞社があるんだ!!マスコミのあり方だけではなく、女性の立場・あり方を、声高ではなく訴えているような作品。都合の悪い真実をひた隠しにする政府に対して、一歩も引かない姿勢で挑んだジャーナリストたちの命懸けの戦いが描かれている本作。どこかの国の政権が報道の自由を奪おうとしている中、スピルバーグ監督は、「2017年に公開できなければ意味がない」との思いで作り上げたということで、まさに今こそ観ていただきたい社会派ドラマの1本です。今回は、【ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書】をご紹介しました。

<尚、こちらの作品は、宮城県内では、フォーラム仙台、TOHOシネマズ仙台、ムービックス仙台・利府、イオンシネマ名取、109シネマズ富谷の6箇所で上映中です。>


今週のおすすめ!
(3/31放送分)

「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」 &
「映像歳時記 鳥居をくぐり抜けて風」

「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」
監督:ジョー・ライト
出演:ゲイリー・オールドマン、クリスティン・スコット・トーマス、リリー・ジェームズ、スティーブン・ディレイン 他


「映像歳時記 鳥居をくぐり抜けて風」
監督:池田将
出演:池田将、堂免沙樹子


◆聖月のオススメワンポイント
今回は、30日から公開となり日本人がアカデミー賞を受賞したことでも話題の【ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男】・・・そして、今日31日から公開の【映像歳時記 鳥居をくぐり抜けて風】の2本のご紹介です。まずは、【ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男】からご紹介いたします。

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<ストーリー>
1940年・・・第二次世界大戦初期。ナチス・ドイツの勢力が拡大し、侵略されたフランスは陥落間近、イギリス本土にも侵略の脅威が迫っていた。連合軍がダンケルクの海岸で窮地に追い込まれる中、ヨーロッパの運命は、新たに就任したばかりの英国首相:ウィンストン・チャーチルの手に委ねられた。
度重なる失策から“政界一の嫌われ者”であったチャーチルは、政敵たちに追いつめられながら、ヨーロッパのみならず、世界にとっての究極の選択を迫られることに。このままヒトラーに屈するのか、あるいは徹底的に闘うのか。

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<作品について>
世界の命運が一人の首相の肩に重くのしかかる・・・・就任からダンケルクの戦い迄、チャーチルの27日間を描いた、この史実ドラマ。
監督は【プライドと偏見】【つぐない】が高く評価された:ジョー・ライト、脚本は、【博士(はかせ)と彼女のセオリー】のアンソニー・マクカーテンが手がけ、現存する閣議の議事録など、膨大な史料を基に、チャーチルの知られざる人間性を浮き上がらせました。

型破りな魅力で民衆を鼓舞し、世界をリードしたチャーチルを演じるのは、【レオン】【ハリー・ポッター】シリーズの名優ゲイリー・オールドマン。彼のたっての希望で、特殊メイクを担当したメイクアップ・アーティストの辻一弘さんによって、まさに、チャーチルが乗り移ったかのような変身を遂げ、その偉大なキャリアの中でも屈指の名演を見せています。

他に、チャーチルを支える妻:クレメンティーンに【イングリッシュ・ペイシェント】のクリスティン・スコット・トーマス、新人秘書:エリザベス・レイトンには、ディズニー実写版【シンデレラ】【ベイビー・ドライバー】などのリリー・ジェームズが扮しています。 特殊メイクの開発と試作には6ヶ月が費やされ、現場では、ヘアメイクに3時間半、衣装を着るのに30分、そのため、毎朝3時にスタジオ入りしていた!というオールドマン!その渾身の演技で、本年度(第90回)アカデミー賞2部門!ゲイリー・オールドマンが主演男優賞を、メイクアップ&ヘアスタイリング賞を、日本人で初めて、辻一弘さんが受賞しました。他にも、ゴールデングローブ賞 男優賞(ドラマ)など、多くの映画賞の受賞を含め、世界中から今、注目を集めている作品ではないでしょうか。

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<みどころ>
先に公開されたクリストファー・ノーラン監督の映画【ダンケルク】では、勢力を拡大したナチス・ドイツ軍に、40万人もの連合軍兵士が港町ダンケルクで包囲され、絶体絶命の状況下で、英国首相チャーチルは、あらゆる手段を駆使して彼らを救うよう命令し、軍艦のみならず民間の漁船やヨットまでもが救出に向かった!という実際に行われた史上最大の救出作戦が描かれました。ですから、こちらの映画では、同時期のイギリス本土側を描いた、と言っても良いかと思います。

弁舌の旨さに定評のあったチャーチルですが、それだけではどうにもならず、戦時下ならではの、厳しく、辛い選択もありました。しかし、言葉の魔術師と言われた彼は、言葉を武器に、戦うことができる人物でもあったのです。

バスに乗ったこともパン屋に並んだこともなかったチャーチルが、民衆の生の声を聴くことの大切さを知り、自ら積極的に民衆の中に飛び込む姿など・・・このシーンは史実ではないようですが・・・27日間で歴史が動いていった様子が細やかに描かれています。

また迷い、ためらう時、妻の言葉に支えられる愛すべき人物像も垣間見えます。辻さんが、アカデミー賞受賞後のインタビューで“大切なのは、人になんと言われようと自分を信じること!”と言われていたのですが、それは映画の中で、チャーチルが妻から“自分に正直であれ!”と言われていたのと同じ様で心に刺さる言葉でした。

「彼の決断が、歴史を変えた。」・・・【ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男】を、まずはご紹介しました。

<こちらの作品、宮城県内では、チネ・ラヴィータで昨日から、ムービックス利府では、4月28日からの上映です。>

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そして、もう一本、こちらは、今日から仙台セントラルホールで上映となる【映像歳時記 鳥居をくぐり抜けて風】のご紹介です。

<作品について>
この映画は、ニューヨーク育ちの少女:エマが、文化の違いに戸惑いながら、熊野に住む日本人の祖父と日本各地の神社を巡る中で、四季折々の日本の自然や祭事に心を奪われていく様子や、不思議に思う日本の文化・しきたり等について理解しながら、祖父の言葉を借りて、観るものに語りかけ、英語のナレーションで(日本語字幕で)案内するスタイルをとった映像ドキュメンタリーです。

メガホンを取ったのは、ありふれた日常をリアルに切り取った群像劇、映画【亀】の池田将(しょう)監督、脚本・プロデューサーは【体脂肪計 タニタの社員食堂】に携わった、小笠原高志さんです。

初詣や、これからの春祭り、例大祭、などなど、色々な機会に訪れる神社、大勢の人が集まる時も、静かに一人訪れる時も、必ず我々は、鳥居をくぐることになるのですが・・・鳥居をくぐった途端、吹く風が変わった!?という感覚を持ったことがある方も多いのではないでしょうか? あの、目には見えないけれど、神聖な空気、そして、そのエネルギーを作り出している、鎮守の杜の佇まい・・・

改めて、映像として観ると、鳥居の多さにも気づかされます。 ほこらの前、海や山の入り口、小さなビルの屋上、街角、大通りを跨いで、等お参りをする際、なぜ鈴を鳴らすの?・・・・それは神様に、来ましたよ!という合図・・・とか、お賽銭や、しめ縄の意味は?・・・など日本人なら何気なく、おこなってきたことについて、おじいちゃんが教えてくれる内容は興味深く・・・八百万の神様、という意識を強くします。

森を愛した明治時代の天才生物学者:南方熊楠(みなかたくまぐす)が調べた生態系について、那智の滝や、熊野エリアの神社を見ながら考えたり・・・山火事か?と思うような、火祭りに圧倒されたり・・・エンドロールには、60社以上の神社が登場しています。

詩人の谷川俊太郎さんも、日本を海外に紹介することのできる秀作!と語っておられる映像歳時記【鳥居をくぐり抜けて風】・・・上映時間は1時間5分(65分)で、こちらの作品は今日31日から、仙台セントラルホールで、一週間の限定上映です。 尚、映画鑑賞料は1000円更に、御朱印帳や俳句に関する本をお持ちの方は800円で入場できます。 今回は、【ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男】と、【映像歳時記 鳥居をくぐり抜けて風】をご紹介しました。


今週のおすすめ!
(3/24放送分)

「ぼくの名前はズッキーニ」&「blank13」

「ぼくの名前はズッキーニ」
原作:ジル・パリ
監督:クロード・バラス
声の出演(日本語吹き替え):峯田和伸、麻生久美子、リリー・フランキー、浪川大輔 他


「blank13」
原作:はしもとこうじ
監督:齊藤工
出演:高橋一生、松岡茉優、斎藤工、神野三鈴、大西利空 他


◆聖月のオススメワンポイント
今回は、現在公開中の作品から2本…世界中のハートをわし掴みにした奇跡のストップモーションアニメーション【ぼくの名前はズッキーニ】・・・そして、リスナーの皆さんからも沢山メッセージが寄せられている、齊藤工さんが監督をつとめた映画【blank13】のご紹介です。まずは、スイス・フランス合作アニメーション【ぼくの名前はズッキーニ】からご紹介しましょう。

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<ストーリー>
アルコール依存症の母親と2人きりで暮らす9歳の少年“ズッキーニ”(本名:イカール)は、ある日突然、衝撃的な事故で母親を失う。親切な警察官に保護されて、同年代の子供たちが共同生活を送る養護施設 レ・フォンテーヌで暮らすことになるのだが、母がつけてくれたニックネームの“ズッキーニ”を大事に思っている彼は、初めは新しい生活に馴染めずにいた。しかし日々の暮らしを通じて、色々な事情を抱えた仲間たちと、少しずつ心を通わせ、成長していく。

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<作品について>
笑って、泣いて、恋を知る・・・孤独と悲しみを乗りこえて、仲間とともに、たくましく生きる“ズッキーニ”の姿に、フランスをはじめ、世界中が夢中になった!というこの作品は、リアリズムとユーモアと、ポエトリーで満ち溢れているジル・パリの原作を、子供時代をユニークに描き、時代や年齢も超えて、観客を笑わせ、泣かせることができる才能の持ち主:クロード・バラスが監督をして完成させた、ストップモーションアニメーションです。

第89回アカデミー賞長編アニメーション部門ノミネートをはじめ、2016年には、アヌシー国際アニメーションフェスティバルで最優秀作品賞・観客賞をW受賞!など、世界の多くの映画祭でも注目されています。

日本語吹き替え版の声は、シンガーソングライターで朝ドラにも出演した銀杏BOYZの峯田和伸さんや、麻生久美子さん、リリー・フランキーさんらが担当しています。

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<みどころ>
新たな環境の中で自分の居場所を見つけるべく悪戦苦闘する子供達が、皆で集合写真をとる場面や、スローモーションで表現されるシーンがいくつかあるのですが・・・この作品を観ながら、“ああ、これは絶対ご紹介しなければ”・・ と強く強く思った映画です。

ストップモーションアニメーションというとティム・バートン監督の【ナイトメア・ビフォー・クリスマス】などが浮かび(私も大好きな分野ですが、)今回はファンタジーではなく、人間が主人公で、更に児童虐待、育児放棄など、社会問題となっている、子供たちにとっての辛い現実が、とてもリアルに描かれています。

しかし、もしかしたら人形だからこそ表現できる、現実の痛ましさなのかもしれません。酷い目に遭わされても、自分で訴えることができない子供たちが、友のために力を合わせたり、無邪気にダンスをしたり雪遊びを楽しむ光景。中にはさすがフランス合作映画!という、初恋に関する描写も可愛らしく表現されています。

また小さく頷く、そっと手を添える、髪をかきあげてあげる、頬にキスをする等、その表情や仕草の一つ一つが、愛おしく、人形であることを忘れてしまう。 寧ろ彼ら主人公の、見た目のインパクトの強さも、ストーリーが進むにつれて、チャームポイントに変わっていくから不思議です。

天気予報ならぬ『気分予報』のボードがあって、各自“今日の自分の気分”をお天気マークで表しているのがユニークなのですが、これは監督が“ある施設”を実際に訪れて一緒に子供達と過ごした時に、そこで目にしたものだそうです。

悲しい現実に晒されながらも、本当の愛情を注いでくれる人々も必ずいる!!“ぼくは ひとりぼっちじゃなかった。”青空のもと、子供達の声が駆け巡る・・【ぼくの名前はズッキーニ】を、まずはご紹介しました。(上映時間、66分)

<こちらの作品、現在、宮城県内では、仙台セントラルホールで上映中です。なお、31日からは、ムービックス利府でも上映予定で、字幕版・吹替版がありますので、各劇場にご確認ください。字幕版も子供たちの言葉なので、比較的、楽に字幕を追うことができると思います。>

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そして、もう一本、こちらも少年時代の思いが強く影響している現在上映中の【blank13】です。

<ストーリー>
ギャンブルに溺れ、借金を残して蒸発し、13年間音信不通だった父が、余命わずか3か月で見つかった。母と兄は見舞いを拒否したが、弟のコウジだけは子供の頃、キャッチボールをしてくれた優しい父を思い、入院先を訪ねる。
しかし、金を工面している父の姿に失望し、家族の溝は埋まらないまま、父はこの世を去った。葬式に参列するのは、そんな父の数少ない友人たち。彼らが語るエピソードによって、空白の13年間に何があったのか・・・知られざる父の過去が、明らかになっていく・・・

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<作品について>
音信不通だった父の死。しかし葬儀の場で語られる、家族の誰も知らなかったお人好しで優しい父の顔、もう一つの真実が、空白の時間と心を少しずつ埋めていく・・・という、これは実話を元に描かれた、ある家族の物語です。

俳優の他、写真家や移動映画館プロジェクトの主催など、多彩な活動を続け、熱狂的な映画フリークとしても有名な齊藤工さんが監督しました。 2012年にショートムービーで監督デビュー以降、ファッションドキュメンタリーや、アニメーション企画など多種多様な映像製作に携わり、監督7作目にして、初の長編となった今作は、国内外の映画祭で高い評価を受けています。

出演は高橋一生さん、リリー・フランキーさん、松岡茉優さん、神野三鈴さん、佐藤二朗さんら豪華キャストが集結し、監督ご本人も出演しています。また、出演者の一人である金子ノブアキさんが、音楽も担当しています。

ストーリーの元となっているのは、かつて齊藤監督の作品で脚本を担当した放送作家:はしもと こうじさんが笑って話してくれた実体験!ということで、普遍的な家族の愛と憎しみが、特別ではないかもしれないけれど、でも世界にたった一つしかない、家族の物語として、心に迫ってきます。

現在、他にも出演作が公開中の齊藤さん!先日仙台で、2つの劇場を往復して、6回の舞台挨拶に立たれました。そこには、常に、世界を意識した映画作りを考えている監督としての齊藤工さんがいらっしゃいました。が・・・

放送では、今回、私の技術不足で、インタビュー音声を使えず、本当に申し訳なかったのですが・・・とても、お洒落で真面目な人柄を感じさせる齊藤工監督は・・・『他人事を聴きながら、我が事になっていくように・・・本当に必要な人に、この作品が届くことを願っています!』と語ってくださいました。【blank13】・・・上映時間は1時間10分(70分)で、こちらの作品、宮城県内では、フォーラム仙台で好評上映中です。

今回は、現在公開中の作品から【ぼくの名前はズッキーニ】【blank13】をご紹介しました。どちらも短めの作品で、劇場へ足を運びやすいのでは?と思いますので、ぜひ映画館で、ご覧になってみてください。


今週のおすすめ!
(3/17放送分)

リメンバー・ミー

監督:リー・アンクリッチ
声の出演(日本語吹き替え):藤木直人、松雪泰子、橋本さとし、石橋陽彩、横山だいすけ 他


◆聖月のオススメワンポイント
今回は、“ディズニー/ピクサー最新作、愛と音楽溢れる、時を超えた家族の絆の物語!”“アカデミー賞長編アニメーション賞・歌曲賞受賞で更に注目!!
感動のファンタジー・アドベンチャー”16日から公開の【リメンバー・ミー】 のご紹介です。

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<ストーリー>
主人公は、ミュージシャンを夢見る、ギターの天才少年ミゲル。しかし厳格な《家族の掟》によって、ギターを弾くどころか音楽を聴くことすら禁じられていた。ある日、ミゲルは古い家族写真をきっかけに、自分のひいひいおじいちゃんが、伝説のミュージシャン:エルネスト・デラクルスではないかと推測。彼のお墓に忍び込み、美しいギターを手にする!・・・とその瞬間、先祖たちが暮らす“死者の国”に迷い込んでしまった!
しかしそこは、カラフルで、夢のように美しく、ガイコツたちが楽しく暮らすテーマパークのような世界。ただ日の出までに元の世界に帰らないと、ミゲルの体は消え、永遠に家族と会えなくなってしまうのだ。唯一の頼りは、陽気だけれど孤独なガイコツのヘクター。家族に会いたいと願い続けているのだが、実は彼にも「生きている家族に忘れられると、死者の国からも存在が消えてしまう」という運命が待ち受けていた。絶体絶命の二人と家族をつなぐ重要な鍵、それは、ミゲルが大好きな曲“リメンバー・ミー”に隠されていた。

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<作品について>
死者の国に足を踏み入れた少年が、笑いと感動の冒険を繰り広げる!というこの物語は、一年に一度だけ、他界した家族に再会できるとされる“祝祭”をテーマにした、ディズニー・ピクサーによる長編アニメーションです。監督と製作には、【モンスターズ・インク】【トイ・ストーリー3】のリー・アンクリッチ監督と、ダーラ・K・アンダーソン、製作総指揮ジョン・ラセター。

また映画【アナと雪の女王】の主題歌「レット・イット・ゴー」の作詞・作曲を担当した、ロバート&クリステン・アンダーソン・ロペス夫妻が、この作品の主題歌:心に残る名曲「リメンバー・ミー」を作り上げています。

第90回アカデミー賞:長編アニメーション賞と歌曲賞、そして第75回ゴールデングローブ賞:アニメーション作品賞等を受賞しています。

日本版声優としては、石橋陽彩(ひいろ)さん、藤木直人さん、松雪泰子さん、横山だいすけさん、渡辺直美さん、橋本さとしさんらが担当。日本版エンドソングは、シシド・カフカさんと東京スカパラダイスオーケストラが盛り上げています。

今週、公開前に、日本版声優として、主人公ミゲルのひいひいおばあちゃん:イメルダの声を担当した松雪泰子さんが仙台にいらっしゃいましたので、お話を伺いました。

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<インタビュー>
松雪:松雪泰子さん監督が、本当に何年にも渡り、メキシコでリサーチされて、結構お作りになったというだけあって、映画を通してメキシコの文化をすごく体験できることもできるし、とてもシンプルなんだけれども、あの普遍的なものをやりたかった!と監督がおっしゃっていて、それが本当に見事に前半からの伏線を含め、あの表現されていっているストーリー構造というのが、う〜ん、すごく素敵だなという風に思いました。

ミュージカルでの歌っていうのは、こうただ歌う!ということではなくって、やっぱりあくまでもお芝居の延長線上での歌ですから、やっぱりキャラクターの心情ですとか、シーンの情景を、歌を通して表現していくという意味では、凄く重要なシーンでの曲でもあったので、しっかり、その、イメルダの心の動きが歌の中で変化していくのを表現したいなという意味では、スゴく慎重に、と言いますか、準備して、という感じでした。

一番、物語の、そういう意味では核になる秘密を、まあ持っている人物でもあるし、だからこそ、凄く表現できる幅というのも広いですし、やりがいのある役をいただいて、本当にホントに光栄に思いました。

一番、あの凄く心に残っているのが、一度死者の国に行って、そして子孫の記憶からも消えてしまうと、死者の国での存在すらも消えてしまう、2度目の死を迎える!というのが出てくるんですけど、それが凄く印象に残っていて・・・人が生きるということについて深く考えたんです。何かその、今やっぱりこうやって生きてる時間というのを、凄くかけがえのない一瞬、まあ100年生きられたら大往生ですよね、でも長い長い、こう何世代にも渡って繋がっていくことを考えると、あっという間の時間でしかないけれど、ここに存在していることが、凄くかけがえのない時間だし、だからこそ、何かちゃんと生きなきゃな!っていう風に、この映画の、あのエピソードを見た時に、凄く感じて、う〜ん改めて家族…今までも勿論、凄くかけがえのない存在ではありましたが、より強く、そういう風に思いましたね。


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<メッセージ>
松雪:ラジオマガジン・アーリーバードをお聴きの皆さん!【リメンバー・ミー】日本版声優の松雪泰子です!!
この作品は、ホントに素晴らしくって、圧倒的な映像美と豊かな色彩、そして音楽が本当に、魂に突き刺さってくる様な素晴らしい作品です。とてもシンプルなストーリーなんですけれども、普遍的なテーマですし、世代を超えて繋ぐ家族の物語です。 ホントに感動できる作品ですので皆さん是非、ご家族皆さんで、劇場で、何度でもご覧になってください!!


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<みどころ>
とても味のある歌:メキシコの民謡を唄うシーンには、トレーニングを2ヶ月ぐらい重ねて臨まれたそうです・・・

ご先祖様をお迎えする日本のお盆と、ハロウィンの楽しさも合わせ持っている様ですが、実際に、メキシコに伝わる「死者の日」というもので、家の祭壇やお墓を飾り付けて陽気に賑やかに迎える祝祭がテーマです。

これまでも、おもちゃや、モンスターの世界、南の島を舞台に、楽しく明るい雰囲気!が描かれてきたディズニー・ピクサー作品の中でも、とりわけ今回は、誰も想像したことのないような息をのむ美しさ・・陽気でカラフルな映像が、一層強調されていて、テーマパークの様な、死者の国の描写や、祖先や家族を大切にするストーリーに、私も、どんどん引き込まれていきました。
監督曰くオズの魔法使いの演出も参考にされたそうで、本当に素敵な作品です。

今朝は、不思議な力を秘めた曲が、時を超えて、奇跡を巻き起こす!・・・昨日から公開の【リメンバー・ミー】をご紹介しました。

尚、同時上映作品は・・・あの大ヒット作【アナ雪】待望の最新作【アナと雪の女王/家族の思い出】主人公エルサとアナの姉妹が、クリスマスを過ごす様子を描いた22分の短編アニメーションとなっています。
アレンデール王国の人々がそれぞれの家族で受け継がれてきたクリスマスの過ごし方をしているところ、自分たちは、そんな“家族の伝統”を知らないことに気づいたアナとエルサ。そこで雪だるまのオラフが思いついたこととは。

<こちらの作品、県内では、TOHOシネマズ仙台、チネ・ラヴィータ、ムービックス仙台・利府、109シネマズ富谷、シネマ・リオーネ古川、イオンシネマ名取・石巻の8箇所で上映。字幕版・吹替版がありますので、各劇場でご確認ください>


今週のおすすめ!
(3/10放送分)

北の桜守

監督:滝田洋二郎
出演:吉永小百合、堺雅人、篠原涼子、岸部一徳、高島礼子 他


◆聖月のオススメワンポイント
今回は“激動の時代を生き抜いた、親子の物語”吉永小百合さん主演で贈る・・・“北の三部作”最終章を飾る一大巨編。今日10日から公開の【北の桜守】のご紹介です。

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<ストーリー>
1945年、南樺太に一輪の桜が咲いた。待望のその桜は江蓮(えづれ)てつ達、家族にとって希望の花だった。しかし、この年の8月、本土が終戦に向かう中、樺太にはソ連軍が迫っていた。出征する夫と再会を約束し、てつは息子二人と共に樺太を脱出。決死の思いで北海道の網走へと辿り着く。
満身創痍の親子を待っていたのは、想像を絶する過酷な生活だった。が、その中を懸命に生き抜いた。

時は流れ1971年、成長した次男の修二郎は米国で成功し、日本初出店企業の日本社長として帰国。15年ぶりに網走を訪れると、そこには夫を待ち続けながら、慎ましい生活を送る年老いた母:てつの姿があった。
修二郎は、母を札幌へと連れ帰り、一緒に暮らし始める。が、徐々に不可解な行動が目立つようになる てつ。立派になった息子に、迷惑をかけたくないと思う母と、母に寄り添いたいと思う息子。二人は思い出をたどる旅をしながら、失われた家族の記憶を取り戻していくのだが・・・。

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<作品について>
吉永小百合さんが主演を務めた、2005年公開の【北の零年(ぜろねん)】、2012年公開の【北のカナリアたち】に続き、雄大な北海道の大地を舞台に、壮大なスケールで人間模様を描く“北の三部作”。その集大成となるのが、この【北の桜守】です。 監督は【おくりびと】で世界を沸かせた滝田洋二郎さん。脚本は“北の三部作”全作品を手掛ける那須真知子さん。劇中の舞台演出はケラリーノ・サンドロヴィッチさんです。

戦後の壮絶な苦難に際しても、強い母であり続け、再会した息子と記憶を辿る旅に出る江蓮てつを演じた吉永小百合さん、本作が120本目の映画出演作となります。その息子に堺雅人さん、さらに篠原涼子さん、阿部寛さん、佐藤浩市さん、岸部一徳さん、中村雅俊さん、笑福亭鶴瓶さん、高島礼子さん、永島敏行さんなどなど、豪華なキャストが、顔を揃えました。

主題歌「花、闌(たけなわ)の時」は小椋佳さんの作詞・作曲によるものです。

公開前に、吉永小百合さんと、てつ親子と関わりを持つことになる岩木役を演じた毎熊克哉(まいぐま かつや)さんが仙台にいらっしゃいましたので、お話を伺いました。

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<インタビュー>
吉永:北の桜守私の120本目の映画が完成しました。中学2年生で初めて映画に出演しましたけれども、まさか120本出演できるという事は思ってもみなかった事で、その時間が長かったのか、短かったのか、そういうこともあまり、こうハッキリしないんですけれども、とにかく皆様に助けて頂いて、そして健康だったから、此処まで来ることができた!という風に思っております。映画【北の桜守】を、北のもり=杜の都で、このように皆様に観て頂いて、大変、嬉しゅうございます。

撮影は北海道の北部、稚内の近郊でやったんですけれども、監督とサハリンに行ったり、樺太に行ったり、それから、網走の流氷を見に行ったりしている間に、こう、役作りもできましたし、色々、イメージが膨らんで参りました。

本当のことを言いますと「桜守」と言う職業があると言うことを知らなかったんです。でも今回指導して頂いたのは、飯田市の桜守の方・・・男性でした。とっても丁寧に、あの時代は、こういう風に炭を使ったんですよ、とか教えてくださいました。そして、撮影が終わった後には、青森県の弘前公園の女性の桜守の方にお話を伺うことができたんですけれども、とにかく、一年中、桜のことを思って、手当てをして、美しい桜を咲かせようというような気持ちで、いらっしゃるということがわかって、映画作りも、桜守りのように心を込めて、ずっと、やっていかなければいけないということに、あの思いを馳せまして、本当に桜守という職業を今回やれたっていうことが、とても嬉しいことです。

樺太の史実が、あまりに、こう悲惨な為に、それをそのまま実写で映すのは、ちょっと重すぎるというような判断もありまして、舞台のシーンで抽象的に描こうということになりました。舞台の作り方も抽象的になっているんですけれども、そういう中で、あの、初めて舞台を経験して一週間ぐらい稽古をして、撮影にも、また一週間位かけたんですけれども、大変面白く感じました。舞台の出身の方達が、もう素晴らしい動きをなさるんですね。ある時は列車の車輪になったり、又、ある時はソ連兵になり、又、看護婦になり、早変わりでパッと、もう音もせずに、その役になりきっていらして・・見とれてしまいましたし、舞台の楽しさを本当に、もう短い間でしたけれども楽しむことができました。


毎熊:今の自分と、当時の彼らの生き方で、何が一緒何だろうと思うと、やっぱり今を精一杯生きるっていうことだなあと思ったので、作品の中では、いろんなことをやりながらも、必死に生きている人間というのを心がけて、演じさせて頂きました。

吉永:3月10日に皆様に公開して、観て頂く!ということに全力をあげているんですけれども、又、この作品を観て頂いた後には、できれば映画界の片隅で少しでも映画の仕事に携わっていけたらという風に思っているんです。これで引退しようか、と思ったこともあるんですけども、やっぱり映画が、とても好きなので、何かもう、もし俳優がダメでも、何かのセクションでやらせて頂けたらというふうに思っています。

戦後の厳しい時代から30年間、親子と、それから、その側で、彼らをサポートする人たちの話だと思うんですね。でもその中に色んな要素があって舞台とかミュージカルの要素もあると思いますので色々な風に、いろんな年代の方が受け止めて、観て頂けたらという風に願っています。


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<みどころ>
合同記者会見、冒頭の挨拶から、じっくりとお聴き頂きましたけれども、私も最前列で質問させていただきまして・・・先日は、マツコさんの番組でも特集されていましたが・・・今回、本当に若い頃からの様子を少女のようにお話になっていたのが印象的でした。・・・そのまま、美してくて、可愛くて・・・

今回の作品で特徴的なのが、劇中劇のように舞台で表現している部分がある事ですが、吉永さん初めて演じた舞台のお芝居ということで、とても新鮮だったようです。

戦後の時代を必死に生き抜いた、強く人間っぽい母てつさんの作る「おにぎり」というもの、映画のキーポイントとなっています。 今回は・・・この春、桜が花咲く季節に必見の超大作、【北の桜守】をご紹介しました。

<こちらの作品、宮城県内では、TOHOシネマズ仙台、ムービックス仙台・利府、シネマ・リオーネ古川、109シネマズ富谷、イオンシネマ名取・石巻の7箇所で上映。尚、劇場によってシニア・プラス・ワン割引キャンペーンを行なっている所もあります!!詳しくは、各劇場または、公式HPでご確認の上、お出かけください。>


今週のおすすめ!
(3/3放送分)

5パーセントの奇跡 〜嘘から始まる素敵な人生〜

監督:マルク・ローテムント
出演:コスティア・ウルマン、ヤコブ・マッチェンツ、アンナ・マリア・ミューエ、ヨハン・フォン・ビューロー、アレクサンダー・ヘルト 他


◆聖月のオススメワンポイント
今回は、“ぼやけた明日が輝きだす・・驚きの実話を映画化した笑って泣けるハートフル・エンタテインメント!”現在、好評公開中の【5パーセントの奇跡 〜嘘から始まる素敵な人生〜】のご紹介です。

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<ストーリー>
「5つ星ホテルで働きたい!」・・・先天性の病気で95%の視力を失った青年サリーこと、サリヤが夢を叶えるために一世一代の“大芝居”を打つ!なんと目が見えない!ということを隠して、一流ホテルで見習いを始めるというのだ。
持ち前の明るさと機転を利かせ、親友や、周囲の助けも借りながら、順調にホテルの研修課題をクリアしていくサリー。しかし、ラウラとの出会いにより、完璧だった偽装計画が徐々に綻び始めてしまう。果たして無謀とも呼べる夢は叶うのか?・・・そして二人の恋の行方は?・・・

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<作品について>
10代の時、ある日突然、病気で視力が5%以下になってしまったサリーが、一流ホテルマンになる夢を諦めず、目が見えないことを隠して、ミュンヘンの5つ星ホテルで研修生になることに成功する・・・というドイツ全土を笑いと、爽やかな感動の渦に巻き込み、大ヒットを記録した驚きの実話が、ヒューマンドラマとして、映画化されました!

原作者は、主人公:サリーのモデルであり、現在は、料理家としても活躍中のスリランカ系ドイツ人サリヤ・カハヴァッテさん。そして奇跡の実話を映画化したのは、ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞、アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされた映画【白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々】の、マルク・ローテムント監督。また、【エディット・ピアフ〜愛の賛歌〜】などの製作にも携わっていた日本 出身でドイツ在住の映画プロデューサー樋口洋子さんも製作に参加しています。

主演のサリー役は【サマー・ストーム】【誰よりも狙われた男】などに出演。父はドイツ人、母はインド人で、エスニックな野性味と、端正な甘いマスクが魅力の超イケメン俳優:コスティア・ウルマンです。彼を支える研修生仲間“ちょっと難あり”マックス役には【シャトーブリアンからの手紙】【ヒトラーへの285枚の葉書】などの、若手俳優:ヤコブ・マッチェンツを起用。

さらに、“鬼教官”クラインシュミット役には、【婚約者の友人】などの名優:ヨハン・フォン・ビューロー。そして、サリーが視覚障害を隠して恋愛関係に発展するシングル・マザーのラウラ役を、【青い棘】などのアンナ・マリア・ミューエが好演しています。

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<みどころ>
5つ星ホテルで働く夢を叶えるために、大芝居をうつ!・・・それが、嘘から始まる素敵な人生・・・の嘘!の部分であり、勿論、悪いことです。それがバレた時、彼は、そして周囲は、どうしたのか?というのが重要なこととして描かれています。

原作者のサリヤ・カハヴァッテさんは、とても明るくユーモアがあり運動神経も抜群で、よくお話もされる方だそうですが、それは、相手の声から情報を集めるため!ということです。もともと頭の良い少年ではありましたが、映画のシーンからも、視力が失われていく中で、数字に強くなり、『レインマンみたいだな』と友人に言われたり、視覚以外の聴覚など、五感が研ぎ澄まされていく様子が伝わってきました。

一方で、『夢を見るのはやめて、現実的になれ!』という言葉を何度も何度も、それも身近の人からも聞かされるのです。それでも諦めずに、チャレンジし続けたサリー。実際のホテルの仕事内容:ハウスキーピングや、キッチン、バー、レストランでの研修中もそうですが、面接の際や、バックヤードでの仲間とのやりとりに、彼の優しい人柄が感じられ、誰もが彼を応援したくなるのです。

夢、挫折、努力、友情、そして恋愛・・・人生の大切なことがすべて詰まった、清々しい感動を誘うヒューマンドラマ!・・・

今回は・・・<宮城県内では、チネ・ラヴィータで好評上映中>の【5パーセントの奇跡 〜嘘から始まる素敵な人生〜】をご紹介しました。


今週のおすすめ!
(2/24放送分)

さよならの朝に約束の花をかざろう

監督:岡田麿里
声の出演:石見舞菜香、入野自由、茅野愛衣、梶裕貴、沢城みゆき 他


◆聖月のオススメワンポイント
“縦糸は流れ行く月日。横糸は人のなりわい・・・”今回は、24日から公開のアニメーション【さよならの朝に約束の花をかざろう】のご紹介です。

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<ストーリー>
さよならの朝に約束の花をかざろう人里離れた土地に住み、ヒビオルと呼ばれる布に日々の出来事を織り込みながら静かに暮らすイオルフの民。10代半ばで外見の成長が止まり、数百年の寿命を持つ彼らは、“別れの一族”と呼ばれ、生ける伝説とされていた。

両親のいないイオルフの少女:マキアは、仲間に囲まれた穏やかな日々を過ごしながらも、どこかで“ひとりぼっち”を感じていた。
ある日、そんな彼らの日々は、一瞬で崩れ去る。イオルフの長寿の血を求め、レナトと呼ばれる古の獣に跨り、メザーテ軍が攻め込んできたのだ。

絶望と混乱の中、イオルフ一番の美女はメザーテに連れさられ、マキアが密かに想いを寄せる少年は行方不明に・・・。仲間も帰る場所を失い、なんとか逃げ出したものの、虚ろな心で暗い森をさまようマキア。そこで呼び寄せられるように出会ったのは、親を亡くしたばかりの“ひとりぼっち”の赤ん坊だった。

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<作品について>
“流れ行く時間。その中で出会った少女と少年。ふたりの生きた“永遠の一瞬”は見る人の人生を問い、大きな感動をもたらす”・・・と呼び声も高いこの作品。

監督・脚本はヒットアニメーション映画【あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。】【心が叫びたがってるんだ。】の原作・脚本や、実写映画【暗黒女子】【先生!、、、好きになってもいいですか?】の脚本に携わった岡田麿里さん。脚本家の視点として、ずっと書いて見たいと思っていた今回の作品で、ついに初監督に挑みました。

その岡田監督を支えるスタッフには、業界の実力派が結集しました。制作は、オリジナルTVアニメーション『true tears』や『花咲くいろは』などで岡田監督とタッグを組んできたP.A.WORKSです。

キャラクター原案は、岡田監督たっての希望で『ファイナルファンタジー』シリーズなどを手掛けた、巨匠イラストデザイナーで、ゲームクリエイターの吉田明彦さんが担当。監督の片腕として作品を支える副監督と、キャラクターデザイン・総作画監督を、TVアニメーションの『凪のあすから』の監督:篠原俊哉さん、そして石井百合子さんが務めました。

音楽は『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』など、幅広いメディアミックス作品でも活躍している川井憲次さんが担当しました。
そして、シンガーソングライター:rionos(リオノス)が歌う主題歌『ウィアートル』(ランティス)が、作品のエンディングを彩ります。

キャラクターの声を担当したのは、おとなしく見えるが芯は強く、赤ん坊のエリアルを一人で育てていく少女:マキアを19歳の石見舞菜香(いわみ まなか)さんが、そのマキアが助けた人間の子:エリアルを入野自由(いりの みゆ)さん。
ほか旅の商人:バロウは、ベテラン声優の平田広明(ひらた ひろあき)さんが演じています。

公開前に仙台にいらした岡田監督と、【攻殻機動隊】シリーズや【新世紀・エヴァンゲリオン】などの制作にも参加してきた堀川憲司プロデューサーからのコメントです。

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<メッセージ>
アーリーバードをお聴きの皆さん!【さよならの朝に約束の花をかざろう】監督の岡田麿里です。プロデューサーの堀川憲司です。

監督:どこを観ても、スタッフの熱意が、隅々にまで込められた作品になっていると思います。

堀川:映像も音楽もキャストのお芝居も、皆、どれを取っても良い映画ならではの壮大なものになっていますので、ぜひ、劇場でご覧ください!

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<みどころ>
別れの一族・・・そう呼ばれていたイオルフ。その血を受け継ぐマキアは、誰も愛してはいけない・・・結局一人になってしまうから・・・と教えられる。それでもマキアは“一人ぼっちが一人ぼっちと出会い、紡ぎ出される、かけがえのない時間”を知ることになる・・・

独特の世界観で描かれている物語ですが、そこには、血は繋がっていなくても、親子の愛や、子供の成長、旅立つ子を送り出す親の気持ち、また、たった一人で子育てしているようでも、周りの助けがあってこそ!という、どこの国でも、どんな立場であっても必ず理解できる精神世界も一緒に描かれている作品です。

あらゆる世代の人生を映し出し、人と人とのふれあいが織りなす、出会いと別れを描いた一大感動巨編・・・今回は、宮城県内では、TOHOシネマズ仙台で今日24日から上映【さよならの朝に約束の花をかざろう】をご紹介しました。上映時間1時間55分(115分)の作品です。


今週のおすすめ!
(2/17放送分)

「今夜、ロマンス劇場で」&「マンハント」

「今夜、ロマンス劇場で」
監督:武内英樹
出演:綾瀬はるか、坂口健太郎、本田翼、北村一輝、中尾明慶 他

「マンハント」
監督:ジョン・ウー
出演:チャン・ハンユー、福山雅治、チー・ウェイ、ハ・ジウォン、國村隼 他


◆聖月のオススメワンポイント
今回は、“運命なんて飛び越えて、私はあなたに逢いにいく…”綾瀬はるか・坂口健太郎主演のファンタジック・ラブストーリー【今夜、ロマンス劇場で】とサスペンス・ミステリー作品【マンハント】、現在上映中の2本のご紹介です。
まずは、【今夜、ロマンス劇場で】から。

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<ストーリー>
映画監督を夢見る青年:健司は、映画館「ロマンス劇場」に通い詰めていた。彼はそこで一人の女性と出会うが、彼女こそ健司がずっと恋い焦がれてきた古いモノクロ映画のお姫様:スクリーンの中の美雪だった。

今は誰も見なくなったその映画を、毎日のようにくり返し見ていた健司の前に、ある日、奇跡が起きる。美雪が健司の目の前に、突然現れたのだ。その日から2人の不思議な同居生活が始まった。モノクロの世界しか知らない美雪にカラフルな現実世界を案内する健司。同じ時間を過ごす中で、2人は次第に惹かれ合っていく。

しかし、美雪には、ある秘密があった。現実の世界に来るための代償で、人のぬくもりに触れたら美雪は消えてしまうのだ。そんな中、美雪は、映画会社の社長令嬢が健司に想いを寄せていることを知る。 好きだから触れたい、でも触れられない。この切ない真実に、2人はどう向き合い、どんな答えを出すのか・・・。

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<作品について>
映画監督を目指す青年と、彼の憧れだったスクリーンから飛び出したお姫さまとの不思議な恋愛模様を描いたラブストーリー。メガホンを取ったのは、TVドラマ『のだめカンタービレ』シリーズや『電車男』『大奥』等、数々のヒット作の演出や、映画【テルマエ・ロマエ】などを手がけた武内英樹さん、脚本を『信長協奏曲(コンツェルト)』等の宇山佳佑さんが担当しました。

主演の二人は、映画館・ロマンス劇場の映写室で見つけた古いモノクロ映画のお姫様:美雪を【海街diary】などの綾瀬はるかさんと、美雪に密かに想いを寄せる映画監督志望の青年:健司を【ナラタージュ】等の坂口健太郎さん。

他に、本田翼さん、北村一輝さん、中尾明慶さん、石橋杏奈さん、西岡徳馬さん、柄本明さん、加藤剛さんなどが出演。そして、シェネルさんが歌う主題歌『奇跡』が二人の恋を彩ります。

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<みどころ>
映画の中の人物に恋をして・・・という、既に予告編を観た段階で、私は、かつて劇場で見て涙したウディ・アレン監督作品、スクリーンの中のヒーローに、ミア・ファーロー演じる女性が恋をして・・・というハリウッド映画、【カイロの紫のバラ】を思い浮かべ、あの切ない気持ちを思い出していました。 (今回の作品とは、男性と女性の立場が逆になっている映画でしたが・・・)

またローマの休日のオードリーの様で、かなり、お高くとまった、劇中の映画【お転婆姫と三獣士】のプリンセスを演じる綾瀬はるかさんが、スゴく魅力的。 美雪がモノクロの世界から抜け出して、色にあふれた現実の世界を満喫していく中で、彼女の心の変化に合わせる様にクルクル変わるカラフルでクラシカルな衣装は、25パターンもあって本当に観ているだけで楽しいです。更に舞台となっている昭和35年頃、映画の黄金期、古き良き時代の銀幕スターらしい映画スターを、北村一輝さんが、こちらも魅力的に演じています。

一日中でも劇場にいられた時代・・・私もそうですが、映画館に住み込みたいほど映画を愛しているものなら必ず夢見たことがあるであろう、キラキラした夢や、奇跡を楽しむことができる作品なのではないでしょうか。

まずは<宮城県内では、TOHOシネマズ仙台、ムービックス仙台・利府、イオンシネマ名取・石巻、109シネマズ富谷の6箇所での上映中>の【今夜、ロマンス劇場で】をご紹介しました。上映時間1時間49分です。

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続いて、現在上映中の【マンハント】です。

<ストーリー>
ある日、国際弁護士のドゥ・チウは、女の死体の横で目覚め、身に覚えのない殺人事件の容疑者に仕立て上げられたことに気付く。逃亡を図ったチウを追う敏腕刑事・矢村は、捜査を進めるにつれ、事件に違和感を覚えるようになる。やがて二人の間に信頼が生まれ、彼らは共に真相を追うのだが・・・

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<作品について>
メガホンを取ったのは、【フェイス/オフ】【M:I-2】【レッド・クリフ】などのジョン・ウー監督。この作品はヒッチコックのサスペンス・ミステリー映画の影響を受けている!と自ら語っています。
また原作は、1974年発行、西村寿行さんの小説『君よ憤怒の河を渉れ』・・・76年(S51)にサスペンス・アクション映画として高倉健さん・原田芳雄さん主演で映画化されていますから、今回は、ジョン・ウー監督による中国映画としての約40年の時を経て、リメイク作品となるわけです。

しかし映画の舞台=ロケ地は、全て日本!また【レッドクリフ】等も担当した音楽の岩代太郎さんや、撮影監督の石坂拓郎さん、美術監督の種田陽平さん、アクション振付の園村健介さん、衣装デザイン:小川久美子さんに至るまで、大勢の日本人が、主要スタッフとして参加しています。

そして、国際弁護士のドゥ・チウを演じるのは、チャン・ハンユー、彼を追う敏腕刑事・矢村を福山雅治さん、他に、國村隼さん、竹中直人さん、倉田保昭さん、斎藤工さん、桜庭ななみさん、池内博之さん、等が出演。

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<みどころ>
日本が舞台:全編日本でロケが行われ、日本人スタッフが大勢関わっている中、ジョン・ウー監督のシンボルである白い鳩も勿論、登場していますが、映画が大好き、日本が大好き!という監督の気持ちが、至る所に感じられる超ハードボイルド作品です。

個人的には、日本・香港・台湾映画での活躍や、『Gメン75』も懐かしい、日本のアクション俳優:倉田保昭さん(71歳)が、渋い中にも変わらぬ強さという、とても良い役どころで出演されているのに、ゾクゾクしました。

また、字幕版ということを忘れてしまうほど、日本人出演者が自分で日本語を吹き替えて、日本語が飛び交っていますし(時々、字幕を確認する感じ?)、不思議なタイミングで、レトロな電車が登場するあたりのご愛嬌?もあり、最近の日本映画では、あまり見られない、昔懐かしい、石原軍団の刑事モノのような派手なアクション・シーンも見所です! 更に期間限定とのことですが、ラストには、ジョン・ウー監督と福山雅治さんとの撮影秘話インタビューもあり、楽しめました。

娯楽サスペンス・アクション超大作!!【マンハント】は上映時間:1時間50分(110分)県内では、TOHOシネマズ仙台、ムービックス仙台・利府、イオンシネマ名取、109シネマズ富谷、フォーラム仙台の6箇所での上映中。

今回は、現在上映中の【今夜、ロマンス劇場で】、そして、【マンハント】の2本をご紹介しました。


今週のおすすめ!
(2/10放送分)

「新世紀、パリ・オペラ座」&「ユダヤ人を救った動物園」&「デトロイト」

「新世紀、パリ・オペラ座」
監督:ジャン=ステファヌ・ブロン
出演:ステファン・リスナー、バンジャマン・ミルピエ、オーレリ・デュポン、フィリップ・ジョルダン、ロメオ・カステルッチ 他

「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」
監督:ニキ・カーロ
出演:ジェシカ・チャステイン、ダニエル・ブリュール、ヨハン・ヘルデンベルグ、マイケル・マケルハットン

「デトロイト」
監督:キャスリン・ビグロー
出演:ジョン・ボヤーガ、ウィル・ポールター、アルジー・スミス、ジェイコブ・ラティモア、ジェイソン・ミッチェル 他


◆聖月のオススメワンポイント
普段は、じっくりと作品をご紹介している、このコーナーですが、この時期、是非、ご紹介したい作品が目白押しなので・・・

今回は、実話を元にした人間ドラマと、ドキュメンタリーを3本、駆け足でご紹介いたします。現在上映中の【新世紀、パリ・オペラ座】【ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命】そして、実録サスペンス【デトロイト】の3本です。

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まずは、“最高は、最高に挑み続ける!” 芸術の殿堂がたどりついた<新世紀>とはパリ・オペラ座公式プロデュース作品【新世紀、パリ・オペラ座】からご紹介。

<作品について>
フランスが誇るバレエとオペラ、芸術の殿堂、パリ・オペラ座は迷っていた。史上最年少で、バレエ団の芸術監督に大抜擢され、注目を集めていたバンジャマン・ミルピエ氏の、一年半での電撃退任と、彼に代わって、カリスマ・エトワール:オレリー・デュポン氏が就任という大騒動!
一方で、超大作オペラ「モーゼとアロン」のリハーサルも進められていたが、その舞台裏では次々と難題が浮上していた。これは、常に最高に挑み続けるオペラ座の新時代を追うドキュメンタリー作品です。

監督は、ジャン=ステファヌ・ブロン。出演は、オペラ座総裁:ステファン・リスナー、音楽監督:フィリップ・ジョルダン、オペラ演出のロメオ・カステルッチ、他、大勢のオペラ歌手、バレエダンサー。また、ワーグナー、モーツァルト、ショパン、ベルリオーズ、ヴェルディ、ベートーベン、バルトークなど、本作を飾る素晴らしい音楽にも注目です。 今、オペラ座に求められるものは何なのか?・・・

劇的な人間ドラマを目撃する興奮!至福のパフォーマンスに酔いしれる贅沢。あふれる芸術愛と、人間愛に満たされる劇場体験がここにあります。まずは現在チネ・ラヴィータで上映中の【新世紀、パリ・オペラ座】をご紹介しました。上映時間1時間51分(111分)です。

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続いて、同じくチネ・ラヴィータで上映中の【ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命】です。

<作品について>
1939年9月、ドイツ軍によるポーランド侵攻が始まり、多くのユダヤ人が連行される中、動物園を営むヤンとアントニーナは、彼らを救出し、動物園の地下の檻にかくまうことに。しかし園内には、常にドイツ兵の監視の目が向けられていて・・・。
これは、当時ヨーロッパ最大の規模を誇り、今も開園しているワルシャワ動物園で、深い愛と強い信念を持って、ユダヤ人300人もの命を救った、勇気ある実在の夫婦の物語です。

監督は、多くの賞を受賞した【クジラの島の少女】【スタンドアップ】等のニキ・カーロ。そして、毎朝、動物たちに笑顔で声をかけ、明るく愛情深く、強い園長の妻:アントニーナを演じたジェシカ・チャステインは【ゼロ・ダーク・サーティ】で注目され、今回は、主演とともに、エグゼクティブ・プロデューサーも務めています。

冒頭の象の赤ちゃん誕生にまつわるシーンで感動し、どの国でも、戦争の足音が近づく中で、直面したであろう、動物園のあり方について考え、また・・・オスカー・シンドラーや、杉原千畝と同じように、ナチス・ドイツに立ち向かったアントニーナ・ジャビンスキによって、ユダヤ人300人が救われた事実、そして、それ以上の人々がユダヤ人というだけの理由で迫害を受け、殺された事実、更に世界中で数え切れない人々が戦争の犠牲になったことに、目を向け、伝えていかなければいけないのだと、改めて感じた作品です。

本当に大切なものを見つめる心、命の輝きを描いた【ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命】は上映時間2時間07分(127分)です。

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そしてもう一本。フォーラム仙台で上映中の実録サスペンス【デトロイト】のご紹介です。

<作品について>
1967年7月。ミシガン州デトロイトでは黒人市民と警官の対立がアメリカ史上、最大級の大規模な暴動に発展、街は戦場と化した。そして暴動発生から3日目の夜、とあるモーテルで銃声を聞いた!との通報を受け、大勢の警官や州兵が駆けつける事態に。デトロイト市警は、現場に居合わせた黒人客たちに対して容赦ない暴力的な尋問を開始するのだが・・・。

メガホンを取ったのは、闇夜に包まれたビンラディンの隠れ家へと観客を引き込んだ【ゼロ・ダーク・サーティ】や、イラク戦争の極限心理を描きアカデミー賞の6部門を受賞した【ハート・ロッカー】で女性初のアカデミー賞監督となったキャスリン・ビグロー。

そして【スター・ウォーズ/最後のジェダイ】のフィン役など、活躍目覚ましいジョン・ボイエガが“戦慄の一夜”に巻き込まれる黒人警備員を熱演。差別主義者の警官を演じた【レヴェナント:蘇えりし者】のウィル・ポールターも鬼気迫る、強烈なインパクトを放っています。

舞台となったモーター・タウン、デトロイトに生まれたソウル・ヴォーカル・グループ『ザ・ドラマティックス』の楽曲も作品を彩ります。 見る者を暴動事件の渦中に叩き込む実録サスペンス・・・・フォーラム仙台で現在上映中の【デトロイト】は、上映時間2時間22分(142分)です。

今回は、チネ・ラヴィータで上映中の【新世紀、パリ・オペラ座】と、【ユダヤ人を救った動物園】そして、フォーラム仙台で上映中の【デトロイト】、 3本をご紹介しました。


今週のおすすめ!
(2/3放送分)

羊の木

原作:山上たつひこ、いがらしみきお
監督:吉田大八
出演:錦戸亮、木村文乃、北村一輝、優香、市川実日子 他


◆聖月のオススメワンポイント
今回は、衝撃の展開!その行方は、絶望か?希望か?今日から上映の【羊の木】のご紹介です。

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<ストーリー>
さびれた港町・魚深市(うおぶかし)に移住してきた、見知らぬ男女6人。ごく普通の市役所職員・月末一(つきすえ はじめ)は、彼らの受け入れ担当を命じられた。時を同じくして、月末が想いを寄せ続ける同級生・文(あや)も魚深へと帰郷していた。

一見、普通にみえるこの6人の移住者は何かがおかしい。落ち着かない言動、尋常ではない佇まい、不審な同行者。ほどなくして月末は、衝撃の事実を知ることに・・・彼らは、新仮釈放制度=受刑者を仮釈放させ過疎化が進む町で受け入れる、国家の極秘プロジェクト=によって自治体が身元引受人となって出所した元受刑者であり、全員、元殺人犯だったのだ。そして、この事実は決して町の人々には、知られてはならない。ということ。

しかし、ある日、港で発生した死亡事故をきっかけに、小さな町には、不穏な波紋が広がって、月末の同級生・文をも巻き込み、人々の日常の歯車は、少しずつ狂い始める。いったい、ここで何が起ころうとしているのか!?・・・

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<作品について>
この映画の原作は山上たつひこさんと、仙台在住のいがらしみきおさんという漫画界の2人の天才による傑作漫画です。

第18回文化庁メディア芸術祭優秀賞(マンガ部門)に輝いたこの問題作を、アレンジを加えて、大胆に実写映画化したのは、【腑抜けども、悲しみの愛を見せろ】【桐島、部活やめるってよ】などの吉田大八監督です。

主演の、お人よしな市役所職員:月末一(つきすえ はじめ)を関ジャニ∞の、錦戸亮さんが。彼の同級生を木村文乃さんが演じている他、元受刑者役として北村一輝さん、優香さん、市川実日子さん、水澤紳吾さん、田中泯さん、松田龍平さんが出演しています。

公開前に、吉田大八監督と元受刑者の一人で、気弱な理容師:福元役を演じた、仙台出身の水澤紳吾さんにお話を伺いました。

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<インタビュー>
監督: 山上たつひこさんという方が原作で、作画が、いがらしみきお先生という仙台ご出身・ご在住の・・・お二人とも、僕の世代の漫画好きにとっては、もう神様!みたいな人がタッグを組んで作る漫画っていうのは、最初は、存在さえ信じられなくて、その原作に関われるっていう事の、何かもう、そのモチベーションが、まず凄く大きかったですね、僕の場合はね。

あとは、その原作自体の魅力は勿論なんですけれど、世界中で誰も見たことのない設定から始まる話なんですよ、コレ。あの、それで原作の方は、凄くパワフルに話が進んでいくんですけど、だから、まあそれだけの原作を預かって映画にして、何かこぢんまりまとめてしまっては、あまり意味がないなと思ったんで・・・ただ、とはいえ2時間で映画って、終わるじゃないですか。だから、その折り合いを、どうつけるのかっていうのが、すごく大変な作業で・・・だから脚本はね、2年ぐらいかかったんですよね。

やっぱり、ほとんど人間の悩みって人間関係の悩みじゃないですか。だから今回は割と極端に自分の知らない人、相手が誰だかわからない、むしろ怖い!っていう、そこから始まって、どういう風に人間関係ができていくか、っていう話だと思うんですよね。それって、これから僕たちが、もう日本全体、世界全体かもしれないですけど、直面しなきゃいけない問題だと思っていて、この原作自体がね、なんか、ある種ちょっとこう、架空の設定を借りて、そのことをすごく鋭くついている原作だと思うんですね。移民とか難民と具体的な社会的な課題を置かなくても、もう隣にいる人を、どのくらい信用できるか、普段一緒に暮らしている人を、どこまで疑ってしまうか!?という様なことを、日々みんな考えながら暮らしている中で、この映画、この原作の、もともと持っている物語としてのリアリティであったり、切実さっていうのがね、この映画の形で、また違う形で、世の中に広まっていけばいいなという風に思っています。


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<メッセージ>
ラジオマガジン・アーリーバードをお聴きの皆さん!映画【羊の木】監督の吉田大八です。福元ひろき役の水澤紳吾です。

監督:この映画はですね、凄く魅力的な俳優さんたちによる、新しい形のサスペンス映画となっております。とても面白いです。俳優の皆さん、素晴らしいです。特に、この仙台出身の水澤さんが大活躍してますので、ハイ、水澤さん、どうぞ!

水澤:え〜ホントに数々の印象に残るシーン、あります。芝居を撮ってくれた監督がいると思います。ぜひ劇場でホントに些細な表情の変化から大きなスクリーンで観て貰いたいと思います。本当に錦戸さん、素晴らしいです。ぜひ劇場で必ず劇場でご覧ください!

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<みどころ>
水澤さんは、独特の存在感のある、スクリーンでも画面でも、一度見たら忘れられない俳優さんで、ポスターも特に怖い表情なのですが、お会いしてみたら、凄く優しいお人柄、柔らかい印象の方でした。 ご本人からはワクワクするような錚々たるメンバーの中で、ご自身のお友達に映画のチラシを見せたら「逆にお前だけ知らない!」って言われて・・・友達なのに、ですよ!というエピソードが聞かれました。その理容師役は、プロの方からも、就職できそうなくらい筋がいい!と言われたそうです。

因みに羊の木とは…原作によると、嘗てコロンブス時代ヨーロッパの人々は木綿は「羊のなる木」から収穫されていると思っていた」というエピソードがもとになっていて、そこから転じて「 どこまでもピュアで単純な発想」や 「信じるということ」を意味しているようです。

主演の錦戸さんが、外国人記者クラブで「過疎化や、移民の問題なども考えるきっかけになれば、という社会派の作品です」と英語でお話していました。

相手が、元殺人犯という極端なことではなくても、誰でも日常に潜む、自分と異なるものに対する気持ちや、それがまた、極みじかにあるかないか(例えば他人事なのか、親戚や家族の話なのか)によって対応が変わってくる事なども、赤裸々に描かれています。

監督曰く・・・(2時間という時間に何か落とし前をつけて、その後に持ち帰るモノと映画館に置いてくるものを分けて映画館を出たい!という思いがあって・・・)原作よりもハッキリとした決着みたいなものとして映画オリジナルのラストがある。また、ちょっとしたオマケも付いているので、劇場のあかりがつくまで席に座っていてほしいですね・・・とのことでした。

原作ファンも、また原作を知らない方も、そのラストに何を感じるでしょうか?

今回は、その衝撃の展開に息を呑むヒューマン・サスペンス。今日から公開の【羊の木】をご紹介しました。

<こちらの作品は、宮城県内では、TOHOシネマズ仙台、フォーラム仙台、イオンシネマ名取、109シネマズ富谷の4箇所での上映です。>


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