第498回東北放送番組審議会 議事概要

■開催日 平成20年7月11日(金)
■場 所 TBCホール(仙台市太白区)
■出席委員 不破和彦委員長、亰けい子委員、阿部育子委員、岡崎智政委員
藤澤弘一委員、児玉治正委員、佐々木ひとみ委員、後藤康宏委員


議事の概要

議題
・報道特番「岩手・宮城内陸地震〜2次災害への警戒続く〜」

 放送日時 6月15日(日) 午後1時00分〜午後1時55分

(委員の主な発言)

◎ 地震発生翌日の放送という意味では、中身もよくまとまっていた。取材、リポートに生々しいものがあり、きちんと編集されていた、非常によくできた番組だと思った。

◎ 美しい栗駒山頂に始まって、次第に土石流流れ出しの部分が映ってくるという、その映像の落差に衝撃を受けた。位置関係が良く分かり、地震が自然の脅威であるということが、とても良く伝わった映像だった。

◎ 特に印象的だったのは、この番組に限らず、全体的のスタンスとして、被災者の立場に立った報道だったところ。自制・配慮という部分が、十分感じられた。ラジオ・テレビとも日頃の蓄積・取り組みの蓄積が、こういう時に発揮されたのではないか。

◎ 地震発生時や発生直後には、どういう被害が生じているのかに視点が行くが、被害が局地的であるときにそこの部分をクローズアップすると、全体に大きな被害が生じているという印象を与える。バランスの部分でどういう報道をして行くのかを、今後の課題として検討してほしい。

◎ 電話が通じない中では、被害が少ないところも放送してほしかった。「友人は大丈夫だろうか」「両親の実家は大丈夫だろうか」という思いでテレビを見ていたので、そういった、地元ならではの報道ができないかと思った。

◎ ライブの映像と録画の部分がうまく仕分けされていないところがあった。今見ている映像が、本当にライブなのか、あるいは10時間前のものなのかなどが、もう少し明確に分かったほうが、構成がきっちりしたと思う。

◎ 全体の中の位置関係などが、もっとピンポイントで分かるような地図がほしかった。

◎ 緊急地震速報が、震源に近い所で間に合わなかったことについて、キャスターが「仕方がない。限度である」というような表現をしていたが、そういうところほど情報が必要なわけで、「これからの課題として、このような事態をどう改善していくか」といったような表現の方が、より適切だったと思う。