■仙台ガラスのなぞに迫る
江戸時代の末期、“仙台ガラス”と呼ばれる黄金色(べっこう色)のガラスの工芸品があった。石巻には仙台ガラスで作られたかんざしが所蔵されている。まず、ガラスはどうやってできるのか?そもそもガラスとは4000年前、砂浜でたき火をしていたら偶然砂が溶けたのが始まりと言われる。ガラスの原料は砂(※現在、高温で溶かすためにソーダ灰と石灰を混ぜて溶けやすくして加工している)。しかも石英(セキエイ)という結晶が混ざっているものが使われていることがわかりました。
では、仙台ガラスに使われたのは?調査していくと、名取川の砂で作ると同じような色のガラスになる?そこで、ガラス工房で再現してもらいました。すると…そっくりなべっこう色のかんざしを作ることができました。※しかし、他の地域で作られたガラスを溶かして作り直した可能性もあるそうです。
ガラスの色を決めているのは砂の成分。石英の量の違いなどでも変わります(石英が多ければ多いほど透明になる)。繊細な美しさを持つガラスは、自然の砂が作り出す芸術品でした。
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