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自宅学習塾の庭をリニューアル
今回は、出張ガーデンです。
依頼人は太白区にお住まいの船山恭子さん。
自宅とは別の場所に学習塾を開いて子ども達に勉強を教えていた船山さんですが、震災の影響でその場所を使う事が出来なくなり、やむを得ず自宅を教室として使う必要が出て来ました。
子ども達が庭を通って教室のある部屋に入るため、子ども達の勉強が楽しくなるような明るい庭にして欲しい……というリクエスト内容でした。
そこで、早坂ひろみ先生が提案したリフォームのコンセプトは「食べる・増える・楽しい」の3拍子が揃った庭。一体どんな物なんでしょう?
作業は重労働になるため、強力な助っ人に登場して頂きました!早坂先生の仕事仲間である男性2人、梅澤さんと石内さんです。
特に梅澤さんは植物のお医者さん……樹木医でもあります。
2人とも本当に頼りになる、まさに「気は優しくて力持ち」という方々です。
梅澤さんはすでに、船山さん宅の生垣として使われていたレッドロビンの剪定を終えていました。
かなりコンモリと生い茂っていたため、風通しが悪く、庭が暗くなってしまっていたのです。
思いきって刈り込むと、コレがとてもスッキリして、う〜ん夏仕様。涼しげです。
続いては、敷地の中です。
以前から置いてあるプランターなどをひとまず片付けたら雑草除けシートをかぶせ、その上に砂利を敷き詰めて行きます。
コレが結構な重労働なんです!
さらに重いのが枕木。1本で60kgほどあるらしく、僕と早坂先生はようやく2人で1本を運び込んだところでバテてしまいました。
さて「食べられる庭にしよう!」というコンセプトのもと今回、用意した苗はワイルドストロベリー。収穫が楽しみです。
植え付けるのは、何と手作りのイチゴ用プランター。
前傾した2段ベッドが、とってもオシャレです。
コレは僕も欲しい!
この2段のプランターをすべて、イチゴで埋め尽くすわけです。
庭を通って教室に入る生徒さんが喜びそう!!
他にも、ラズベリーやブラックベリー、グースベリーにジューンベリーといった4種類のベリーを地植えしました。
そうそう。作業中に、近所の小学生で船山さんの学習塾の生徒だという男の子が遊びに来たので、ちょっと聞いてみました。
「船山さんは、どんな先生?」
「………………優しい」
ほんの少し答えに時間があったような気もしますが(笑)、しっかり勉強しているようです。
船山さんは「今回の震災で自然には怖い思いをさせられたけれど、子ども達には植物をとおして、大地に育まれているという事を学んで欲しい」と話していました。
さて。作業はいよいよ終盤です。
さきほど運び込んだ枕木を必要に応じてカット。
慎重に水平を取りながら、あらかじめデザインしたとおりに並べて行きます。
枕木同士の隙間には砂利を敷き詰め、端っこを大きめの石で固定します。
雲行きが怪しくなって来たため、船山さんのお友達にも総出で手伝って頂きます。
全員で、植え付け作業を急ぎました。
8時間に及ぶ作業の後……。
美しく生まれ変わった船山さんの庭は、光と影、明るい色と濃い色とのコントラストが利いたオシャレな空間となりました。
扉を開けるとすぐ左側で、ストロベリーのプランターが出迎えてくれます。
また、枕木は寝かせて使うだけではありません。
2本立てて額縁ガーデンを据え付けてみました。
庭を上品に彩る、白いアジサイも素敵なアクセントですよね。
今回のポイントとして、早坂先生が挙げたのは「光と影を作る」という事です。
葉の色や光の当たり方で、明るい色と濃い色をバランス良く配置するのがオシャレな庭を作るための第1歩。
今回のような大規模なリフォームではなくても、庭作りの所々で取り入れる事ができるはず。
ぜひ、チャレンジしてみて下さい。
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