ふしぎのトビラ

2009年12月12日(土)放送 〔第45回〕
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むいて!干して!大変身

宮城県の丸森町、ここではそのままではしぶくて食べられない渋柿(しぶがき)を大切に育てている農家の方がいます。しかも、あまーく変身させる方法を江戸時代から知っていたのです。それが“干し柿(ほしがき)”。収穫した渋柿の皮をきれいにむいてヒモにくくりつけて冬の風通しのいい場所に1か月干します。するとあんなにしぶくかったのにお菓子のように甘くなりました。

そこで渋柿にも甘さがふくまれているのか計ってみると驚きの結果が!みかんやりんごよりも糖度(甘さ)が高かったのです。では、どうして生で食べた渋柿はしぶいのか?それはタンニンという成分のしわざ。タンニンは口の中に入れると溶けだして、甘みをブロックしてします。ところが、干すことでタンニンは溶け出しにくくなり、本来渋柿がもっている甘みを感じることができる。また、干して水分がぬけて濃度が増して甘みも強くなるのです。ちなみに干し柿はジャムと同じくらいの糖度なんですよ。江戸時代から伝わる知恵でおいしい柿が食べられるんですね。

むいて!干して!大変身

むいて!干して!大変身
巨大な楽器はオーケストラ

手で持てないくらい大きくて、さまざまな音が出せる楽器、知っていますか? 教会などにある「パイプオルガン」です。一見ピアノと似たけん盤があります。しかし、音を出すためにはたくさん並ぶパイプに空気を送らなければならないのです。ですから、けん盤やパイプの裏の部屋には空気を送り出すものと管がありました。 ここから空気が送られて音が出るしくみ。

では、どのようにして高い音、低い音を作るのでしょうか。それはパイプをよく見るとわかります。長さがそれぞれ違うのです。そもそも音は空気がふるえることで聞こえるもの。パイプの長さがかわるとふるえが変わる、つまり音が変わるのです。パイプが短いとふるえは早く伝わって高い音、長いとゆっくり伝わって低い音が出ます。だから、さまざまな音を出すことができるというわけ。美しい音色にもちいさな科学が隠れていました。

巨大な楽器はオーケストラ

巨大な楽器はオーケストラ



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