第426回東北放送番組審議会 議事概要

■開催日 平成13年5月11日(金)
■場 所 TBCホール
■出席委員 不破和彦委員長、西井陽子副委員長、原 秀一委員、有馬哲夫委員、千田壽一委員、菅原雪枝委員
大塚正宸委員、亰けい子委員、田中昌志委員、和泉長衛委員

   


議事の概要

議題
・「世界ウルルン滞在記」
・放送日時 4月29日(日)午後10時00分〜10時54分

(局側)
・第426回東北放送番組審議会が5月11日、TBCホールで開催。
 今回の議題は日曜夜10:00からのテレビ番組「世界ウルルン滞在記」で、制作局の毎日放送から担当プロデューサーも出席。
 6年目の番組で、リポーターが一週間の経験の中で、お世話になった家族およびその国の変化、価値観を体験する番組。

(委員の主な発言)

◎一般では体験できないようなネタを探し、番組を企画・放送する製作者の苦労が感じされる。また見知らぬ異国に出演者が飛び込み、その苦労や努力が大きければ大きいほどやり遂げた満足感や感動があり、それが見る者の目頭を熱くすると思う。

◎グルメ、買い物、観光といういわゆる旅番組と違って、滞在しながら何かに真剣に挑戦するという姿勢が見ててとても気持ちがいい番組。

◎フランスの代表的な菓子のシュークリームが日本ではどこの洋菓子店でも並んでいるのに、フランスでは20年ほど前にもう消えている例が放送されたが、日本と外国の生活習慣の違いを教えてくれる。

◎全く素人の出演者が、フランスの菓子店に弟子入りしてケーキ作りを教えてもらう企画が、ケーキ作りだけではなくフランスの職人さんの様々な面を紹介しており、フランスの伝統、知恵が感じられた。

◎クイズの場面に石坂浩二がしたり顔で水をさすような意見を言い、回答を述べたりすることで感動がうすくなる。

◎「パティシィエは10年で一人前」という話が番組の冒頭で紹介されているのに、出演者がいとも簡単にシュークリームを作り、そのシュークリームが店で新たな商品として売られている話をはじめ、基本的な筋立てにかなり不自然な部分があった。

◎ドキュメントだけだと硬い番組になるあたりを、途中でクイズを入れて、それが、番組の息抜きになっている。

◎食べ物に関するテレビ番組では匂いとか味は経験できないが、この番組ではケーキの色と形、美しさが十分に表現されていて、本当に「食べたいなあ」という感じがした。

◎フランスの菓子職人に弟子入りするという徒弟制度の世界に出演者が入門したのに、出演者の応対がカルチャーの先生に接しているような感じを受けた。又、フランス文化の深さ、重さ、日本文化とのギャップに対しての説明が足りなかった。

◎日本の若者は社会に対する甘え根性が非常に強くなっており、自己制御が難しくなってきている中で、国内になくなりつつある徒弟制度の修行の厳しさを追い、現代の若者が忘れかけた美しさ、厳しさを見る思いがした。

◎食べ物を取り扱う場面での細やかさが足りない。