Ⅱ 放浪期から画家へ

放浪の旅に終止符を打った山下清は、周りからの勧めもあり、画家として活動することを決断しました。すでに有名人となっていたことから、比較的自然な形で画家としてのスタートを切ることとなりました。しかし、作品が絶賛される一方で、清の純粋さゆえの言動やキャラクター性が先行すると「芸術家・山下清」と一個人としての「山下清」のギャップに度々悩むことになるのでした。

1956(昭和31)年、東京の百貨店で開催された山下清の展覧会は80万人という驚異的な動員を樹立しました。その後、日本全国で開催された自身の展覧会には、時間が許す限り足を運びました。それは叶わなくなった放浪の旅への思いを埋めるものでもあったのでしょう。

左上《東京オリンピック》ペン画.1964(昭和39)年
右上《上野の地下鉄》貼絵.1937(昭和12)年
左下《市川の風景》油彩.1951(昭和26)年
右下《仙台の七夕》ペン画.1956(昭和31)年(C)清美社

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