ど〜なの?DJ
皆さんからの素朴な疑問・質問にお答えするべく
DJ淳吾が調査・奮闘するコーナー。
なんでも聞いてください!お待ちしています。


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[平成21年2月18日(水)放送]
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「乗り物の乗車率と定員について」

今回はM.N.ユウタサンタマリアさんからのご質問。
年末年始の帰省ラッシュのニュースで、新幹線自由席の乗車率が100%を超えているのが、どういう事なのか気になっているそうです。

JR東日本に確認すると、自動車や飛行機、船のような法律で規制された定員は、鉄道には存在しないそうです。あくまで目安。仙台市地下鉄では車体に144人と、1両あたりの定員が書かれていますが、それは目安にすぎないんですね。
鉄道の場合、通勤ラッシュを想像して頂けると分かりますが、いくら車内がスシ詰めでも、電車が動かず安全に運行できないという事はありませんよね。
自動車や飛行機、船ではこうは行きません。だから鉄道の定員は、目安でいいんです。

ではその定員がどう決まるのでしょうか?

(1)新幹線の場合
ズバリ、座席の数=目安の定員。満席の状態で、乗車率は100%とします。自由席ですと、混雑時はデッキや通路に座れない乗客が出て来るので、その人数の割合だけ、乗車率が100%を超えて増えて行きます。
(2)在来線・地下鉄の場合
座席数+床面積から割り出した立ち席数=目安の定員(乗車率100%)。床面積、つまりスペースは1m四方に3人が入る程度の0.3平方メートル。実はコレ、鉄道の定員を計測するうえでJIS規格が定めた数字です。
乗車率150%=肩が触れ合うが、新聞を読む事は出来る。
乗車率180%=体が触れ合うが、週刊誌程度は読む事が出来る。
乗車率200%以上=相当な圧迫感があるが、文字程度なら何とか……。身動きがとれない事も。(仙台近郊でココまでは、まず記録されないそうです)

我々は、鉄道と並んで主な公共交通機関である市バスについても調べました。
バスは自動車です。定員は車検証にきちんと書かれてあり、これを超えて運行する事は道交法の57条で固く禁じられています。
乗せて頂いた回送バスの定員は82人。鉄道のように床面積から割り出した立ち席数に、運転士まで含めた合計の人数です。目安ではなく、絶対に超えてはならない保安上の定員なのです。

各交通機関では、JRは毎日、仙台市地下鉄は月に4〜5回、市バスは各路線の車内センサーで毎便、それぞれ乗客の人数をはかり、ダイヤ改正などの参考にしているのでした。



[平成21年2月4日(水)放送]
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「人工降雪機の謎を追え」

今回はM.N.夫婦(めおと)ボーダーさんからの素朴な質問。
スキー場にあるという人工降雪機。名前は聞いても、姿、形や動いている様子は想像がつきません。
どんな物なのか調べて欲しい……
というご依頼でした。

スプリングバレー泉高原スキー場へ。
こちらでスキーヤー、ボーダーに人工降雪機について尋ねて回ると「ゲレンデの上のほうにあった気がする」という重要証言が!
さっそくリフトでのぼると……やりました、発見です。
人工降雪機の整備作業をしている、職員の小野良仁さんと出会う事が出来ました。

それにしても、この消火栓と消火ポンプにしか見えない機械が人工降雪機だなんて、皆さん信じられます?
見せて頂いたのはノズルの先から雪を噴出する「ガンタイプ」だそうです。
スプリングバレーでは他にも、ホースの届く範囲で移動が可能な「小型ガンタイプ」、扇風機で水と空気を飛ばす「ファンタイプ」、「自走式ファンタイプ」の4種類、計23台の人工降雪機を使っているのでした。

ここで素朴な疑問。
コレだけ人工降雪機があれば、全く雪が降らない暖かい冬でも問題ないのではないでしょうか?
地球温暖化も雪不足も関係なく、ガンガン雪を作ってしまえればラクですよね。
ところが、そうは問屋が卸さないのです。

小野さん
「気温が下がってくれないと人工降雪機は使い物になりません。寒くなる夜でないと動かせないんですよ」

この言葉に夜まで待ちましたよ、DJ取材班!
ゲレンデはあいにくの雨となりましたが、さぁ人工降雪機を動かして見せて下さい!!

ところが……轟音とともにノズルから吹き出る水と空気……って、あれ?ジェット霧吹きといった感じで、いつまで経っても雪が出来ないぢゃないですか!

そうなんです。実は人工降雪機、気温が下がるのはもちろん、湿度も低くならないと、水が噴き出すだけで雪を作れないのですね。
湿度が30%と低ければ、気温がプラスの1〜2℃あっても雪は出来るのですが、取材日のように雨が降っているようでは不可能……残念!

ためしにファンタイプも動かしてもらいましたが、結果は同じでした。
便利な機械だとはいえ、雪作りにはそれ相応の気象条件が必要なのですね。

気温や湿度の条件が整えば、雪作りの作業は夜通し続きます。
水と空気を混ぜて高圧で発射する過酷な重労働は、専門のスタッフが総出で行なう事になります。
使用する水は700tから、多い時で1日1,000tにもなるのだとか。ゲレンデ中腹に貯水池を設置し、近くの沢から水を引いていました。
人工降雪機関係の設備投資は、億単位になるのだそうです!

そこまでの手間暇をかけてゲレンデのコンディション作りを行なう理由を、スプリングバレーの小野さんは
「来て下さったお客様に楽しんで頂くため」
と言い切りました。

皆さんもスキー場に出かけたら、人工降雪機を探してみて下さい。
そしてそれを操る職員の皆さんの雄姿を想像してみて下さいね!



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