■伊達政宗公が愛した山がある
宮城県雄勝町には、伊達政宗公が一般の人が入ることを禁じた「お留(と)め山」がある。そこでとれる“雄勝石(おがついし)”で作られた硯(すずり)を献上され、それがとても良いものだったから。
この雄勝石は屋根(現在も東京駅の屋根に雄勝スレート)や壁に使用されています。ではどんな性質の石なのでしょう。雄勝石は長い年月をかけてドロがつもり固まって出来ました。きめがこまかくて防水性(水がしみこみにくい)に優れています。しかも決まった方向に簡単に割ることができるので、加工しやすいのです。
硯が特によい理由はもうひとつ。表面はつるつるのようですが、実は人がさわってもわからないくらいの小さなザラザラが!このザラザラが、習字の墨(すみ)をするのに一番あっているのだそうです。つるつるの石や、見てザラザラと分かる石も用意して実験してみましたが、うまく墨をすることはできませんでした。このような事から生産が盛んになり、現在は全国の90%の硯は雄勝町で生産されているのだそうです。
|
|