ど〜なの?DJ
皆さんからの素朴な疑問・質問にお答えするべく
DJ淳吾が調査・奮闘するコーナー。
なんでも聞いてください!お待ちしています。


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[平成21年11月17日(水)放送]
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「値札と実際の価格が違う?差額1円の謎」

今回は「ウォッチン!みやぎ」のニュースを見ていて「おやっ」思ったというM.N.旦那はラガーマンさんから
「セールのニュースで、映像の値札と原稿が合っていないようでしたが、どういう事?」
というご質問です。

さっそく、先週月曜日の「ウォッチン!みやぎ」で放送したジャイアンツ優勝セールのニュースから問題の部分を確認しますと、たしかにアナウンサーが「8,800円」と読んでいるスーツの値段が、映像で値札が大写しになっているのを見ると「8,801円」とあるのです。
1円の差はどうして?まさか原稿が違っているとか??
いやいや。そんな事はありません。
ではリサーチ開始です。

青葉区の藤崎デパートを訪ねました。
問題のものと同じような値札はあるのか?
個人的にも大好きな7階催事場をあちこち歩いて、それらしい物を探しますが……。
お歳暮コーナーでふと見つけた「蒲鉾の詰め合わせ\3,201」の値札、下1ケタの1円が怪しい!

売り場にいらした食品部の大沼信幸さんにお値段を伺います。
「念のため聞きますが、コレっていくらですか?」
ビックリのお答えは「1つ3,200円です」との事でした。

皆さん、ありましたよ!
表示価格と実際の値段が1円違う謎の商品を発見です。
しかしなぜ、値札は3,201円なのでしょうか?
大沼さんによると、表示価格は消費税込の総額だそうです。
蒲鉾の詰め合わせ、お値段は本体価格3,048円に5%の消費税がプラスされたものです。
ココに1円の違いに関するカラクリがありました。

本体価格3,048円の蒲鉾セット。消費税5%を加えると、正確な税込価格は3,200円40銭と、1円より小さい単位=端数が発生しました。
当然コレでは支払いが出来ないので、店側ではひとまず端数を切り捨てた3,200円を税込価格としてお客さんに請求しているのです。

では1つ3,200円であるのなら、「3,200円」と表示すれば良いのでは?
大沼さんによれば「複数買うと端数が積み上がり、1円を越える場合があるから」なのだそうです。

先程の蒲鉾の詰め合わせ。2ついっぺんに買うと、本体価格の合計6,096円に消費税5%が加わる計算で、総額6,400円80銭。
やはり1円以下は切り捨てとなり、お客さんの支払いは6,400円で済みます。

しかし3個では本体価格9,144円に消費税5%で、総額は9,601円20銭……と、端数が1円を越えました。
1つ3,200円だった商品が、3ついっぺんに買うと9,601円になったのです!
もし値札に『3,200円』と書いていたら、3つ買って計9,601円を請求されたお客さんが、「表示より高いのでは?」と思ってしまうでしょう。
コレを防ぐため、予め1個の値段はあえて端数を切り上げて表示していたのです。

ココまでのお話で「あれ?それなら……」と思い付いたあなたは鋭い!
そうなんです。一度に複数買うと端数が繰り上がる場合があるのなら、1つずつ、何度もレジで会計すれば、繰り上がりを避けてちょっとだけ安く買い物が出来ると思いませんか?

大沼さん「そのとおりです(汗)」

端数分の1円、2円といった話ですが、不景気のおり、こうした生活防衛策もあるのかも知れませんね。
皆さんも、不思議な値札を探してみて下さい!



[平成21年11月4日(木)放送]
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「信じていいの!?卵の賞味期限」

今回はM.N.雪むすめさんからのご質問を取り上げます。
「卵の賞味期限がアテにならないと聞きました。どういう事ですか?」
といった内容です。
僕自身、今回調べる事になって初めて知った問題ですが、さっそく実態をリサーチです。

まずは卵の賞味期限についての基本的な知識を、太白区にある みやぎ生協八木山店に聞きに行きました。
みやぎ生協 店舗商品部の石川聡さんによれば、卵の賞味期限は「生で安全に食べられる目安」との事。
今回は、その賞味期限が一体どうやって決められているか……という問題ですが。

石川さん「統一のルールはないんです」

卵に賞味期限を付ける事自体は、食品衛生法やJAS法上の義務。
しかし、その決め方となると起算日も長さも業者任せ。法律上の規定はなく、バラバラという実態があるのです。
ただし「採卵日から17日」という一応の自主基準はあるようで……。

サルモネラ菌の増殖が最も早いのは、気温の高い夏場。
農水省によると、常温で流通後、家庭の冷蔵庫に入れる……という一般的な条件の場合、暑い夏でも採卵後17日目までは菌が増えないといい、このデータは多くのメーカーが賞味期限を決める際の参考にしているそうです。

しかし、卵の流通実態を考えると「採卵日が賞味期限の起算日」というのも、あまり現実的ではないようです。
採卵後すべての卵が、すぐに製品として出荷されるわけではありません。
需要と供給のバランスを考え、採卵後何日か置く事だってあります。
そうすると、パック詰めの卵など、賞味期限がバラバラになってしまう事もじゅうぶん考えられるというのです。

「賞味期限は採卵日から数える」というのが、一応の自主基準。
しかし、その採卵日の違う卵がパックに混じり、同じ賞味期限で売られる事もあるなんて、何だか釈然としません。

では、生産者は卵の賞味期限についてどのように考えているのか?
白石市福岡にある「竹鶏ファーム」を訪ねました。
竹鶏ファームでは、3つの鶏舎で白色レグホンのめんどりおよそ3万羽を飼育。
1日およそ2万個の卵を生産・出荷しています。

社長の志村浩幸さんによると、竹鶏ファームでは夏場を除き賞味期限を「採卵日から20日間」と決めています。
これを見てもわかるように、賞味期限の設定方法はあくまで業者に任されているのです。

ところで、志村さんのように採卵から販売までを自分で行なう生産者は、卵の生まれた日がハッキリ分かるもの。
しかし、取扱量の多い問屋さん=卸業者などは、その点どうなんでしょう?

志村さんによれば、あちこちの鶏舎から卵を集めて来ると、どうしても採卵日がバラバラの卵になってしまうといいます。
極端なズレにはならないのでしょうが、同じ賞味期限が付いていながら少し古い卵を食べている……という状況も、理屈上は考えられるのです。

それなら採卵日を把握して卵1つ1つに賞味期限を付ければ、消費者にも分かりやすいのは確か。
しかし違う日の卵が混じる事もある以上、コスト面を考え、一括してパック詰めの日から賞味期限を数える業者が多いというのです。
逆にいえば、1つ1つに賞味期限が付いていないからこそ、卵の値段は現在の水準に保たれているという実態も。

業界団体では現状をどう捉えているのか?
今年6月に発足した、卵の店頭表示についてルールを定める鶏卵公正取引協議会へ電話したところ
「賞味期限の統一基準など作る必要はない。今の基準で安全性に問題ない」との回答。
もう一つの業界団体である日本卵業協会も同じような意見から、取材に応じる事はありませんでした。
卵の賞味期限、皆さんはどう考えますか?



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