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冬の観葉植物 〜取り木は熟女を狙え!〜
さて今回、早坂ひろみ先生に教えて頂くのは観葉植物の冬のお手入れです。
実は僕の部屋にある観葉植物が、エライ事になってしまったんですね。
去年、友達から結婚式のお祝いにもらった「旅人の木」という立派な鉢植え。
旅人の木…というのは商品名で、「ストレリチア」という植物の仲間なんだそうですが、とにかく正月休みに6日間帰省して戻って来たら、ピンピンしていた葉っぱがあっという間に萎れておりました。
記念の鉢ですし、夫婦でガッカリしていたところだったんです。
早坂先生は「留守中、暗くて寒い部屋に置いておいたのが原因です」の診断結果。
植物は生命の危機を感じると、いちばん大切な根を守るためにひとまず葉っぱを落とすのだそうです。
でも茎の根元が太くて元気なので、この旅人の木はまだまだ大丈夫との事。
ホッとひと安心するとともに、油断せず今から出来るケアを教えて頂きました。ぜひ皆さんも、ご参考に!
| (1) | 土に炭を混ぜよう。
早坂先生の大好きなブレンドです。買って来たままの鉢には土に炭が含まれていない事がほとんど。微生物の働きを活発にしてくれる炭は、とても使えるものだそうです。
水はけの良い「セラミス」や、根腐れ防止に良い「ゼオライト」などと併用すると、さらに元気な土が出来ますよ! |
| (2) | スポーツドリンクを10倍に薄めて与える。
葉が少なくなった植物は、光合成が思うように出来ません。ドリンクで糖分を補えば、光合成の働きを補完してくれるそうです。 |
| (3) | 葉っぱの表と裏を湿らせ、汚れをふき取る。
冬は空気が乾燥し、埃などが葉に付着しやすくなります。このままだと植物の呼吸や蒸散作用を妨げてしまうので、ココはひと冬に1〜2回で結構です。やさしく汚れをぬぐってやりましょう。 |
いや〜!コレで我が家の「旅人の木」も、1ヵ月ほどで新芽が出て来るとの事です。 ホッとひと安心……ところで先生、そのヒョロ長い観葉植物は何でしょうか?
早坂先生「はい。コレは我が家のウンベラータという植物ですが……」
170cmは優にあるでしょうか?それにしても細い細い!横から押したらポキッと折れてしまいそうです。
っていうか先生、運搬中にすでに茎を曲げてしまいセロハンテープで留めてました。 完全に剥離しなければ、この方法でほとんど元のようにくっつくそうですが。
早坂先生のウンベラータは、一見して葉っぱが上のほうにしかありません。
本来であれば、こうなる前に「取り木」して別の鉢に分ける必要があるらしいのですが、それをすっかり忘れていらしたんですね(涙)。
というわけで、その「取り木」を学びます。
木の皮をカッターで剥いで、そこにガーゼ代わりのミズゴケをあててラップで包む……コレだけです。
ポイントは皮を剥ぐ位置。 「熟女を狙え!」との事で、根本に近い「お年寄り」の部分でもなく、先のほうの若い部分でもなく、真ん中辺りの「熟女」の部分を剥がしましょうというわけですね。
早坂先生いわく「ホラ……熟女って強いでしょ」
僕はノーコメントです(笑)。
ミズゴケとラップでくるんだ「患部」からは、1ヵ月半ほどで新しい根が生えて来ます。
そこをすぐ下の部分で切り取り、別の鉢に植え替えて下さい。
観葉植物は、冬場の手入れ次第で春以降の生命力が変わって来ます。
皆さんもぜひ、今回の方法を参考に、寒い冬を乗り切って下さいね!
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