ど〜なの?DJ
皆さんからの素朴な疑問・質問にお答えするべく
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[平成22年10月27日(水)放送]
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「スゴい工事現場のスゴい重機」

今回の情報は、川崎町にお住まいのM.N.「ベッキーの母」さんから。
いつも番組にご参加いただき、ありがとうございます。
「川崎町の国道286号線沿いのスゴい工事現場に、スゴい重機がいるんです!」という内容です。
とにかく見てみたい!好奇心に駆られ、現場へ急行しました。

驚くべき工事現場は、すぐに分かりました。
コンビニエンスストアの駐車場から国道を隔てて向かい側、高さ優に数十メートルはあろうかという断崖絶壁に、何と重機が貼り付いて作業をしているのです!

「何で落ちないの?」「信じられない!」
「私なら絶対イヤです」etc

近所での聞き込みからも様々な驚きの声が上がりました。何はともあれ国道286号線を西に進み、看板を頼りに現場事務所のある場所へ車を走らせました。

崖の真下で見ると、やはりスゴい迫力です!
現場の工事長、(株)興和の高橋哲さんにお願いして、近くで見せて頂けるとの許可が。やった〜!
もちろんヘルメットに長靴、軍手といった装備をして初めて登れる現場です。
工事長 高橋さんのご案内で現場へ向かいます。
崖の高低差は、何と100m!
階段を上るだけで、ひと苦労です。今回はハードなロケですよ……。

防災工事や地盤調査などを主に請け負う(株)興和では現在、このほぼ垂直に近い斜面で作業を行なっていました。
内容は治山復旧工事といって、崖崩れを防止するためにコンクリートの枠を作ってアンカーを打ちこみ固定するという、よく山間部などを走っていて、斜面に見られるあの工事です。

ようやく踊り場に到着!
近くに立つと、すごい音。インタビューを撮るために機械を止めて頂きました。
それにしても、なぜこんな切り立った崖に張り付いていられるのか?
答えは意外な所にありました。重機そのものが崖に張り付いているわけではなく、ワイヤーで上から吊るしていたのです。

ワイヤーは直径が24mmもあるとても太くて丈夫な物。
しかも、崖の上の丈夫な木を2本選んで括り付けるだけでなく、反対側の斜面にも同じようにワイヤーを設置していました。
万が一、地滑りなどが起きても、反対斜面のワイヤーが引っ掛かり滑落を防げるという仕組みです。

二重三重の安全策を講じていても、やはり作業は怖いのでは?
オペレーターの方にお話を聞くと、最初はどうしてこんな風にぶら下がって作業をしないといけないんだろうと、恐怖を感じたそうです。
それが徐々に経験を積んで、怖さを感じずに作業が出来るようになったとか。ふぇ〜ため息です。

実は、このロッククライミングマシーン。急斜面をもろともしない性能で、災害現場の復旧作業などにも出動しています。
岩手・宮城内陸地震では、行方不明者の捜索活動を行なう様子が見られました。

こうした災害復旧にしろ、治山工事にしろ、20年ほど前にこのロッククライミングマシーンが開発される以前は人力で行なっていました。
命綱をつけてぶら下がり、岩をコツコツ砕いていたのでしょう。効率が悪く危険も伴った急斜面での作業。
ロッククライミングマシーンはその現場を大きく変えた、ものスゴ〜い重機だったのです!



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