ど〜なの?DJ
皆さんからの素朴な疑問・質問にお答えするべく
DJ淳吾が調査・奮闘するコーナー。
なんでも聞いてください!お待ちしています。


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[平成21年12月16日(水)放送]
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「国分町で見つけた緑色の提灯は何だ!?」

今回は、忘年会シーズンの国分町で見つけたユニークな物を調べました。
「赤提灯で一杯やりたいなぁ」なんて思っていた時に出くわした、緑色の提灯です。こりゃ一体何なんだ!?

さっそく、居酒屋 金太郎の店内へ……。
古き良き昭和の面影を打ち出したアットホームなお店です。
店長の岩崎つよしさんに緑提灯について質問すると「地産地消に取り組むお店の印です」とのお答えでした。

地産地消とは、地元の食材を地元で消費する事。
@生産者から食卓までの距離が短い事による安心感に加え、A輸送の際に出るCO2を削減できるうえ、B食料自給率向上をめざす点からも、その取り組みは注目を集めています。
こうした地産地消に積極的な店である証が、緑色の提灯。
茨城県つくば市のボランティアネットワーク「緑提灯」事務局が2005年の発足以来、全国に広めているもので、加盟店は現在 2500軒以上。
県内では60以上の飲食店が加しているのです。

ためしに居酒屋 金太郎の定番メニュー「焼き野菜サラダ」\620を見ますと、中に入っている大根・ニンジン・カボチャは蔵王山麓から、赤大根とチンゲン菜は登米、サツマイモは大和町、パプリカは古川産の物です。
焼き野菜サラダの食材となる野菜は、すべて県内産の物なのだとか。

さらに、お米は築館産のひとめぼれ。
肉や卵に関しても、出来る限りを県内の地場産品でまかなっているそうです。
居酒屋 金太郎では、野菜や肉・卵に関しては8割以上の品目が県内産。
魚介類の近海ものは4割程度で、お店全体でみると地場産の食材は6割弱ですが、メニューが豊富な居酒屋としてはコレでも精いっぱいの数字だといいます。

多くのメニューに使われる大豆や小麦はほぼ9割程度を海外からの輸入に頼っているし、調味料まで考えるととても県内産だけに原材料を頼ってはいられません。
魚介類だって、仕入れの状況によっては遠洋モノを使わざるを得ません。
仮にあちこち探し回って地場産の食材を調達したとしても、コストがかかり、今の手頃な居酒屋としての価格をキープするのは難しくなってしまうでしょう。
コレが日本の食料自給率「40%」の現状なのです!

では、そもそも緑提灯のスタートはどういう経緯だったのか?つくば市の事務局に電話してみました。
事務局で責任者をされている水島明さんは、元・農水省の研究機関職員だった方。
発案者の丸山さんとともに緑提灯を始めたきっかけは、北海道のスーパーや飲食店で「食の宝庫」だと思っていたはずの北の大地が、ほとんど道産品を見つけられなかったというショッキングな体験から。
以前から温めて来たアイデアを、北海道から実現せねば……と心に決め、第1号店は小樽市のカキ料理店に灯ったそうです。

ちなみに宮城県の最初の加盟店はラーメン屋さん!
緑提灯の趣旨を知って、自分の店の食材を見直してみたところ愕然としたそうです。
努力の結果、何とか地場産品の割合を増やして申し込んだのだとか。感動物語です。
お店のモチベーションになるのは素晴らしい事ですね。

最後に、いま緑提灯に象徴される地産地消の取り組みを広げる意味を、宮城大学食産業学部教授の鈴木建夫先生に聞きました。
鈴木先生は、日本の食料自給率の低さを引き合いに出され、取り組みの大切さを訴えました。
自給率を上げるのに何よりも必要なのは、農業の再生。緑提灯はその事に対する「警告」でもあるし、大マジメというよりノリでやっているのも良い……と大絶賛でした。

緑提灯の取り組みがますます広がると良いですね。皆さんも、緑提灯のお店を見かけたらぜひドアをくぐってみて下さい!

※ 緑提灯に加盟したいお店は、事務局に申し込むだけ。
面倒な審査などは一切ありません。
年会費や参加費もなく、提灯代を実費で頂くだけだそうです。
詳しくは「緑提灯」で検索して、HPをご覧ください。

●問い合わせ
『居酒屋 金太郎』
 仙台市青葉区一番町4-9-12
  クリスタルモードビル2F
 TEL022-211-4036



[平成21年12月2日(木)放送]
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「どーなる!?もみじマーク」

今回は、高齢者ドライバーが車に付ける「もみじマーク」についての話題です。
「デザインがさえない」とか「つけてて意味はあるの?」という批判もある中で、今回新しい動きが出て来たのですね!

高齢者運転標識=通称「もみじマーク」といえば、「枯れ葉マーク」「落ち葉みたい」などとデザインの評判はいまいちで、若葉マークと比べてもどことなく寂しい感じです。

もみじマークは、高齢ドライバーに慎重な運転を求める一方、周りの車にも注意を促すマークとして1997年に登場。当初75歳以上の人が表示を心がける努力規定として始まった制度は、去年6月に反則金4,000円・違反点数1点で表示が義務化されたのですが……。

まずは、もみじマークを付けてるドライバーに率直な感想を聞こうと思うのですが、仙台市内ではなかなか停まっているところに出会えなかったので、観光客を目当てに高速に乗っちゃいました。東北道上りの菅生P.A.です。

何人かの方に話を聞くと、デザインについては「何を伝えたいか分かりにくい」、「形が好きではない」「見やすくて良い」などと賛否両論。
自分の車には付けているという、助手席の81歳の男性は「付けてて安心」との事でした。

しかし肝心のマークを付けた車がP.A.に現れない!やはり高速道路には高齢者ドライバーが少ないのか?
仕方がないので高速を下り、村田町内で「もみじ狩り」を続行します。

一般道に出てすぐ、もみじマークの大群(←大げさですね)を発見!やりぃ!!
実はココ、村田町にある競輪の場外車券場。
駐車場には、もみじマークを付けた車が大漁大漁……でしたが、肝心のドライバーが一向に出て来ない。とほほ……。
町内をさらに走り回り、ようやくマークを付けた高齢者ドライバーを発見したのでした。

しかし話を聞いても、もみじマークの効果やデザインについて実感するところがあまり無いご様子。
もみじマークって何だかビミョー……。一体どうなってるの!?
宮城県警で話を聞きました。

交通部・交通安全企画官の片桐孝一さんに、もみじマークのルールについておさらいからして頂くはずが……何と去年義務化されたばかりのマークは、今年4月の道交法改正で、すぐまた義務規定が削除されていたのです。
知らなかった……。

県内の高齢ドライバーの事故死者数は毎年増減を繰り返しているものの、免許人口の増加に伴い、高齢ドライバーによる事故の件数自体は、10年で1.6倍に増えました。

さらにドライバーの年代別事故率を見ても、75歳以上は全ての年代の平均と比べ3.5倍に達していて、高齢運転者の事故防止への取り組みは予断を許さない状況です。
なのになぜ、もみじマークの表示義務は努力目標に格下げされたのでしょうか?

片桐さんによれば、昨年9月の時点で警察庁が調査した「表示率」は75%。
取締りをしなくても広報活動をとおして普及・定着できるという判断なのだそうです。
今後についても「当分の間、義務規定は適用しない」というお答えしか頂けませんでした。

制度的に揺れ動いているように見える、もみじマーク。
挙句の果てに警察庁はデザインも変更を考えるとして、先月末から新しいアイデアの公募を始めています。
興味のある方は、警察庁のHPに詳細が載っていますから、ぜひ応募してみて下さい。

僕自身こうしたマークは必要だと思いますが、取材で話を聞いたお年寄りが「年寄りだとバカにされてしまうから付けない」と語った言葉が印象に残っています。
それなら皆が率先して付けたくなるようなデザインを作り、高齢者以外のドライバーにもきちんと目的や意味が伝わるような広報・啓発をする!そういった事が求められているのではないでしょうか?



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