第412回東北放送番組審議会 議事概要

■開催日 平成12年1月14日(金) 
■場 所 TBCホール
■出席委員 岩崎俊一委員長、西井陽子副委員長、伊達泰宗委員、星川滉一委員
原秀一委員、有馬哲夫委員、大野裕委員、千田寿一委員
不破和彦委員、菅原雪枝委員、氏家文憲委員、大塚正宸委員


   


議事の概要

議題 テレビ報道番組「’99みやぎこの一年」
  放送日時 平成11年12月28日(火)12:00〜12:54

(局側)

   毎年恒例の番組。年間7000本位の取材テープから選択、再編集し、大きなニュースは再取材を加えて柱として、他のニュースは季節毎にフラッシュ的にとりあげた。正味50分位にまとめる構成に苦心。
 サブタイトルの「崩壊から再生へ」については、崩壊は東海村の臨界被爆事故、新幹線の壁の落下事故、老舗の倒産、県の財政危機宣言、Y2K問題等今までの安全神話が崩れたと言ったことから、再生は脳死による臓器移植、1900年から2000年への変わり目の期待感をこめてつけた。
 番組全体を通しては、出来事・ニュースの中にある人間の喜怒哀楽を目で見てわかるように構成することを心がけた。


(委員の発言)

◎各テーマをパート別に織りまぜながらのかなり凝った編集だったが、そのためかカレンダーが前後し、時間の経過がわかりにくい部分があった。ニュース映像の中の月・日が挿入されていなかったのもわかりにくかった。

◎脳死移植については、追加取材もしてよくまとまっていたと思う。がその他のテーマについてはバラつきがあった。

◎一年間のニュースを50分にまとめる努力は認めるが余りにも細切れすぎたのではないか。見終わったときにあまり印象に残らない番組になっている。

◎基本的にテレビというメディアは、次々と映像がながれてきて、視聴者に考えるゆとりを与えてくれない。この辺をどうカバーしていくのかが報道番組の制作の際のこれからの課題と思う。

◎”みやぎ”のテーマのわりには、”仙台市・市”にかたよっていたように思う。

◎分野別に、例えば政治、経済、文化、スポーツなどと分けて取り上げた方がわかりやすく、見やすいのではないか。

◎サブタイトルの”崩壊から再生へ”の再生が感じられなかった。明るいニュースはあったと思うがあまりとりあげられていなかった。

◎字幕の日付スーパーについては、意見が分かれると思うが、こういったニュース映像ではあんまり画面の中に情報を詰め込まない方がいいのではないかと思う。

◎一年に区切りをつけ、新たな気持ちで迎えられる番組の一つとして欠かせない番組と思ってみた。が、28日の昼12時からという放送時間は、慌ただしく落ち着いて見られない時間。

◎テーマ毎に時間をさいたり、心温まる映像が導入されたりと全体にリズム感が感じられ、編集の苦労が思われた。

◎サブタイトルの”崩壊から再生へ”は視点として適切だったと思うが、番組の内容との間に遊離した部分、距離感があったのではなかろうか。

◎切り口として情報、高齢化、環境といったいわゆるJ2Kをとりあげ、この一年間のニュース、出来事を括って紹介すれば、見る側はすっきりうけとめる事ができたのではないか。

◎思い切って省略して、いくつかのテーマを深く突っ込むという作り方もあるのではないか。視聴者はあとで振り返ってみると、大事な事しかおぼえていない。印象に残ったのはいくつかであり、そのいくつかが、「非常に良く分かった」という作り方があってもいいのでは・・・・・。