第424回東北放送番組審議会 議事概要

■開催日 平成13年3月9日(金) 午後4時
■場 所 仙台国際ホテル 楓の間
■出席委員 不破和彦委員長、西井陽子副委員長、星川滉一委員、原 秀一委員、有馬哲夫委員
千田壽一委員、菅原雪枝委員、大塚正宸委員、亰けい子委員、今野俊之委員、田中昌志委員

   


議事の概要

議題
・「平成12年度のTBCの放送全般について」

(局側)
・ラジオ・テレビの平成12年度編成について
 ラジオは、生ワイドの拡充を更にはかり、夜の時間帯に人気アーティストのDJ音楽番組を増やし、若者向け番組を更に充実した。
 単発番組では、一層リスナーとの交流をはかりながらの公開録音や、介護保険の放送では電話相談を実施した。
 テレビでは、放送デジタル時代を迎え、土曜・日曜のゴールデンの充実をはかり、「体感ぐらまらす」はじめローカル制作を更に強化充実。全国ネットの「菅原文太の情熱エッセイ…ニッポンの米よ」及び地域ブロックネットの番組を企画放送した。

(委員の主な発言)

◎TBCには、地方局としての特色を生かした情報発信基地としての役割を担ってもらいたい。また地方局の役割としてキー局への提言が必要であるし、地方の文化創造や文化の発展の起爆剤としての役割をも果たして欲しい。

◎21世紀のテレビは、IT革命と共に多チャンネル化すると同時に視聴者の参加するチャンスがふえる。作り手側はなおさら局の独自性、カラーの明確化が求められる。TBCはテレビだけでなく、ラジオでも大変健闘していると思う。今後もカラーを生かしていい番組作りをしてほしい。

◎「月光仮面」「ローハイド」など、子ども時代はテレビっ子でよく見ていた。現在、朝は時計代わり、夜は一日の出来事のためにといった見かたをしているが、50代の男性の視聴態度はどの様なのか。また、番組の正時前始まりには慣れない。効果はあるのか。

◎放送と青少年問題について局側からは自律規制ということが出たが、その必要な理由は単に低俗番組への視聴者の批判ということにとどまらない。政府によるメディア規制がいろんな方面から出てきている。表現の自由の危機であるとその危険性を深刻にうけとめて、自らを律するという部分をもう少し世間に見える形で続ける必要があると思う。

◎青少年問題も、進路に悩む若者に選択肢を示し提案する番組など、もっとプラス指向で子ども達に選ぶ力を持たせる番組作りを考えてほしい。また、そのような番組も含めて、放送番組のPRは展示会や新聞などとの連携も必要だろうし、CMのように繰り返しのPRも大切と思う。

◎日常的に番組を批判的に見てばかりいたわけではないが、TBCは視聴者に一生懸命訴えていくという番組作りの姿勢が感じられる。

◎マスコミに対する政治的介入というのは、非常に小さなきっかけからはじまるし、過去の歴史からみても低俗化は世間に受け入れやすいから、介入を避けるためにも低俗番組をつくらないことも必要。また、世の中が暴力的傾向になっていくような心配もあり、マスコミの人は注意して社会を見てほしい。

◎テレビも含めて街もインフラも、高齢者に対する対応、対策がない。ある面で宝の山の高齢者を忘れないでほしい。

◎TBCはしっかりとしたブランドイメージを持って番組作りをしていると思う。

◎今しきりに言われているメディアリテラシーとの関連で、小学校でもテレビ局に行こうという雰囲気が出てきている。局の人は自分たちがどんな事をやっているかということをもっと公開してもいいと思う。もっと局自身のことを知らせる機会を持つべき。

◎一年間やって来て、テレビもラジオも一生懸命やっている、工夫していると思う。他局のことだが、上の人が知らないで、低俗に流れたり、不愉快な思いを視聴者にさせていることもある。TBCは東北のリーダー局としてますます研鑽してほしい。

◎ニュース番組の視聴率が悪いというが、人の選びかた、役割分担の決めかたにもう少しウエートをかければよくなるのではないかと思う。

◎番組の質については、見ている側にも問題はあるが、力を持つのはマスコミなので、最終的には品のいい番組作りをお願いしたい。それこそTBCにはブランドイメージで勝負してもらいたい。

◎デジタル化というメディア界では革命的なことが進んでいる。その動き、社会の変化への対応、同時にメディアをどう活用していくかという新しい課題への更なる対応を期待する。社としてのその対応が一層の番組の質の向上に結びつくのではないだろうか。

◇次回開催日:5月11日