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出張ガーデン 〜アーティスティックな花壇を!〜
今回は久々の出張ガーデン。
ほんの少し涼しくなってきた9月下旬に撮影を行ないました。
しかし、それなりに苦労の多かった作業の数々。
花を植える際の基本〜応用のテクニックが満載です。
さっそくご紹介!
依頼を下さったのは、太白区中田町にあるオフィス、(株)アーティスティック集団。
安らぎや潤いを感じられる空間作りをめざし、顧客の要望に応じて設計・施工・企画を手がけるデザイナー集団です。
でもそんなプロが、なぜ我々に依頼をして来たのでしょうか?
実はこのアーティスティック集団、庭作りの提案を行なう事はあっても、実際に植物を扱うというところまでは不得手であるため、自分達の花壇を見つめ直す事で色々と勉強したいというのです。
リニューアルを依頼された花壇は、歩道に面した、まさに建物の顔ともいうべき場所。
朝顔やパンジーなどの一年草を中心に植えていましたが、今回、ガラリと雰囲気を変えたいのだとか。
社員の皆さんも準備万端!さっそく作業スタートです。
まずはシンボルツリーである、ヤマボウシの剪定。
あまり枝同士が混み合っているのはよくありません。 さらに夏の間に茂った雑草を手分けして取り除きます。
蚊に刺されながらも頑張りましたが、早坂先生は花壇外枠のレンガを外すのに苦労されていました。お疲れ様ですm(-.-)m
ようやくレンガを外したら今度は土壌改良。
炭と培養土、鹿沼土を入れ、空気を多く含んだ植物に優しい土にします。
小道具での演出もぬかりなく。
コレまで使っていた木製の鉢をアンティーク調に白く色付けして再利用します。
さらに今回、古井戸風のオシャレな鉢をセッティング。
コレ、とてもオシャレですよね?
もちろん、この中にも後で植物を植え付けます。
古井戸からは、レンガを敷いて道を作ります。
一直線に置くのではなく所々ずらしたり並べ方を変えたりすると、長い年月で風化したような不思議な雰囲気になりました。
鉢やレンガの位置が決まったら、いよいよ植栽。
いきなり植えるのではなく、まずはきちんと配置を考えます。
ポイントは同じ植物を3つずつ植える事。
大きな面を作る事で 「いかにも植えたばかり」といった感じが防げるうえ、同じ仲間がいるため植物同士が元気に育ってくれるのです。
葉やツルが比較的長いものは1つずつ植え、植物と植物をつなぐ役割をしてもらいます。
さらに、株分けできる植物はレンガの隙間や花壇の端から自然に生えて来たように植えるのもポイント。
早坂先生のオススメはアジュガ、アジュガ「モコモコ」、リシマキア「ミッドナイトサン」、エリカ、ポリゴナム、ホワイトベリーの6種類。
キレイな花が咲く物もあれば、小さな実が付いて収穫を楽しめる物も。
植え方はセンスが問われます。
アーティスティック集団の出来栄えは、それはもう見事なものでした!
古井戸から始まった小さな物語。
フランスの片田舎で歳月を刻んだレンガの小道は、所々すき間から植物が顔をのぞかせ、行く人の目を楽しませます。
シンボルツリーの広場では、誰かとの素敵な出会いがあるかも……そんなストーリーを想像できるオシャレな花壇が出来上がりました。
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