ふしぎのトビラ

2007年3月10日(土)放送 〔第12回〕
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山にいる?アイスモンスター

それは、冬の山にできる「樹氷」。山形蔵王は世界的にも有名な樹氷のスポットです。では、どんな山にもできるのでしょうか?青森・岩手・新潟でも調査してみると・・・新潟では、雪は積もっているのに樹氷はできていません。実は樹氷ができている山には共通点がありました。内陸の奥羽山脈沿いに位置していて、その日本海側にはもうひとつ高い山があるんです。

「雪」は、雲にたっぷり含まれている水分とチリやホコリがくっついて凍ってできます。この雪を含んだ雲が日本海上でできて北西の季節風に流されてきて、日本海側の最初の山の上で大雪を降らせます。その雲はさらに流されてきて青森や岩手・山形蔵王のある奥羽山脈の上にくるのですが、この時すでにチリやホコリをたくさん使ってしまっているために雲に含まれた水分は雪とはならずに、冷たい水だけを降らせます。これが冷たい北西の風でアオモリトドマツに吹き付けられて凍っていきます。それが幾度も繰り返されて大きな樹氷が出来上がるのです。その迫力と美しさはモンスターというよりも、自然が作り出す芸術品のようです。
山にいる?アイスモンスター

山にいる?アイスモンスター
春を待つなが〜い眠り

クマなどの動物が冬眠するのはよく知られています。秋田県の動物園では、長い取材の結果クマが冬眠に入るまでの様子をとらえることに成功しました。では、なぜ冬眠するのでしょう。それは残念ながらまだ研究中だそうです。しかしリスの研究から冬眠する動物の体には不思議なことが起こっていることがわかってきました。
@冬はえさが少ないので冬眠前に蓄えた栄養で少しずつエネルギーを作り出して生き続ける。
A冬眠中の体温はとても低い状態(例:リス 通常37度⇒冬眠時7度位)。
B冬眠期間、途中で起きる事もある(水を飲んだり、フンをするなど)。
中には冬眠しない動物もいるのですが、冬眠することによって寿命がのびたり、細菌に強くなったりしているのではないかという説もあります。これからどんどん研究、解明されて私たちの未来にも役立つといいですね。
春を待つなが〜い眠り

春を待つなが〜い眠り
クニ&ミッキー 出張実験

《その1》吸盤はなぜくっつく?
それは、地球上では大気圧(空気の重さ)があるから。例えば吸盤をテーブルにくっついている場合。吸盤の上からは大気圧で押さえられていますが、テーブルと吸盤の内側には空気がないので押し返す大気圧はありません。だからテーブルと吸盤は離れない。逆にはがす時は、吸盤のはじをめくって空気が入り込むと大気圧が生まれて内側からも力がかかるので、テーブルと離れてしまうという訳。

《その2》ゆらしても水がこぼれないお盆?
この実験のポイントはお盆が振り子のようにつってあること。お盆の3箇所に等しい間隔で糸をつけ、それをぴったり真ん中でたばねて持つところを作ってぶらさげたら完成です。こぼれない理由は重力(ひっぱる力)。このお盆の真ん中にお茶の入った湯飲みをおきます。この状態では、持っているところからお盆、地面に向かって重力が働いています。これをふりこのように揺らしてお盆が斜めになると、なんと重力も斜め方向に働き、お盆とお茶の状態は保たれたままなのです。だから元気よく揺らしてもこぼれないんですね。

《その3》モンキーハンティング
おもちゃのてっぽうでななめ上につるしたボールに狙いを定めます。てっぽうの角度を変えないままで、ボールを落下させるのと同時に玉を発射します。すると、はじめに狙いを定めたよりも下の位置、しかも落下中のボールに玉が当たりました。これは重力のしわざ。例えば4秒後に当たったとしましょう。玉は4秒の間にかかった重力で、まっすぐではなく少しずつ下にひっぱられて放物線をえがきながら飛んでいきます。それと同時にボールも4秒分重力で下に引っぱられている。そこが、ボールと玉が当たる位置になるというわけです。
クニ&ミッキー 出張実験

クニ&ミッキー 出張実験

クニ&ミッキー 出張実験


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