第487回東北放送番組審議会 議事概要

■開催日 平成19年6月8日(金)
■場 所 TBCホール
■出席委員 不破和彦委員長、田中昌志副委員長、亰けい子委員、岡崎智政委員
石塚卓美委員、武田功委員


議事の概要

議題
・テレビ番組
「“さよなら”の記憶〜くりでん 時代をつないだローカル鉄道〜」
 放送日時
  初 回:3月31日(土) 午前9時30分〜午前11時24分
  再放送:5月3日(木・祝) 午前9時55分〜午前10時50分

(委員の主な発言)

◎ 「89年の歴史に幕を下ろした“くりはら田園鉄道(くりでん)”を軸に、鉄道に関わってきた人と地域の変遷を描いた作品で、説明などが具体的で客観性に富んだ作品と思う。ただ、扱った素材が多すぎる感がある。また、番組の構成を考えると、地域での“くりでん”の存在意義をもっと強調しても良かったのではないかと思った。

◎ “くりでん”を愛した地域の人々の思いが十分伝わってきて感涙。沿線に住む細倉鉱山で働いていた人、元駅長さんなど、それぞれの思いで“くりでん”に別れを告げたのだということを実感できた。

◎ “くりでん”の果たしてきた地域での役割、細倉鉱山を含めた地域社会の変遷など、資料映像などを通して理解することが出来た。特に、地域の抱える問題として、多かれ少なかれ「過疎。高齢化、医者不足」という課題を抱えていると思うが、番組では、そのような問題も、温かさを保ちながら提起していたと思う。更に、若柳小学校の子供たちの歌う「くりでんのうた」(先生と生徒との合作)は、たとえ廃線になろうとも、末永く子供たちの心の中で走り続けるのであろうと思った。

◎ 番組は、時代の移り変わることによる”くりでん“の変遷をとらえていたし、鉄道に関わっていた人の寂しさも”情“に流されることなく表現出来ていた。取材が入念で、しかも良く整理されていて、非常に”完成度の高い作品“に仕上がっている。

◎ 栗原地区の四季折々の美しい風景に触れることが出来た。また、TBCの資料映像が、番組構成の中で、効果的に使われていたと思う。

◎ この番組は、長く資料として残せる作品であると思うし、過去を懐かしむだけでなく、未来を見据えた作品であると思う。

◇次回開催日:平成19年7月13日(金)