ふしぎのトビラ

2009年10月10日(土)放送 〔第43回〕
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ファイヤー!大地がパワーアップ!?

山形・鶴岡市(藤沢地区)の特産品・藤沢蕪(ふじさわかぶ)。つけ物にすると、おいしさは格別です。昭和の末ころに絶滅(ぜつめつ)の危機がおとずれたが、集落でただ一人栽培を続けていた方から、種を受けついだ農家で藤沢蕪つくりは復活しました。さっそく調査へ…と山の斜面で火を使って作業をしています。
これは“焼畑(やきはた)”。栽培する土地以外に火が及ばないよう慎重に畑の部分を焼いていきます(火の粉が発見しやすいように暗い時間帯に始める)。これが藤沢蕪つくりに欠かせないポイント。

 焼畑を行う斜面では、火の伝わりやすい下からではなく、上から火を入れます。すると土にじっくりと火の熱が伝わります。その温度、およそ80度!これが重要。熱の力が土の中のチッ素やリン酸という成分を増やし、表面にはマキなどが燃えた灰(カリウム)ができますこの3つの成分が藤沢蕪の芽の出る確率を高くし、成長を助けているのです。害虫や雑草を取り除くのにも役立っています。ただし、焼畑は杉の木を切り倒したあとの土地を利用し、1度使ったらまた杉を植えるので約60年は使うことができず、場所を探す苦労もあるそうです。伝統の野菜を守る伝統の技、守っていきたいですね。

ファイヤー!大地がパワーアップ!?

ファイヤー!大地がパワーアップ!?
だまされちゃった!?色のマジック

 みなさんもやったことありますよね、「版画(はんが)」。なんと明治時代の作品で、現代のカラー印刷のようにすりあがった版画があるのです。熊耳耕年(くまがみこうねん)の作品「芭蕉(ばしょう)の辻(つじ)図」。どうやってなん色も版画で表していたか。それは色ごとに版画をするから。まずは黒で絵の全体の線をする版画板、赤くしたい部分だけの版画板、黄色の部分だけの…と色ごとの版画板をつくって、絵がずれない様しるしで合わせながらすり重ねていたのです。

では、現代のカラー印刷は何十回もすり重ねているの?実際に印刷機械を見せてもらうとたった4つの色!?黒で絵の形、ほかは赤・青・黄だけ。これは色の3原色と呼ばれています。印刷物をけんび鏡で見てみると…こまか〜い点がびっしりと並んでいます。この点の大きさや重ね具合、インクの量などの調整で、色のこさやうすさなどを表現し、私たちには様々な色に見えるようになります。 実は黒ペンのインクも、インクの3原色でつくられているんですよ。 他にも光の3原色(赤・青・緑)と呼ばれるものは、3つ重ねると白い光を作り出すことができるんですよ。

だまされちゃった!?色のマジック

だまされちゃった!?色のマジック



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