ふしぎのトビラ

2010年2月13日(土)放送 〔第47回〕
これまでの放送一覧|TOPへもどる
しょっぱい温泉の秘密

 福島県の山沿いに位置する会津(あいづ)。「塩」がつく地名が多い!?北塩原村大塩という地区にある温泉に調査にいくと、くみあげられた水はしょっぱい。実は、村ではこの水を利用して「山塩(やまじお)」を作っているのです。山なのに塩がとれる…そのなぞの手がかり化石にありました。海に住んでいた貝の化石が発掘されているからです。太古の昔、この土地が海であったという証拠です。


 その海水が地層(ちそう)深くに閉じ込められていて「化石海水(かせきかいすい)」と呼ばれています。これをくみ上げる井戸・塩井があり、“塩”作りが盛んだったことから“塩”のつく地名が多くなったというわけ。 現在は山塩を使ったラーメンやお菓子など、さまざまな商品もでているんですよ。

しょっぱい温泉の秘密

しょっぱい温泉の秘密
冷たい水でもへっちゃら!驚きの水鳥パワー

 宮城県の伊豆沼・内沼(いずぬま・うちぬま)は多くの渡り鳥の越冬地として有名です。寒い冬でも水の上にいる白鳥やマガン、どうして平気なの?そこで動物園を訪れ体温を測定…白鳥の体温は約40度。わたしたちより高めですが、水にぬれたら冷たいのでは?そのひみつは “尾脂線(びしせん)”にありました。尾のつけ根にあり、鳥たちは羽の手入れのさいにくちばしにそこから出る脂(あぶら)をつけ、全身の羽にまんべんなくぬって水をはじく(撥水・はっすい)加工をしています。だから羽の下のひふはほとんどぬれません。

 さらに、鳥たちが寒さにたえられるひみつは“羽”です。鳥の羽には、コートのような役割の外側の正羽(せいう)と肌着のような役割の内側の綿羽(わたばね)があります。この綿羽は空気をたくさんふくむことができ、とどまらせる性質があるのです。そこで実験。40度のお湯を入れたペットボトル2本用意、そのままのものと綿羽でくるんだものを屋外に置いておくと…片方は冷めているのに、綿羽でくるんだものは30度台のまま。つまり綿羽は、羽の間のあたたかい空気をにがざずに層を作り、外からの冷たい空気を入れないようにしているのです。だから鳥たちは温かさをたもつことができるのです。鳥の羽は、わたしたちの生活でもダウンジャケットの中、羽毛布団の中などで活躍しているんですよ。


冷たい水でもへっちゃら!驚きの水鳥パワー



冷たい水でもへっちゃら!驚きの水鳥パワー



これまでの放送一覧|TOPへもどる