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●Disc.37
「値札と実際の価格が違う?差額1円の謎」
今回は「ウォッチン!みやぎ」のニュースを見ていて「おやっ」思ったというM.N.旦那はラガーマンさんから
「セールのニュースで、映像の値札と原稿が合っていないようでしたが、どういう事?」
というご質問です。
さっそく、先週月曜日の「ウォッチン!みやぎ」で放送したジャイアンツ優勝セールのニュースから問題の部分を確認しますと、たしかにアナウンサーが「8,800円」と読んでいるスーツの値段が、映像で値札が大写しになっているのを見ると「8,801円」とあるのです。
1円の差はどうして?まさか原稿が違っているとか??
いやいや。そんな事はありません。
ではリサーチ開始です。
青葉区の藤崎デパートを訪ねました。
問題のものと同じような値札はあるのか?
個人的にも大好きな7階催事場をあちこち歩いて、それらしい物を探しますが……。
お歳暮コーナーでふと見つけた「蒲鉾の詰め合わせ\3,201」の値札、下1ケタの1円が怪しい!
売り場にいらした食品部の大沼信幸さんにお値段を伺います。
「念のため聞きますが、コレっていくらですか?」
ビックリのお答えは「1つ3,200円です」との事でした。
皆さん、ありましたよ!
表示価格と実際の値段が1円違う謎の商品を発見です。
しかしなぜ、値札は3,201円なのでしょうか?
大沼さんによると、表示価格は消費税込の総額だそうです。
蒲鉾の詰め合わせ、お値段は本体価格3,048円に5%の消費税がプラスされたものです。
ココに1円の違いに関するカラクリがありました。
本体価格3,048円の蒲鉾セット。消費税5%を加えると、正確な税込価格は3,200円40銭と、1円より小さい単位=端数が発生しました。
当然コレでは支払いが出来ないので、店側ではひとまず端数を切り捨てた3,200円を税込価格としてお客さんに請求しているのです。
では1つ3,200円であるのなら、「3,200円」と表示すれば良いのでは?
大沼さんによれば「複数買うと端数が積み上がり、1円を越える場合があるから」なのだそうです。
先程の蒲鉾の詰め合わせ。2ついっぺんに買うと、本体価格の合計6,096円に消費税5%が加わる計算で、総額6,400円80銭。
やはり1円以下は切り捨てとなり、お客さんの支払いは6,400円で済みます。
しかし3個では本体価格9,144円に消費税5%で、総額は9,601円20銭……と、端数が1円を越えました。
1つ3,200円だった商品が、3ついっぺんに買うと9,601円になったのです!
もし値札に『3,200円』と書いていたら、3つ買って計9,601円を請求されたお客さんが、「表示より高いのでは?」と思ってしまうでしょう。
コレを防ぐため、予め1個の値段はあえて端数を切り上げて表示していたのです。
ココまでのお話で「あれ?それなら……」と思い付いたあなたは鋭い!
そうなんです。一度に複数買うと端数が繰り上がる場合があるのなら、1つずつ、何度もレジで会計すれば、繰り上がりを避けてちょっとだけ安く買い物が出来ると思いませんか?
大沼さん「そのとおりです(汗)」
端数分の1円、2円といった話ですが、不景気のおり、こうした生活防衛策もあるのかも知れませんね。
皆さんも、不思議な値札を探してみて下さい!
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