第440回東北放送番組審議会 議事概要

■開催日 平成14年10月18日(金)
■場 所 TBCホール
■出席委員 星川滉一副委員長、有馬哲夫委員、菅原雪枝委員
大塚正宸委員、亰けい子委員、田中昌志委員
阿部育子委員
   


議事の概要

議題
・テレビ番組 JNN東北5社共同制作番組「みちのくドリーマー」
 放送日時 2002年10月5日(土)午後2:00〜3:54放送

はじめに局側から、「JNN東北5社会」の説明がありました。5社会は、迫りくるデジタル多チャンネル時代に備えて、各局の番組制作の強化を第一の目的に10年前スタートさせた。今回は、東北各県から、夢に向って生き生きと挑戦している若者の姿をみつめるというのがテーマ。番組の軸に人物を据え、ショートドキュメントの形で各局が主人公を追いかけた。夢を持って頑張る東北の若者の夢を見つめなおし、明日の希望につなげたいなど、番組趣旨の説明がありました。このあと番組について各委員から意見がだされました。

(委員の主な発言)

◎ 自分の「夢」に賭ける若者の姿をコンパクトにまとめて紹介しており、若者に限らず現代社会を通じて希薄になってきている、「ひたむき」、「一生懸命」、「努力」といった姿が伝わってきて、爽快感を与えてくれた。

◎ 全体的に地方の訛り、方言がたくさん入っていて懐かしい温もりを感じ、それが「みちドリーマー」にかかっていて良かった。

◎ 出演している若者たちが、皆東京に出て行ってしまった。地元にとどまって、農業とか漁業とか林業とかをもっと地道に、地に足をつけて夢見ている人を描いてもいいんじゃないかと思った。

◎ ゲストの舞の海は、青森県出身ということで起用されたと思うが、力士になるために苦労し、引退後は親方になりたかったがそれは叶わず、今新たにタレントの道を選んで活躍していているという事で番組の適役だと感じた。

◎ 各県の有名な味覚の紹介は、開発秘話を盛り込んで興味をそそるものがあり、見ごたえがあったが、統一感がなく「あれ?何の番組だっけ」と思ってしまった。

◎ 取り上げた5人のドリーマーのうち4人までがスポーツ選手で、スポーツの夢を追いかけている。その他のジャンル、分野で職業選択なり、趣味なり夢をもって生き方を追求している若者の、5通りの夢を見せてほしかった。

◎ 強く印象に残っているのは、バレーダンサーとK−1選手を目指す二人だが、これから自分の人生を歩み始めたばかりの若者。それだけに彼らの夢を本当に叶えてあげたいと視聴者は思うはずだ。局としても取り上げた以上は、後々の事を見守って行き、2、3年後をリポートする責任があると思う。

◎ 取材の仕方や各局の編集を監修する作業のところで、一本すじが通っていなかった。

◎ 年齢が若いので仕方がない事かもしれないが、夢といっても数年後とか、せいぜい次のオリンピックまでの短いスパンの夢で達成感に別の豊かさとか、深みがあると良かった。

◎ 本当に今の時代は暗いし、若者も希望もなく、だらけた生活を送っていると思う。こういう時代だからこそ、ひそかに頑張っている人間ドキュメント的なものをこれからもとりあげて、社会に明るさや励みを与えて欲しい

◇次回開催日:11月8日(金)