ふしぎのトビラ

2010年10月9日(土)放送 〔第55回〕
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銅なってるの?銅の大変身

新潟の伝統工芸「鎚起銅器(ついきどうき)」
やかんにはつぎ目(切ったりくっつけたりしたあと)が見あたりません。
なんと一枚の銅の板を焼いてから水につけて冷まし、たたいてたたいてやかんの形に作り上げます。
それは、銅の性質が可能にした技でした。

“銅”は金属なのでもちろん硬いもの。しかし、金属の中では“やわらかくて加工しやすい”性質をもっています。
鉄や銅などの金属は熱を加えるとやわらかくなるのですが、鉄の場合は冷めるとまた硬くなってしまいます(熱いうちにたたいて形を作る)。
でも、“銅”の場合は、冷ましてもやわらかさが持続
ていねいにコツコツとたたき、形にすることができるというわけ。

さらに “銅”はうれしいパワーも秘めていました。
目玉焼きを焼く実験で、ステンレス・鉄・銅の板を比べてみると…銅は熱伝導率(熱のつたわり方)が高い。
つまり全体的に均等に熱が伝わるため、料理がよりうまく仕上がるのです。
銅は、卵など火加減がむずかしい料理でもパワーを発揮してくれているんですね。

銅なってるの?銅の大変身

銅なってるの?銅の大変身

銅なってるの?銅の大変身
ひょうたんは汗っかき!?

“ひょうたん”が水筒の代わりに使われていたこと、知っていますか?
ひょうたんはウリ科の植物(スイカなどと同じ仲間)で、一本のツルに数個ずつ実をつけます。

ひょうたんの水筒は、まず穴をあけて水に1か月ほどつけておき、中身をくさらせて取り出します。
きれいになったら直接太陽のあたらない場所に干してよく乾かします。 その後何度もすすいで出来上がり。

ではなぜ水筒に使われていたのか?名人に、「水を入れて2時間ほど待つ」ようにいわれ常温の水道水を入れ、2時間が経過…水を飲んでみると、水が冷えている!!

これは「気化熱」がうばわれたせい。
気化熱とは、水分が蒸発する時に必要な熱のこと。お風呂あがりに体をふかないでいると乾いてくるのと一緒に寒くなりますよね。
ひょうたんの水筒でも同じようなことが起きていて、皮の小さなすき間からしみ出した水が蒸発する時に気化熱をうばっていき、冷やされるというわけ。

気化熱がうばわれるのを観察しよう
→ミッキーの実験コーナーはこちら


ひょうたんは汗っかき!?

ひょうたんは汗っかき!?

ひょうたんは汗っかき!?


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