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天使の卵 天使の卵


天使の卵
(C)『天使の卵』フィルムパートナーズ

■□ぼくは、
□■ちゃんと愛せていましたか?

歩太(市原隼人)は、美大志望の浪人生。夏姫(沢尻エリカ)というガールフレンドがいるが、満員電車で出会った美しい女性が忘れられない。数日後、歩太は父親が入院している精神病院で思いがけずその女性、春妃(小西真奈美)と再会する。彼女は父親の主治医だったのだ。会話を交わすうち、ますます8歳年上の春妃への想いを募らせていく歩太。その春妃と夏姫が姉妹であるとわかるのに時間はかからなかった。やがて歩太のピュアな思いが春妃の心を動かし、ふたりは愛を深めていく・・・
●原 作村山由佳
「天使の卵 エンジェルス・エッグ」
(集英社刊)
●監 督富樫森
●出 演市原隼人、小西真奈美、沢尻エリカ、戸田恵子、北村想  他
●データ2006年/日本映画/114分
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映画の批評コーナー。 は3段階評価です。
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<評>★★
■形をとらえる画家(もちろん形には内面が表れているが)と、心を相手にする精神科医。主役二人の属性は、男女の恋愛への入り方の違いを表しているのではないだろうか。姿形の美しさに惹かれる男と、心に惹かれる女。その違いが歩太と春妃の恋に落ちるまでの時間の差であり、愛し方の違いであろう。その違いを共に過ごす時間によってすり合わせていくのが愛を育てるということなのだろうが、その途中で相手を喪失したらどうすれば埋められるのか。この映画はそのために国語教師夏姫を置く。彼女の言葉で歩太は「自分にしか描けない春妃」を見つけることができ、絵を完成させる。その絵の清らかさ。形と心のぶつかり合いが言葉によって止揚され、喪失からの再生を予感させるという形で映画は終わる。画家の卵、教師の卵である若い彼らだからこそ、絵画「天使の卵」を再出発のスタートとできる。映画「天使の卵」は哀しく美しいが、未来への希望を持って明るい。〔たんじ〕

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