ど〜なの?DJ
皆さんからの素朴な疑問・質問にお答えするべく
DJ淳吾が調査・奮闘するコーナー。
なんでも聞いてください!お待ちしています。


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[平成22年4月28日(水)放送]
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「空き缶はつぶして捨てちゃダメなの?」

今回は、仙台市M.N.まもママさんから
「缶を捨てる時つぶしてはいけない……と聞いたのですが本当ですか?理由は?」
というご質問です。
驚きました。僕も全然、知らなかったものですから。
むしろ容量を減らして捨てたほうが親切だろうと思い、ガシガシつぶしていましたよ!

桜の名所・榴岡公園でお花見を楽しむ皆さんに、空き缶の捨て方を聞いて回ったところ、「知ってる」という方は半分ほどいましたが、その理由となると分かる人はほとんどいませんでした。
空き缶の捨て方、謎だらけですので、仙台市役所に尋ねる事にしました。

リサイクル推進課の遠藤課長によれば、確かに仙台市では「空き缶をつぶして捨てないで」という指導をしているそうです。

理由@ アルミとスチールの選別に支障が出る。

缶にはスチールとアルミ、素材の違う2種類があります。役目を終えたあと金属資源として再利用するには、それぞれ不純物が入らないよう、きちんと分けなくてはなりません。潰れた缶が混じると、その選別作業に支障が出るというのです。

理由A うまくプレス出来ない。

むむ!これだけでは何だかよく分かりませんよね???
「百聞は一見に如かず」という事で、私達は実際のリサイクル現場を見せてもらう事にしました。
青葉区葛岡の資源化センターには、仙台市内の6割余りにあたる、1日およそ7,000kgの空き缶がリサイクルのために搬入されています。
持ち込まれた空き缶や空き瓶、ペットボトルなどの資源ゴミは、早速人の手や機械による選別が始まります。

仙台市環境整備公社の藤澤清さんが案内役です。
最初の選別機械では、まずスチール缶を分けて行くそうです。
鉄が磁石にくっつく性質を利用して、スチール缶だけを強い磁力で吸い上げるのですね。
潰れた缶が混じっていると、ペットボトルなど他のゴミを引っ掛けて巻き込んでしまう恐れがあるといいます。

スチール缶を取り除いたら今度は、アルミ缶を分ける工程。
電流を帯びたアルミニウムが磁石の力で自由に動かせる性質を利用し、アルミ缶だけを飛ばします。
この機械も、潰れた缶が入ると作動不良を起こしてしまうといいます。
実際にアルミ缶を取り除く機械は、間口が狭い事もあって異物が入ると1日に2度3度と止まってしまうそうです。

さて。選別されたアルミ缶とスチール缶は、リサイクル工場まで運びやすいよう、それぞれ機械によるプレスが行なわれます。
ココでも、つぶれた缶が混じると良くないという話でしたよね……。
藤澤さんによれば「リサイクル工場に運ぶために缶を圧縮してブロック状にするのですが、最初からつぶれた缶が入る事で、成型品として柔らかい物が出来てしまうそうです。
噛み合わせが悪くなるのですね。

ためしに潰れた缶が多く含まれたサンプルを作って頂きましたが、たしかに手でバラバラと簡単に崩れてしまいました。
これでは金属加工工場まで持って行く途中で、安定せずに危険な事もありそうです。
「選別」と「圧縮」。それぞれに支障が出てしまうから、缶はつぶして捨ててはいけないのですね。
よ〜く分かりました。

……って、ゴミの捨て方にはよくある話なんですが、実は県内の各市だけを調べてみても空き缶の捨て方はまちまちなんですね。
今回ご紹介したのは仙台市でのお話。宮城県では半分以上の市が、空き缶はつぶして捨てるよう指導をしているのですが、こうしてバラバラな事も我々が分かりにくいと感じる原因ではないでしょうか?

また、隣り合った市町村で同じ処分場を使っているのに捨て方が違ったり、市役所の担当部署の人がすぐに答えられなかったり……というケースもあって、ルールとして本当に意味があるのか疑問も感じました。
何にせよ、ゴミの捨て方に迷ったら自分で判断せず、お住まいの自治体に問い合わせてみて下さい。
自治体としても、そうした市民の疑問には明確に答える必要があると感じました。



[平成22年4月14日(水)放送]
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「たい焼き人気の背景は?今後は?」

M.N.大納言さんから
「たい焼き屋さんが増えてるように思うんですけど、どうしてですか?」
という質問が届きました。
う〜む、たしかに。あちこちにたい焼き屋さんが出来ているような気がします。
街で聞いても「家族で食べる機会が増えた」「安いので気軽に買える」「ブームなんじゃない?」といった声が聞かれました。

お店を訪ねて実地調査です。
仙台駅前名掛丁の人気店「鯛きち」は、パリパリの薄皮たい焼きで大ブレイク!地元企業である株式会社 石黒が、おととし立ちあげたブランドです。
石黒文夫社長によれば、たい焼きは不況の時に売れるのだとか。
たしかに家族ぶん買っても500円程度というのは、このご時世にはありがたい話。消費者は安くて美味しい物を求めているのです。

東京からは人気店も進出しております。
去年オープンしたララ・ガーデン長町の1階にある「THETAIYAKI」。
ジャーマンポテトやミルフィーユといったユニークな具材が若者にうけ、国内外に現在4店舗を展開中です。

この「THETAIYAKI」も、やはり一昨年スタートした新しいチェーン。
元々は宮城でもおなじみのたこ焼きチェーン「銀だこ」など、(株)ホットランドの系列店で大好評だったたい焼きを専門に売ろうと立ち上げたのが「THETAIYAKI」だったんですね。
人気に火がついたのは、若者の街=渋谷から。センター街にオープンした店が、口コミやブログで大ブレイクしました!

ララガーデン長町店の谷野店長は「ブームは今後も続く」と強気の分析です。
「THETAYAKI」の店舗のうち、去年の同じ時期と比較が可能な栃木県佐野市の1号店では、先月の売上が108%に伸びているとの事でした。

最近のたい焼きシーンを牽引して来たともいえる存在が、柔らかい食感の「白いたい焼き」 で知られる尾長屋。
2007年に福岡県で創業以来、2年半で何と、全国150店舗を展開するまでに急成長を遂げました。

尾長屋の店舗は、フランチャイズ契約がほとんどです。
本部としてはノウハウを提供しつつ低コストで事業が拡大できるうえ、お店を始めたい人も加盟申請すれば、自分で立ちあげるより少ない資金で開業できます。
たい焼きの場合 単価が低く、オーナーが参入しやすかったという事情も、店舗数の増加を後押ししたようです。

ちなみに取材した青葉区の宮町店で、尾長屋本部にいるという「たい焼き博士」を紹介してもらいました!
早速そのたい焼き博士に、今回のたい焼き人気……理由を分析して頂きます。
たい焼き博士こと、深草智裕さんのお話はこうです。

「たい焼きは去年が100周年でした。明治42年に東京の浪花家総本店が考案してから丸1世紀のメモリアルイヤーを、メディアがこぞって取り上げたのです」

「加えて、人気店や商品の情報がブログであっという間に広がる……という今どきの事情も、ブームに火を付けました」

なるほど良く分かりました。ありがとうございました!

ちなみに、電話帳で片っ端から聞き取り調査した結果、仙台市内に去年オープンしたたい焼き専門店は、確認できただけで16軒ありました。どこの店に聞いても、ここ数年で同業者が急に増えた印象があるようです。

ただ、そうなると1つ心配事が。
そう!ブームは必ず終わるもの。今のたい焼き人気にそうした兆候はないのでしょうか?
最初にご登場いただいた「鯛きち」の石黒社長は「去年春ごろがピークでその後は徐々に売上が落ち、この春は前年同月比で90%前後」との事でした。ブームは、すでに頭打ちという事なんでしょうか?

「今はどんな商売でもオーバーストア=店が多過ぎる状態。これからは競争も激しくなるのでは?」

石黒社長はそう話して下さいました。
ブーム=必ずしもビジネスチャンスではない難しさ、むしろ 「ブームになった時はもう遅い」という、ビジネスの難しさを強く感じました。ただでさえ飽きの早い消費者を、数が増えた店同士で奪い合うわけですから。

逆に、ブームが去っても 「文化として定着させるために頑張るぞ」 という気概のある人にぜひ出て来て欲しいと、消費者の1人として感じたりもしたのでした。


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