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●Disc.10
「見られたくない!?サメのヒ・ミ・ツ」
今回はM.N.あっぱれママさんからの質問。
夏休みに家族で水族館に出かけたというあっぱれママさんは
「サメが水槽で一緒に泳いでいる他の魚を食べてしまわないのはどうして?」
という、とても素朴な疑問にブチ当たったそうです。
なるほど……言われてみれば、たしかに不思議。
さっそくDJ特派員「蟹江敬三(?)」が、マリンピア松島水族館へ調査に出かけました。
まずは、館内で聞き込み。お客さんは今回の疑問をどう思っているのでしょうか?
「仲良く暮らしているのではないでしょうか?」
「サメの体を掃除してくれるなど、共生関係にあるから」
「いつもお腹がいっぱいだから」
など、様々な意見が出て来ましたが、実際どうなんでしょう。飼育係の大山さんに館内をご案内頂きながら、サメの生態について伺う事にしました。
マリンピアでは、トラザメのような体長50cmほどの大人しいサメの他に、時に人を襲う恐れもある凶暴なサメが飼育されていました。
中でも獰猛なのがクロヘリメジロザメ。体長2.5m程にまで成長する海のギャングです。
まずは、彼らがどんなエサを食べているか見せて頂きます。
水槽の上部、普段は入れない場所へ潜入。
サメや大型のエイが泳ぐ円形水槽は、直径6m、深さ3m。
優雅に泳ぐサメやエイ達に混じって、アジやイワシなどの小魚もたしかに仲良く泳いでいますねえ……不思議。
実際サメは、アジやイカナゴなどの小魚をエサとして食べています。
僕もエサやりに挑戦してみましたが、コレがなかなか難しい……というか、サメがちっとも食べてくれない!
自分の与えたエサがむなしく沈んで行くのを見るのは、寂しいものです。
ただし大山さんいわく、そうした食べ残しはエイが始末してくれているのだとか。
たしかに水槽を見ていると、エイが大食漢でモリモリ食べているのに対し、サメはとても少食?
この日、撮影できたサメの食事風景は、たったの1度だけでした。
そんなサメ達ですから、一緒に泳いでいる小魚が無事なのも納得?
では今日の本題です。
大山さん、サメと一緒に泳いでいる魚達が食べられてしまわないのはどうしてですか?
「いえ。食べてますよ」
ガビ〜ン!?(古い)。
ショックです。とてもショックです。
サメはやっぱり「海のギャング」でした。
大山さんによれば、8月に水槽に700匹入れたはずのイワシが、1ヵ月後には何と!!500匹にまで減っているんだそうです。
200匹足りませんねえ。はい、足りません200匹。
私達がサメの捕食をなかなか見られないのは、営業時間外の夕方〜夜にかけてごくまれに食べているからだそうで、普段は水族館が与えるエサでお腹が膨れているのだそうです。
ではなぜ、食べられてしまうイワシなどの小魚をわざわざ水槽に入れているのでしょうか?
大山さんによれば、出来るだけ自然に近い状態で見て欲しいから、だそうです。
弱肉強食の世界で生き物達は常に、食うか食われるかの闘いを繰り広げています。
それをありのままに見せるのが、水族館の使命だと語って下さいました。
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