■この木なんの木?ふしぎな木
青森県・下北半島の猿ヶ森(さるがもり)に『埋没林(まいぼつりん)』という不思議な林があります。何千年も前に、青森ヒバの木が枯れたままの姿で風が運んできた砂にうまり、なんと!くさらずにそのままの姿で出てきた林のこと。どうしてくさらなかったのでしょう?そこで実験!他の種類の木とヒバの木を菌を培養(ばいよう)している入れ物に入れて35度の温度で雑菌がふえる様子をかんさつしてみると・・・他の種類の木のまわりにはふえているのに、ヒバの方はきれいなまま。
青森ヒバには、細菌(さいきん)や虫をよせつけず、くさりにくいという性質があるのです。これは、ヒバの木の中心からとれるヒバ油に、“ヒノキチオール”とよばれる成分(せいぶん)が入っているから。埋没林にもその成分が働いていたのです。
ヒバの木を使って建てている“岩木山神社”も、400年以上たっても傷(いた)むことなく立派な姿を残しています。さらに、今ではお風呂のイス、まな板、お線香など、私たちの生活の中でもヒノキチオールは活躍しているんですよ。みんなも身のまわりでさがしてみてね。
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