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嫌われ松子の一生 Memories of Matsuko

(PG12)
嫌われ松子の一生
(C)2006「嫌われ松子の一生」製作委員会

■□松子。
□■人生を100%生きた女。

昭和22年・福岡県大野島生まれの川尻松子(中谷美紀)は、お姫様みたいに幸せな人生に憧れていた。しかし、20代で教師をクビになり、エリート街道から転落、同棲していた作家志望の男の自殺、愛人生活の破綻、ついには風俗嬢になってしまう。その上ヒモを殺害して刑務所へ。壮絶な不幸に揉みくちゃにされながらも、誰かを愛し、その人だけを信じて突き進む松子の波乱万丈の人生とは?
●原 作山田宗樹「嫌われ松子の一生」(幻冬舎文庫)
●監 督中島哲也
●出 演中谷美紀、瑛太、伊勢谷友介、香川照之、市川実日子、黒沢あすか、榎本明 他
●データ2006/日本映画
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映画の批評コーナー。 COLOR="#FF0000">★は3段階評価です。
ネタバレの危険がありますので、内容を知りたくない方はご注意ください。

<評>★★
■生きることに不器用な主人公をデフォルメし、熱く熱く松子が突っ走る前半。逆に、世捨て人のように過ごすその晩年を描く後半。まるで別の映画を観ているように異なるテイストで描かれています。オンとオフのメリハリがはっきりとしているから、「熱い」人生をより熱く感じ、また、映画が終わった後に強く余韻が残るのでしょうか。「人生は祭りのようなもの」と言い切ってしまえばそれまでなのでしょうが、何やら祭りの後の虚脱感にも似た淋しさを感じずにはいられません。作品に出て来る筑後川と荒川それぞれの近くに暮していたこともあり、川面を眺めて望郷の思いに浸る主人公に相当に感情移入してしまいました。映画のモチーフを監督が丁寧に描いているからこそ、素直に感じ入ることができるのではないでしょうか。観る方それぞれに、松子の心を感じる自分だけの材料がきっとあるはずです。〔TBC佐竹〕

<評>★★★
■映画の展開は、コミカルでレトロ調。気合が入っている映像です。中谷美紀が、参ってしまうほどの映像感は、ある。ストーリは、傍目から観れば、転落人生なのだが、これといって悲惨さが、感じられないのが、映像マジックであろうか?。なんとなく予感は、していたのだが、その通りであった。誰かに愛される、必要とされる幸せ。それは、男も女も変わりないものだと。最後のあっけなさは、またそれも運命なのか?時代に流されてしまった、代償なのか?原作は、また違う感じのようなことを映画館を出る際に、誰かが言っていたので、原作を読んでみようと思う。〔ごんごん〕

<評>★★
■「電車男」のエルメス役から正反対の松子役は中谷美紀、ギャップがかなり激しかったです。ビックリでした。観ているこっちが悲しくなりましたが、世の中にはこういう人がそこそこいるのだと思います。それに比べると自分の苦しみなんて屁でもないって思わせてくれて、気持ち心が軽くなりました。しかしこんな人生はゴメンです。一例として自分を見つめていかないとな、と感じました。〔23〕

<評>★★★
■人を愛したり生きることに不器用だった女性の人生を、悲壮感を漂わせずに描いてあり、演出の妙に感心しました。中谷美紀の体当たりの演技には感服です。あちこちに有名人が出てるので、みていて得した気にもなります。〔そら〕

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