ど〜なの?DJ
皆さんからの素朴な疑問・質問にお答えするべく
DJ淳吾が調査・奮闘するコーナー。
なんでも聞いてください!お待ちしています。


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[平成22年7月21日(水)放送]
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「地デジの疑問にお答えします」

利府町のM.N.ペー子パー子さんから
「我が家ではアナログテレビを見ていますがある日突然、画面の上下が切れて細長くなり見づらくなりました。どうして?」
という質問が届きました。
TBCに残る数少ないアナログテレビを確認しても、たしかに上下は黒くなっています。

来年7月24日、テレビ放送が地上デジタルに完全移行する予定です。
従来のアナログテレビは、画面の比率が4:3。
コレに対して地上デジタル放送対応テレビの画面は16:9と横長です。
今回 アナログテレビの画面も細長くなった結果、画面の比率は7月5日から16:9と、地デジへの完全移行に先駆けて統一されたんですね。

今回は地上デジタル放送についての様々な疑問にあらためてお答え致します。
地デジの事はこの人に聞け!TBCの誇る地デジのスペシャリスト……宮城県地デジ推進大使の安東理紗ANを直撃です。

まずは質問を頂いた、アナログTVの画面上下が切れて比率が16:9に細長く変わった理由を解説してもらう事に。

地デジ大使いわく。コレは、来年7月で地上デジタルに完全移行するまで1年というタイミングで「アナログテレビは今後見られなくなりますよ」という注意喚起をしているのだそうです。
横長サイズの画面に慣れて頂き、地デジにスムーズに移行させる目的もあるのかも知れませんね。

ところでそもそも、どうしてテレビ放送のデジタル化が必要なのでしょうか?
僕も以前はそうでしたが、この所をご存知ない方が結構いらっしゃるようです。

地デジ大使によれば「電波の節約」との事。限りある電波を有効に使おう……というのが、その目的だといいます。
携帯電話の普及や、TV・ラジオの多チャンネル化などを背景に現在、使える電波は徐々に少なくなっているんですね。

TV放送をデジタル化すると、使う電波の範囲=周波数帯は3分の1程度に圧縮されます。
コレにより余った電波は今後、大規模災害の時に電話がつながりにくくなる事態を解消したり、交通渋滞の予測などに有効利用されるといいます。
デジタル化によって、私達の生活が様々な方面でより便利になるのです。

地デジ大使には最後に「地デジを見るにはどうすれば良いの?」という質問をしました。
テレビを地上デジタル対応の物に買い換えて頂く以外にも、愛着のあるアナログTVをそのまま使いたい人のために専用のチューナーを接続して受信する方法があるようです。
その場合、アンテナが地デジを受信できるタイプかどうか合わせて確認する必要がある、との事でした。

今度は地デジを観るために必要な物をチェック!
仙台駅東口のヨドバシカメラをマルチメディア仙台を訪ねました。
店内には地デジ対応テレビの新製品が目白押し。見ているだけでワクワクします!

今ならやっぱり3Dテレビ。
僕にとっては初めての経験でしたが、専用のメガネをかけて飛び出す映像を眺めていると、思わず体をのけぞらせてしまいました。いや〜スゴい迫力!

家電コンシェルジュの佐藤俊さんによると、地デジ対応テレビの販売台数のうち、3Dテレビが占める割合は今のところ20%程度だそうです。
まだまだコレからといった感はありますが、通常の地デジ対応テレビの買い替えと合わせても「テレビ市場」、ますます活況のようでした。

実は、地デジの都道府県別普及率については少々心配なデータがあります。
全国平均が83.8%であるのに対して、宮城県の普及率は76.6%と、全国42位(総務省調べ 3月末現在)なんです。
集合住宅に共同アンテナがなかったり、県民性の問題など様々な理由が推測されますが、何はともあれ地デジの準備……お願いします。



[平成22年7月7日(水)放送]
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「ジーンズに防虫効果が!?」

今回は、名取市にお住まいのM.N.ワーストジーニストさんから「ジーンズが大好きで毎日のように履いているのですが、何と防虫効果があると聞きました。本当ですか?」という質問が届きました。

どういう事でしょうか?
実は僕も、ちらっとこの話を聞いた事がありました。コレからの季節、虫除けになればとても有り難いですよね。
というわけで、早速リサーチ開始です。

まずは、お気に入りのブルージーンズ(リーバイスの501です)を履いたうえで、TBC構内のウォッチンガーデンに立ってみる事に。ガーデンの草花を目当てに飛んで来る虫をひたすら待ちます。体をはっての実験です。

しかしまあ、10分ほどウロウロしていましたが予想どおり何も起きませんでした。
虫に刺される事もなく、かといって虫が逃げて行く事もない。要するに、履いているジーンズの影響があるのかは、いまいちよく分からなかったんですね。

ジーンズの事はジーンズのプロに聞け!というわけで、まずは専門店を訪ねました。アメリカ屋 南仙台店です。様々なタイプのジーンズが並ぶ中、店長の今田(こんた)さんに聞くと「防虫効果はありません」と、あっさり否定されてしまいました!

あら……。それじゃすぐ終わっちゃって困るんですけど。
じゃあ……どうして今回のような質問が来たんですかねぇ?せめてそこの所を教えて頂けますでしょうか?

返って来た答は、意外な物でした。コンタ店長の話では、かつてジーンズの染色は「インディゴ」と呼ばれる植物の藍から作った染料で行なわれていて、その藍の成分に防虫効果があったらしいというのです。

しかし20世紀初頭に、コスト面で圧倒的に有利な合成染料が普及して以降、現在生産されているジーンズのほぼ100%近くがこの合成染料で染められており、天然のインディゴでみられたような防虫効果も失われているとの事でした。

ちなみに天然インディゴで染めたジーンズは本当にレアなものらしく、お値段にして10万円ほどになるだろう(!)といいます。それはスゴイ。今田店長も「憧れですね。1本は持ってみたい」とおっしゃっていました。

それにしても天然インディゴを使ったジーンズには、なぜ防虫効果があるのでしょうか?かえって様々な疑問が湧いて来ました。

東北生活文化大学の安喰先生によりますと、一般に植物を使った「草木染め」は発酵の過程を経て染色するため、独特のにおいがあるというのです。
かつてジーンズを染めていた藍=インディゴに限らず、ベニバナやウコンなど、天然の植物で色付けした物には、においに由来する同じような防虫効果があったのです。

ジーンズが生まれたのは19世紀後半、西部開拓時代のアメリカ。
綿花の栽培など屋外で作業する労働者が、丈夫で防虫効果も高いとして愛用しました。
しかし、やがて手軽で便利な合成染料が天然インディゴに取って代わり、ジーンズの大量生産を可能にしたといいます。
コレは天然染料は発酵の分の手間がかかるためで、本来の防虫効果よりも、近代化に伴う大量生産性が優先されたというわけですね。

こうなったら、是が非でも天然インディゴを使ったジーンズが見たい!
残念ながら、ジーンズはまず取り扱いがないとの事で(あっても高額ですし……)、見つける事が出来なかったのですが、実は日本で天然インディゴを使った染色がジーンズよりも遥か昔から行なわれていました。藍染です。

伝統技術の工房が集まる 「秋保工芸の里」では、その手間暇かけた制作の様子を目の当たりに出来るとの事で、お邪魔しました。

職人の渡邊つる子さん。今まさに染色の作業中というところにお邪魔しました。
工房に入ってまず感じるのは、鼻を突く独特のにおい。
酸っぱい中にアンモニアのようなにおいも混じって、正直決して良いにおいとは言えないのですが、コレが安喰先生もお話していた発酵臭という事なのでしょう。

普段からよく藍染を身に着けているという渡邊さんも「あまり蚊に刺される事がない」と、おっしゃっていました。
何でも、江戸時代の農民が外での作業着に藍染を着ていたのも、経験的に防虫効果を知っていたのでは……とのお話でした。

僕も藍染の生地を羽織って、外に出てみました。ハエが寄って来ました(涙)。
でも、藍の防虫効果はハエなどには効かないようです。
しばらく着けてみて、気付いたら「そういえば今年はあまり蚊に刺されなかった」といったような、長い目で見なくてはならないものかも知れませんね。

ジーンズという今も愛されるファッションアイテムをきっかけに、今回は先人達の知恵にまで触れる事の出来たDJでした!


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