トリビア①代表作「バレリーナ」と少女の瞳

本展の目玉《バレリーナ》は、いわゆる第1回印象派展に出品されたルノワールの代表作のひとつ。バレエの衣装を身に纏った少女がくるりと振り向いてポーズをとり、こちらを見つめる姿が描かれています。しかし、当時のフランスの美術界からは「下絵以外の何物でもない」と辛辣な評価を受けました。線や輪郭といった細部ではなく、全体的な視覚効果などを重視した「印象派」の作風は今でこそ、確固たる地域を築いておりますが、当時はなかなか認められませんでした。この絵をよく見ると、吸い込まれそうなその瞳の色は美しいブルーで、衣装や背景のブルーと呼応するように描かれています。また少女は正面から描かれているのでなく、やや上の角度から捉えられているのです。少し上目遣いの視線が、私たちを釘付けにする要素となっております。

トリビア②「ルノワールのファッションへの視線」

《胸に花を飾る少女》では、鮮やかなバラの花飾りだけでなく、薬指に小さく光る指輪もさりげなく描き出しています。ルノワールの父は仕立屋、母はお針子でした。ファッションにも敏感だったその視線は、家庭環境によっても育まれたのかもしれません。

ピエール=オーギュスト・ルノワール
《胸に花を飾る少女》
1900年
55.0×46.7cm、油彩・キャンバス
熊本県立美術館蔵

トリビア③「額縁にも注目!」

女性を多く描いたルノワールですが、果物などの静物画も手がけています。静物画の額縁に注目してみたら・・・額縁にも果物が!?本展では果物の装飾のある珍しい額縁も見ることができます。

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