ど〜なの?DJ
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[平成24年8月15日(水)放送]
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「仙台でカンガルーを目撃!?」

今回はTBCの視聴者センターに頂いた、1本の驚きの電話がリサーチの端緒です。
「7月19日の深夜3時半過ぎ、国道4号線仙台バイパスの名取大橋付近で、カンガルーかワラビーらしき動物を2匹見ました」という驚きの目撃情報でした!

正直この情報を知った時には「え〜ウソ〜!!」という反応を私もしたのですが、当の目撃者と連絡を取ってみますと証言が非常に具体的で「もしかしたら信じてみてもいいかな?」といった気分になるのでした。
現場近くで待ち合わせをして、リサーチを始める前に、まずは八木山動物公園に下調べに出かけました。

飼育係の釜谷大輔さんに聞きます。
最初に確認ですが、日本にカンガルーやワラビーは元々いるものなのでしょうか?
釜谷さんの答は、もちろんNO!ペットとして飼われていた物が逃げ出したと考えるのが自然だとか。
何とカンガルーやワラビーは、オーストラリア本国の輸出許可さえあれば、ペットとして飼うのに特別な手続きは必要ないそうです。

そもそもカンガルーもワラビーも同じ「カンガルー科」の動物ですが、人の胸ほどの高さがある大きなものがカンガルー。せいぜい体高30〜40cmと小さいものをワラビーと呼んでいます。
また他にも、カンガルーは耳がとがっているのに対してワラビーは丸くて可愛い耳を持っています。
なるほど、違いはよく分かりました。

では本当にいるとして、一体どこを探せば見つかるのでしょうか。
釜谷さんは、カンガルーやワラビーの仲間は夜行性だといいます。
つまり日中はあまり出歩く事なく、木陰や草むらで休んでいる事が多いだろうというのです。
う〜ん、そりゃあ探すのが大変そうです。
ありがとうございました!では、捜索にいざ出発。

……というわけで、今回の情報提供者である畑谷一寿さんと、国道4号線名取大橋付近の仙台市内で落ち合いました。
運転代行を営む畑谷さん。当日の深夜3時半頃、お客さんを後ろに乗せた状態で、その動物を見たそうです。
実際に目撃したルートを走りながら、お話を聞きます。
ちなみに10年ほど同じルートを走っていますが、今回のような経験は初めてだとか。

当夜は河川敷近く、民家そばの茂みの所でちょこんと立っている1匹を発見。
ご自分で後で調べてみたところ、大きさも小さかったし、耳も丸くてネズミのように見えたので「ワラビーだろう」と思い至ったそうです。
ネズミでなくてカンガルーの仲間だと思った根拠は、その跳び方でした。後ろ脚だけでピョンピョンとリズミカルに跳ね、車の前を逃げて行きました。

さらに驚くべき事に、動物はもう1頭現れました!
曲がり角で2頭が合流。車の右側を、やはりカンガルーのような跳び方でしばらく並走したというのです。
「お客さんも一緒に見たから間違いない」と、話す畑谷さん。しかし、周りの人に話しても誰も信じてくれないどころかバカにされてしまうため、放送の力で見つけて頂ければ……と情報を下さったのでした。

河川敷に到着し、昼のあいだ潜んでいると思われる草むらを中心に捜す事に……。
しかし、すぐにあきらめモードに。これは広すぎる!
近くを通る人にも聞いてみましたが「そんなものは見た事がない」とのお答え。
また、河川敷の畑で野菜を作っている方にも尋ねましたが、作物を食べられてしまうなどの被害はないそうです。むむ。捜索難航。

餌を仕掛けようにも、ワラビーやカンガルーは草食性という事です。草や茂みが広大に広がる名取川の河川敷では、あまり意味がないでしょう。

畑谷さんには礼を言って別れ、取材班は別の日に深夜(早朝)の捜索も決行。
目撃情報と同じ、午前4時前の河川敷に立ってみましたが、う〜んやっぱり厳しいですね。
動物園でも見たような少し大きなネズミ程度の大きさのものが、見つかるはずもありません。断念……。

それにしても、目撃情報が事実であれば一体どうしてカンガルーの仲間が仙台近郊に現われたのでしょうか。
県内の主なペットショップに聞いたところ、10年以上前にワラビー1頭を販売したというお店が1軒見つかりました。
やはり飼われていた個体が逃げて野生化してしまったのでしょうか?真相は文字どおり、やぶの中です。

皆さんからも、情報があればぜひ番組宛にお寄せ下さい。
万が一、見つけた場合の注意点を、動物園の釜谷さんにお聞きしました。

「誰かのペットかも知れないので、動物園ではなくまず警察に通報して下さい。噛まれるかも知れないし、どんな病気を持っているか分からないので、自分で捕まえようとはしないで下さい」

本当にカンガルーやワラビーだとして、事情は分かりませんが、もし飼い切れなくなって捨ててしまった人がいるとすれば、無責任きわまりない話ですね。

※畑谷さんは取材の前後にも、同じルートを走って探して下さっていますが、あの奇妙な動物を二度と見かける事はないそうです。



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