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●Disc.65
「商店街のアナウンスはどこから?」
今回は街なかのアーケードを歩いていて、ふと感じた素朴な疑問です。
天井にあるスピーカーから流れて来る、アナウンスやBGMなどは一体、どこから流しているのでしょうか?
商店街のどこかに専用の部屋でもあるのでしょうか……。
とりあえず、マーブルロードおおまちで調べてみる事に。
まずは恒例の聞き込みですが、ズバリ答えられる方にはお目にかかれませんでした。 「想像もつかない」とか「FMなどを使って流しているのでは?」といったご意見もありましたが、どこから……となると、皆さん皆目見当がつかないようです。
さて、このマーブルロードおおまち。入口付近のビルに商店街の振興組合が事務所を構えています。ビルの一室です。
とりあえずそこに行き、聞いてみる事にしたのですが、目指す物は事務所にありました!
振興組合の早川清俊さんに音の出どころを尋ねると「ココです」とのお答え。発見です。
アーケードに音を流す機械は、組合事務所の一画に置かれていました。
高さは2mほどでしょうか?音量を調節するスイッチがいくつも付いている本格仕様です。
しかし、主に使用しているのは真ん中のCDチェンジャーの部分だけ。
そう、音はCDで流れていたのですね。
聞けば、マガジンに組み込まれているCDの数々は、商店街専用に作った物。
すぐ横に差し込まれているメモリーカードで「○時からは××」という具合に、自動で音声が出るようプログラムしてあるのです。
マーブルロードおおまちでは、慌ただしい午前中は鳥のさえずり。午後は歩きタバコや自転車の乗り入れを禁止するアナウンスを流しています。
ところで、これらCDの録音や制作も、コチラの事務所で行なっているのでしょうか? 早川さんに聞くと「東北放送施設」という専門の会社で作ってもらっているそうです。
東北放送ではなく、東北放送「施設」???
何とも気になる名前の会社を、実際に訪ねてみました。宮城野区田子にあります。
普段、私達がアーケードで耳にしている音声やBGMは、ココで作られていたのです。 たしかに、部屋にはプロ仕様の機材がいくつも見られました。
この日はナレーターの阿部裕子さんが、ブース内で新しいアナウンスを録音中でした。
ゴミのポイ捨て禁止に関するアナウンスです。
どこかで聞いた事のある声だと思ったら阿部さん、デパートやスーパーの店内アナウンスをはじめ、仙台市地下鉄の声も担当されていたのでした!
「次は仙台、仙台でございます」
おおっ!あの声だ!!(←やっぱり文字では伝わりませんね。汗)
ところで、気になっていた東北放送施設という社名の由来ですが、コレは東北放送施設は今から45年前、東北放送から独立したOB=当時の専務が立ち上げた企業だと伺いました。会社に歴史あり……ですね。
ちなみに一番町四丁目商店街のアナウンスも、東北放送施設が手がけた物。
やはり商店街の組合事務所から、CDで音声を流しています。
2月半ばという時節柄、確定申告をPRするメッセージが組み込まれていました。
商店街のアナウンスやBGMは季節感を大事にしているようで、例えば青葉まつりが近付いて来ると「すずめ踊り」とか、マーブルロードおおまちでご紹介した野鳥の声も、実は季節によって変えています。
もう少し暖かくなれば、今度はウグイスの声が聞こえて来るはずですよ!
おまけ:
マーブルロードおおまちのスピーカーからは、生でも声を出せると聞きました。無理にお願いして、ウォッチンの宣伝をさせて頂きました!いやぁ〜緊張した……。ありがとうございましたm(-.-)m
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