第489回東北放送番組審議会 議事概要

■開催日 平成19年9月14日(金)
■場 所 TBCホール
■出席委員 田中昌志副委員長、亰けい子委員、阿部育子委員
岡崎智政委員、児玉治正委員


議事の概要

議題
・ラジオ番組
TBCラジオ報道特別番組「宮城の防災教育」
 放送日時 9月1日(日) 午前9時〜午前9時30分

(委員の主な発言)

◎ 9月1日の防災の日にこの番組を編成したのは、賢明な判断であると思う。一種の啓発番組だと思うが、このような番組を頻繁に継続して放送してゆくことが大切で、それが結果として人の防災の意識を高めてゆくことになると思う。また、防災に関して、行政の役割は大きいと思うが、行政が施策としてどのような事をやって、その結果どうなのかというような検証の試みが欲しかったと思う。更に、今後、行政が何をやろうとしているのか見えない部分があるので、そのあたりも番組で明らかにして欲しかったという思いがある。

◎ 企業、学校、教育委員会などを取材し盛りだくさんの内容であったが、必要なところがバランスよく盛り込まれていたのではないかと思う。自身の体験から考えると、防災に関する住民意識の温度差はさまざまで、実際に行動を起こすと、バリアが色々とあるなと感じていたが、番組を聴いて、めげずに行動しなければならないという思いになった。ただ、構成にもっとメリハリをつければ、よりインパクトのある番組になったのではないかと思う。

◎ 「防災教育の必要性」を番組で問いかけていたが、現実には地域差、温度差があるということ、30歳台、40歳代の人の防災意識が非常に低いということを知ることが出来た。住民自身が防災に対して意識を高めていくことは大切だが、行政が防災に関してはっきりとした指針を示していくことも重要だと思う。また、「災害は生活の一部として考えておく」という言葉は至言である。

◎ 「災害は忘れた頃にやってくる」というが、番組を聴いて自身の防災意識が高められたのではないかと思う。災害に関して、いたずらに恐怖心を煽って興味をもたせたり、ノウハウ的な番組が見受けられるが、この番組は、防災教育に焦点をあわせた真面目な番組である。ただ、耳で聴いて分かりにくい言葉、たとえば、AED(自動対外式除細動器)、遠地地震、正常性バイアスなどの言葉を、ラジオという媒体を通して聴取者に分からせるにはどうしたらよいのか工夫が欲しい。

◎ 質の高いコンテンツの詰まった番組である。 家庭にいる時間の多い主婦層の防災対応力は、社会的に非常に重いものがあると思うが、主婦の方々が日頃防災に関してどのような準備をしているのかなど、番組を聴いて、啓発されたものがある。