ど〜なの?DJ
皆さんからの素朴な疑問・質問にお答えするべく
DJ淳吾が調査・奮闘するコーナー。
なんでも聞いてください!お待ちしています。


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[平成23年6月29日(水)放送]
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「津波で被災したお金は通用するの?」

今回は、岩沼市にお住まいのM.N.ズン、デン、ドーンさんから質問を頂きました。
「津波をかぶって変形したり色が変わってしまったコインって、通用するんでしょうか?」という内容です。
津波で被災したお金の話……早速ご本人にお会いして来ました。

岩沼市の竹駒神社で、待ち合わせ。
ズン、デン、ドーンさんは、職場でコツコツ貯めた小銭を山のように持参して下さいました。
たしかに、ひどく変形・変色してしまっている物が数多くありました。
特に1円玉は、ダメージが大きいようです。

聞けば、職場が津波をかぶってしまい、海水の影響なのか……硬貨がこのようになってしまったそうです。
ズン、デン、ドーンさんはこれらの貯めたお金を「使えるのであれば義援金に回したい」とおっしゃるので、ぜひともそのお気持ちを汲んであげたいなと思いました。

それに、今回の震災でこうした「被災した通貨」に関する疑問をお持ちの方は、とても多いと思うのです。
プロに聞いて、鑑定してもらう事にしましょう!

やって来たのは、日本銀行仙台支店。
発券課の増村憲(あきら)さんが、対応して下さいました。
たしかに被災した通貨に関する引き換えの相談が、震災後は急増しているそうです。

まずは特に変形・変色が激しくて、コレは通貨として正直あやしいと思われる1円玉を1枚見てもらいました。
拡大鏡でしばらくの間、あれこれ確認していた増村さん。一言「日本銀行としては1円貨としての価値を認め、全額引き換えが可能です」。

おぉ〜!良かった良かった。
他の1円玉も、かなり汚れはひどいものの、通貨としては問題ありませんでした。
キレイな1円玉と交換可能=つまり通貨として通用するとの事です。

ポイントは、@模様が確認できる事。そしてA重さの半分以上が残っている事、なのだそうです。
例えば1円玉の場合、本来の重さは1g。つまり半分の500mg以上残っていれば、原則としてキレイな物と交換してくれます。

1円玉は素材がアルミニウムのため、塩分や熱に弱く、こうしたダメージを受けやすいのだそうです。
なるほど……それで、状態の悪い1円玉が多かったというわけですね。

では、お札はどうでしょうか?
今回の震災では紙幣=お札が津波をかぶったり、火災で焼けてしまうといった被害が数多くあったといいます。そこで、お札の交換基準についても教えて頂きました。

増村さんによると、お札の場合コインと違って重さよりも面積が大きなポイントになって来るそうです。
まず、@裏表の模様が確認可能な事を条件に、A残っている面積によって引き換え額を決定……というのが、お札についての手続きです。

例えば千円札の場合。面積の3分の2以上が残っていれば、全額分1,000円の価値が認められるとの事。
それを計測するためには、目盛りが刻まれた専用の「鑑定板」を使います。

目盛りが異なる別の鑑定板もあります。
5分の2以上、3分の2未満しか残っていないお札については、半額用の鑑定板を使って、千円札なら500円分の価値を認めるという事です。非常に合理的な作業が行なわれるのですね。

日銀では被災したお金について、可能な限り良い状態で鑑定を行ない、救済したいとしています。
実際に、職員が津波をかぶったお札を乾かしてアイロンをかけたり、コインを拭いて模様が出るようにキレイにしたりという作業風景を写真で見せて頂きました。

とにかく心配な場合は、相談してみて下さい。
お近くの金融機関でも相談に乗ってもらえますが、日銀のばあい事前に電話での予約が必要となります。
出来るだけ自分で拭いてみたり、キレイにしてから持ち込んで頂けると、作業がスムーズに進められるとの事でした。

鑑定の結果、お預かりした硬貨は全て「通用する」との事でした。責任を持って東北放送の大震災義援金に入れさせて頂きます。
ズン、デン、ドーンさん、ありがとうございましたm(-.-)m

●問い合わせ
 「日本銀行仙台支店」
 TEL 022-214-3139



[平成23年6月15日(水)放送]
画像 画像 画像 画像 画像 ●Disc.67

「郵便ポストが近い理由」

「DJ」のコーナーは、震災後これまで被災地で頑張る人達や、公共施設の被害および復旧状況などを何度かに分けてお伝えして来ました。
それは刻一刻と状況が移り変わるものである事から、あえてこうしてホームページに残す事をしばらくしておりませんでした。

今回、久々に視聴者の方から頂いた質問をもとに取材に赴きましたので、調べた内容を掲載しようというわけです。

投稿者は、宮城野区にお住まいのM.N.チカコさん。
通勤路に郵便ポストが3つ接近している場所があるそうで、ずっと気になっていたようです。
ポストが近い理由や、設置基準などがあれば教えて欲しい……というご質問でした。

問題の現場は、若林区の土樋から愛宕橋を渡って、太白区越路までの区間。
車で走ってみると、およそ200mという距離にポストが3つ、左側に並んでいました。
なるほど……たしかに近いと言われれば近いような気もします。探しても見つからないような場所だってあるのに、これはたしかに気になりますよね。

郵便事業会社に聞いてみると、意外な事実が分かりました。
当初この3つ並んだポストは、両端の2つだけだったそうです。そのうち南側(=太白区越路)のポストは郵便局に設置されていましたが、1997年に老朽化した郵便局を今の愛宕橋のたもと(=2つのポストの真ん中付近)に改築移転。
その際、元の場所のポストは取り壊さずに残しました。

いっぽう、郵便局の前にはやはりポストがなければ……という事で設置したところ、結果的に3つのポストが近い位置に並ぶ位置関係となったのです。

またこの近辺は、愛宕橋をはさんで太白区側を郵便事業会社の新仙台支店、若林区側を若林支店がそれぞれ管轄する区域であるため、2つの支店が独自にポストを建てた結果、接近したとも考えられるそうです。

お分かりいただけましたでしょうか?

ちなみに、郵便ポストの設置基準としては、取り扱う郵便物の数、利用者数、隣接するポストとの距離などが考慮されるようですが、これは周辺人口など場所によって条件がまちまちであるため、具体的な数字をご紹介する事はできないとの事でした。



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