第515回東北放送番組審議会 議事概要

■開催日 平成22年4月9日(金)
■場 所 TBC本社役員会議室(仙台市太白区)
■出席委員 海野道郎委員長、田中昌志副委員長、阿部育子委員
岡崎智政委員、佐々木ひとみ委員、小島孝委員

議事の概要

議題
TBCラジオスペシャル ドラマ「ジンタが響く村」
 放送日時 2010年1月30日(土)午前8時〜9時放送

(委員の主な発言)
ラジオとテレビの1時間は、密度が違うと感じた。
「北村大沢楽隊」という素材を見つけて、ドラマにしたことに対して敬意を表す。
「ジンタ」という音楽のジャンルを初めて知った。
「ジンタが響く村」というタイトルは、ドラマの始まりを感じさせる良いタイトルだと思った。
ドキュメンタリーではなくファンタジーのような構成に仕上げた点が興味深かった。
1時間の中に、内容を盛り込み過ぎたのではないか。
映像がないので、複雑すぎて話の流れについていけないところがあった。
ジンタの音楽が良かっただけに、シンセサイザーの効果音が唐突で違和感があった。
非常に力の入った番組だっただけに、大勢に聴いてもらうためにはどうしたらいいかを検討したらいいのではないか。
構成が時系列ではなかったので、1時間を通して聴くのは難しいと思った。
場面転換の音楽は、とても効果的に使用されていて、さすがだと思った。
全体を通して、焦点が見えず、企画意図が良く伝わらなかった。
でもつまらなかったわけではなく、結構面白かったという不思議な感覚だった。
「ジンタ」を戦争に結び付けているが、いかがなものかと思う。
ある意味類型的に制作されていると思う。
「北村大沢楽隊」は、近い将来消滅すると思うので、記録として残すべきだと思う。
知らないことを前提としたインタビューは、大変失礼な聞き方だと思う。
多くの視聴者を対象とするときには好ましくない態度だと思う。
中で使われていた比喩に、不適切なものがあった。
登場人物の年齢設定に、ありえない点があり気になった。
話し言葉に方言が使われているが、分からない人もいたようだ。
番組の普遍性を高めようとするならば、脚本を書く際に工夫が欲しかった。
番組のターゲットをどの辺に置いていたのか、わかりにくかった。

(制作側の発言)
制作者側が煮詰まっていない部分が、そのままストレートに伝わってしまったと反省している。
もう少し整理できれば良かったと思う。
方言については、テレビのようにスーパーで補足できないし、ドラマなのでナレーションも難しかった。
「北村大沢楽隊」は、TBCでもこれまで何度も取り上げているが、今回はあのハャメチャな音楽に驚き、自由な発想で物語が作れないかと考えた。
「北村大沢楽隊」は、プロとしてあらゆるシーンに合わせて演奏してきたので、収録する過程ではとても楽しく感動した場面があり、制作の裏側にたずさわれて幸せだった。