ふしぎのトビラ

2008年7月12日(土)放送 〔第28回〕
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世界最古の塗料(とりょう)は、最強の塗料

絵の具やペンキなど塗料はいろいろありますが、“漆(うるし)”って知っていますか?身近なところでは汁椀や重箱などに使われていますが、実は世界でもっとも古い塗料。縄文時代の遺跡(いせき)からも、くさっていない状態で発見されているのです。“漆”はウルシという木の幹(みき)にキズをつけてしみ出てくる樹液をへらでかき採って集めます。器などになんどもかさねづけする塗料なのですが、空気中の水分と結びついて成分がすきまなく強くかたまっていく特徴があります。

“漆”がどれくらい強いのか実験。鉄の板の所と漆が塗られている所を観察します。
 @酸性(さんせい)の液体につける
 Aアルカリ性の液体につける
 Bあげ物をする熱い油につける
結果、漆を塗った側には何の変化もありませんでした。はがれたり、色が変わったりもしないのです。私たちの生活の中で“漆”は最強の塗料だったのです。
世界最古の塗料は、最強の塗料

世界最古の塗料は、最強の塗料
味だけではないぞ!塩(しお)のパワー

宮城県の沿岸地方は昔から塩作りが盛んだった。古い地図によれば、気仙沼・岩井崎は「御塩場(おしおば)」と記されている。塩釜市の御釜神社には、製塩法を伝えたといわれる神様がまつられているのです。
昔から大事にされてきた“塩”は、私たちの体(神経や筋の働きにひつよう)にとても大切な働きをしてくれているものでもあります。

この“塩”を利用したおいしいもの「漬物」、ここにも科学がかくれていました。 にんじんの中をくりぬいて塩をつめておく実験をしてみると、水が出てきました。それは、濃(こ)い塩をうすめようとするから。野菜には半透膜(はんとうまく)という水分が通れるカベのような細胞(さいぼう)があります。そこを通って、野菜に含まれている水分がしみでてくるのです。この現象を利用して作っているので、漬物は水分がでていくことで長持ちするのですね。
味だけではないぞ!塩のパワー

味だけではないぞ!塩のパワー


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