ふしぎのトビラ

2010年3月13日(土)放送 〔第48回〕
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天まであがれ!でっかいでっかい紙風船

  秋田県仙北市西木町には、江戸時代から続く「紙風船上げ」という冬のまつりがあります。紙風船の大きさは、幅3メートル、高さは6メートル。かつては、風にのって秋田から岩手県までとんでいったこともあるこの巨大な風船には科学の力が働いていました。実は『空気は温めると軽くなる』という性質を利用しているのです。

 紙風船の下に灯油がしみこんだものをくくりつけ、火をつけます。どんどん温かい空気が風船の中にいっぱいになると空高くあがっていくのです。ただし、灯油の量を調節しているので数百mあがった所で火が消え、冷めて落ちてくるようになっています。 また、秋田地方気象台ではゴムの風船を気象の観測に利用しています。取り付けている計測器から上空の細かい気圧などの情報が届きます。これは30kmくらいの高さまで行くと空気がうすくなり気圧が下がるため、風船の中の空気の方が押す力が強くなってしまい、どんどん膨らんで割れて落ちてくる仕組みになっているんですよ。

天まであがれ!でっかいでっかい紙風船

天まであがれ!でっかいでっかい紙風船
ピカピカのミラクルワールド

 のぞくと様々な美しい模様が次々と見える「万華鏡(まんげきょう)」。どんな仕組みになっているの?筒を分解してみると…が2枚、これが模様のひみつ。2枚の鏡を合わせるように角度を変えていくと、うつっていたモノが2つ、3つと増えていきます。これは鏡にうつったモノが反射してまたうつるからなのです。これと同じ現象が万華鏡の中でも起きています。角度を変えると見える数や見え方が違い、さらに鏡を3枚に増やすと反射の繰り返しも増えて、また別の見え方になるのです。

 そもそも鏡とは、ガラスに金属をうすく塗って光を反射させている。つまり反射がモノを映して見せているのです。窓ガラスごしに明るい屋内から暗い屋外をのぞくと、自分が映って見えたことありませんか?透明なガラスでもほんの少し光を反射させています。この場合明るい光の反射のほうが強いので、明るい屋内の自分の顔がうつって見えたということなのです。この性質は、水族館の水槽(魚から人間の姿が見えないように)などで利用されています。また、こちらからは見えても、あちら側からは見えないという特別な鏡“ハーフミラー”も取調室などで活躍しているのですよ。


ピカピカのミラクルワールド



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