ふしぎのトビラ

2009年11月14日(土)放送 〔第44回〕
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くっつくだけじゃない!磁石は頼れる道しるべ

山歩きの必需品「方位磁針(ほういじしん)」。針は磁石(じしゃく)でできているのですが、なぜいつも北をさすの?そのヒミツは、地球!地球は大きな磁石のようなものだというのです。地球中心部にある核は高温で、主にどろどろした鉄などの金属成分。ここで電気が発生し、電流が流れて磁気ができて、磁場(じば)を作っています。磁石でいうとN極からS極の引き合う力で目に見えない流れができているようなもの。

 地球は北極がS極、南極はN極の磁気をおびていて、南極から北極のほうへとむかう磁場で地球全体をおおっています。つまり磁石になっている方位磁針のN極の赤い針は、S極の磁気をもつ北の方向にひっぱられ、北をさししめすということなのです。もしも道がわからなくなっても、方位磁針で方角がわかれば心強いですね。

くっつくだけじゃない!磁石は頼れる道しるべ

くっつくだけじゃない!磁石は頼れる道しるべ
鉄って本当は錆びない!?

 みんなの生活に身近な“鉄”、実は地球で一番多い金属なんです。岩手県釜石市は日本初の、鉄を作る(原料:鉄鉱石/テッコウセキ)西洋式高炉(こうろ)がありました。調査では当時の鉄製品が出土。しかし!鉄は「錆び(サビ)」てしまうのです。「錆び」とは、金属の表面をおおっている酸化膜のすきまをとおり酸素が結びついてしまった状態。錆びがひどくなると金属は粉々にわれるほどよわくなることもあります。

鉄を錆びさせないために様々な方法で研究がされてきました。そしてついに!錆びない鉄ができました。東北大学の研究室で、鉄に混ざっている不純物(ふつうの鉄の純度は99・900%)をできるかぎり取りのぞくことに成功。純度99.998%の鉄です。純度が高いと酸化膜が通常よりきめこまかいため、通り抜ける酸素が少ないので、錆びにくいというわけ。しかし残念ながら、まだたくさんの量を作り出すことはできません。純度の高いと錆びにくい上、電気や磁力を伝えやすいという特長があります。もっと研究が進んで、私たちの生活にも身近な物になるといいですね。

鉄って本当は錆びない!?

鉄って本当は錆びない!?



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