■植物からできた唯一の宝石・琥珀(こはく)
アメ色の神秘的なかがやきをもつ「琥珀」。岩手県久慈(くじ)市は世界有数の琥珀の生産地です。昔はその破片は粉末にして燃やし「虫よけ」として使われ、かたまりは古墳(こふん)時代から装飾品(アクセサリーなど)に加工されてきました。久慈地方の琥珀は恐竜の化石などと一緒に掘り出されることからおよそ8500万年前のもので、しかもその頃このあたり一帯は海岸線だったと考えられます。では、「琥珀」って一体何?どうやって出来るもの?
その鍵をにぎっていたのは、なんと!植物の「南洋スギ」。およそ8500万年前は、亜熱帯(あねったい)の気候で、木はとても大きく・木を傷つける害虫もたくさんいました。その傷から出た南洋スギの樹脂(じゅし)が海に流れ落ち、土砂に密閉(空気などにふれない状態)されて化石になったものが久慈の「琥珀」。
植物からできた唯一の宝石「琥珀」は、恐竜時代の森の大きさを現代に伝える美しいタイムカプセルなのです。
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