第480回東北放送番組審議会 議事概要

■開催日 平成18年10月13日(金)
■場 所 TBCホール
■出席委員 不破和彦委員長、田中昌志副委員長、亰けい子委員、岡崎智政委員
藤澤弘一委員、石塚卓美委員、岩間利裕委員


議事の概要

議題
・ラジオ番組
「〜島倉千代子プレゼンツ〜ミス仙台を唄う街」
 放送日時 8月5日(土) 午後2時〜午後3時

(委員の主な発言)

◎ 「ミス・仙台」は、“七夕”の歌とばかり思っていたが、かつては、仙台人にとって、心の歌、さんさ時雨をしのぐ歌、又、職場の送別会の定番の歌だったという話を知り驚いた。歌の歴史を紐解いてゆくと、色々興味深い話があると感じた。

◎ 番組を聴いて、“発見”の連続。特に、西条八十、古関裕而という大変なコンビが、70年前に作ったということを初めて知った。この番組は年配の人達にとって、感銘深く、懐かしさいっぱいの番組だったと思う。

◎ 歌の歌詞やメロディは、勿論素晴らしいものだが、地元仙台の人々、特に仙台商人の情熱や心意気がこの歌を長く支えてきたのだということを番組を通して知ることが出来た。

◎ 今回は、「ミス・仙台」という地元で歌い継がれている歌の誕生にスポットを当て番組化したのであるが、他にはなく、地元で長く伝わっているもの、そういうものを深く掘り下げ紹介してゆくことが、地元局の大きなミッションだと思う。

◎ この番組は、「ミス・仙台」に関する原作本の域を出ていない。本を読んだ立場からすると、所謂“発見はなかった”と言える。又、番組の構成が系統立ってなく、わかりにくい。証言者の話などもっと整理して出して欲しかった。ただ、この歌を継承する、広く知らしめるという意味では、良かったし、面白い番組である。

◎ 「ミス東京」や「ミス・神戸」など色々なご当地ソングが作られた中で、今残っているのが「ミス・仙台」だけということだが、それは、この歌が、親しみやすく、良い歌だからと思う。ただ、歌に纏わる話を、年配の人に話しを聞き構成していたが、もっと色々な年代の人に聞いてみるのも面白い試みかなと思った。

◎ 歌をめぐる歴史的な話を面白く聴くことが出来た。“歌がどのようにして誕生したか”を探る場合、一つの視点として、昭和10年代の日本の思想運動と歌との関係に注目し構成する方法もあったと考える。

※「ミス仙台」に関する原作本
 ●タイトル  流行歌「ミス・仙台」〜郷土・仙台の近現代史散歩〜
 ●著  者  石澤 友隆

◇次回開催日:11月10日(金)