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戦場のアリア JOYEUX NOEL


戦場のアリア
(C)Nord-Ouest Production/Photos:Jean-Claude Lother

■□その聖なる日、
□■銃声が止んだ

1914年、第一次世界大戦下。フランス・スコットランド連合軍と、ドイツ軍が連日砲弾を鳴り響かせているフランス北部の村。クリスマスだけは家族のもとへ帰りたいと兵士の誰もが願っていたが、戦況はますます熾烈さを極めていた。やがて訪れたクリスマスの夜。ドイツ軍には10万本のクリスマス・ツリーが届けられ、スコットランド軍の塹壕からはバグパイプの音色が聞こえてくる。そして、奇跡はおこった―。
●監 督クリスチャン・カリオン
●出 演ダイアン・クルーガー、ベンノ・フユルマン、ギヨーム・カネ、ゲイリー・ルイス、ダニー・ブーン、ダニエル・ブリュール  他
●データ2005年/フランス・ドイツ・イギリス映画/117分
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映画の批評コーナー。 は3段階評価です。
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<評>★★
■戦場を舞台にした映画ですが、前線での敵味方を交えた奇跡の友好がテーマだけに、戦闘シーンは少なく、淡々とした筋立てです。最前線で過酷な戦闘を続けていたフランス軍・スコットランド軍と、対するドイツ軍。歌声を契機に一時の交流をする中で、相手の話を聞き、相手を理解することから国の枠を超えた人と人の友情が芽生えます。しかし、それは国あるいは軍隊では許されない事。前線の部隊長と司令部、塹壕の歩兵と後方から砲弾の雨を降らせる砲兵隊など、コントラストを使い、国家と個人、組織の中での人のあり方について問いかけています。この作品の舞台は第一次世界大戦中の1914年のクリスマスで、戦争が終わったのは約4年後。「ひととき」と言うよりも一瞬の煌めきに近いエピソードだと考えると、より味わい深く感じられるはずです。〔TBC佐竹〕

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