■甘く見ないで!チョコレートのカカオパワー
日本で最初にチョコレートを口にしたのは、伊達政宗公から慶長使節団に命ぜられた支倉常長なのだそうです。(当時は今のような形ではなく飲み物)このチョコレートにも科学が隠れていました。なんと油性マジックで書いた文字が消せるのです!実験の為にマジックで落書きをした皿をチョコレートでこすると…きれいにとれました。これは脂質(ししつ=油分)が主な成分の“カカオバター”がふくまれているから。脂質がインクをとかして、かたまりがこする役割をしているからなのです。すごいパワー!
さて、手作りチョコは、湯せんでとかして固めるだけと思っていませんか?チョコレートには温度差があるのです。チョコレートにふくまれるカカオバターには6種類の結晶(17・23・25・27・33・36度でとける性質のもの)があり、湯せんして行うテンパリングという作業はいわば結晶の組みかえ。室温でとけずにパリッとし、口の中でトロッととける…つまり人間の体温に近い33度の結晶を作ればいいのです。ここで上手に作るポイント。50度の湯せんで全体がとけたら、今度は26度まで冷やしながらまぜます。再び30度の湯せんをしたら型に入れて冷やしましょう。これでパリトロチョコの出来上がり!試してみてね。
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