ど〜なの?DJ
皆さんからの素朴な疑問・質問にお答えするべく
DJ淳吾が調査・奮闘するコーナー。
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[平成21年5月27日(水)放送]
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「環境保全米ってどんなお米?」

今回はM.N.ゲゲゲの米太郎さんから頂いた「環境保全米」についてのご質問。
番組でも何度かご紹介していますが詳しく知らないと、店で商品を見かけてもなかなか購入まで至らない……というんですね。

まずは街頭で、環境保全米の名前がどれだけ浸透しているかをリサーチです。
何人かの方にお話を聞くと、聞いた事がないか、あってもどんな物なのかあまり良くご存じないようです。

環境保全米とは、環境に負担をかけないよう農薬や化学肥料を減らして作るお米。
宮城県は来年度までに作付面積の70%を、この環境保全米に切り替える事をめざしていますが、肝心の知名度はまだまだコレからみたいですね。

環境保全米について詳しくリサーチすべく、取材班は県北・栗原市瀬峰に向かいました。
田園地帯を散策すると「見渡す限り環境保全米の栽培地ですよ」と教えて下さったのは、ご自身もコメ作りを行なっている農家の大内一也さん。
さっそく環境保全米について話を伺いますが、どうもひと口に環境保全米と言っても様々な種類があるようですね。以下に資料も参照しながら、まとめてみました。

(1)農薬や化学肥料を一切使わない「有機栽培米」
(2)田んぼでの農薬散布量が普通のコメの半分以下となる「Bタイプ」
(3)農薬や化学肥料に含まれる窒素成分を、やはり半分以下に抑えた「Cタイプ」
(4)除草剤しか使わない「省農薬栽培米」

ではこうした環境保全米は、農薬や化学肥料の量以外に、作り方からして何か違うものなのでしょうか?
さしあたって瀬峰地区に関して言えば、環境保全米作りには「自然の循環」が利用されているのでした。
大内さんに教えて頂き、瀬峰 諏訪原にあるたい肥センターを訪ねると……。

地域の畜産農家が提供したウシ達のフンをたい肥に戻す作業が、行なわれていました。
当然、たい肥の最初の段階は「フンの臭い」がするわけですが、1年ほどおいたフンは発酵してまったく臭いのない、パラパラのたい肥に変化しています。

このたい肥を、田んぼに入れて稲を育てる栄養にする。
育った稲は秋には稲わらとなり、今度はウシ達の口に入る……そしてまたフンがたい肥に……。
循環を繰り返して行なわれる農業の大切さを、僕は肌で感じました。

実は瀬峰にやって来たのは、こうした取り組みが「全国環境保全型農業推進コンクール」で、日本一の農林水産大臣賞に輝いたからでした。
ココにはたしかに、自然のサイクルがあったのです。

実際の田植えの様子はどうなのでしょうか?
瀬峰のコメ生産者 米山嘉彦さん。
今年の田植えも残りあとわずかのところをお邪魔して、環境保全米作りについて、普通のお米と違う点などを聞きました。

まずいちばん手間がかかるのは、あぜの草取りだそうです。環境保全米は農薬や化学肥料を減らして、あるいは使わないで作るため、雑草との戦いになるそうです。
増えすぎた雑草を放置すればそれだけ害虫が発生しやすくなります。

また、苗と苗の間隔を通常より5〜6cm空けて植えるそうです。コレも、苗の生長後に風通しを良くして病害虫を防ごうという工夫です。

いずれにせよ、環境保全米は栽培に手間がかかるお米といえるでしょう。

さらにこの地域では、種もみの段階でコメに「温湯消毒」と呼ばれる作業を施しています。
病気を防ぐため60度の熱湯に10分間 浸すもので、農薬を使わない殺菌方法として注目を浴びています。

環境に優しいコメ作りと聞くと、何やら新しい考え方のようにも思えますが、農家の方の「農薬や化学肥料は必要最小限。
たい肥や稲わらも循環させるというのは、実は昔ながらの、我々が子供の頃にしていた農業に立ち返っているだけなのかも知れない」という話がとても印象的でした。



[平成21年5月13日(水)放送]
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「消防車はオンリーワンって本当!?」

今回は仙台市内にお住まいのM.N.しょうままさんから質問を頂きました。
3歳のしょうのすけ君が大好きな「ジュニア乗り物図鑑」を一緒に読んでいて、消防車のページで「おやっ?」という記述を見つけたのだそうです。

「消防車は全国に数万台ありますが、1台として同じ物はありません」

ご自宅を訪ねて本を見せて頂くと、たしかにページの下のほうに書いてあります。
コレって本当なのでしょうか?だとすれば、消防車はみんなオンリーワン!?
しょうママさんの疑問をズバッと解決すべく、仙台市消防局を訪ねました。

お答え頂くのは、消防司令の渡邊勝利さんです。
しょうままさんにお借りした問題の本を見せると、渡邊さんからはとっても意外なお答えが……。
「う〜ん、正確には違うと思います」

一体どういう事!?
聞けば仙台市消防局では去年1年間だけでも、まったく同じ消防車両を何台も購入しているのだそうです。
それでは「ジュニア乗り物図鑑」の記述は、何を根拠に書かれたものなのでしょうか。

渡邊さんいわく「消防車がオーダーメイドだからでは?」との事でした。
各地の消防では消防車を採用する際、地域の事情を考慮して、希望する装備をネット上などで公開。各社が入札で受注を獲得します。
細かい仕様からメーカーまで異なる消防車は、こうして出来上がるのです。
しかし去年の仙台市消防局のように一度に2台以上の発注であれば、当然同じ車が複数台、この世に生まれる事になるのでした。

「各地の事情」……興味深いですね。
では、仙台市消防局にはどんな消防車があるのでしょうか?

仙台は一応寒冷地という事もあって、消防車の装備は一般の自動車以上に寒さを意識したものになっているそうです。
例えば、オイルパンヒーター。冬季でもすぐに全速発進できるよう、あらかじめスムーズな走行に必要なオイルパンを温めておく装置です。
また、ポンプの水が凍らないよう配管を温めておく機能も備わっています。
さらに山間部を中心に4WD車両が採用されています。

寒さ対策だけでなく、石油コンビナートを抱える宮城野消防署では、大量放水が可能なハシゴ車があります。
このように、消防車両は地域ごとの特性を様々に考慮して配備されているのです。

そうそう。この他にも大変特殊な消防車として、正体不明の物質を分析して化学災害や薬物テロに備える「特殊人命救助車」や、大地震の被災地で二次災害を防ぐため余震を事前にとらえて警報を出す「地震警報装置」など、全国的にも珍しい物を見せて頂きました。

当然の事ながら、消防車は活躍の機会が少ないほうが良いに決まっています。
しかし万が一の時に備え、隊員たちが「オンリーワン」にかぎりなく近い消防車の1台1台について操作方法を習熟すべく、日夜訓練に励んでいるのです。



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