第611回東北放送番組審議会 議事概要

■開催日 2019年11月15日(金)
■場 所 TBC本社役員会議室(仙台市太白区)
■出席委員 海野道郎 委員長、杉浦永子副委員長、天野晴華 委員、
原谷守 委員、須田ゆう子 委員、春浪隆夫 委員、嘉藤俊雄 委員
(コメント参加) 阿部憲子 委員、森潤一 委員

議事の概要

議題
・ ラジオ番組「絆みやぎ明日へ 陽はまたのぼる」
放送 2019年4月1日(月)午前1時30分〜2時15分

(委員の主な発言)
ラジオに親和性がある題材を取り上げ、音楽の力、言葉の力を活かした優れた番組
音楽やインタビューを効果的に配し上手に構成されていた。
「めげない にげない くじけない」という歌に再生に向けた強い思いを感じた。
被災した遺族の悲しみ、慟哭が感じられ、一方で再生に向け「海と共に生きる」、「陽はまたのぼる」との力強いメッセージが伝わる作品。
歌やインタビューを通して、地福寺の片山住職の情の厚さ、心の強さなどがしっかりと伝わった。
未曾有の災害で悲しみに打ちひしがれた被災者の心を救うために宗教家として何をなすべきかという一つの答えが示唆されていた。宗教観が覆るような秀作。
冒頭の生々しい歌詞の歌は直接的で、震災から8年たった今でも聞く者を動揺させ、番組から気持ちが離れた人がいたことも事実。

(制作側の発言)
片山住職の情の厚い人柄に惹かれ、住職の人柄を前面に出すことを主眼として番組を制作した。
階上地区の方を取材し、津波に遇っても「海と生きるしかないんだ」という言葉を聞き、海と向き合って生きていく強い思いを感じた。
音楽の力、言葉の力を表現したいという意図があり、それを委員の皆さんに評価していただけた。