ど〜なの?DJ

皆さんからの素朴な疑問・質問にお答えするべく
DJ淳吾が調査・奮闘するコーナー。
なんでも聞いてください!お待ちしています。


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[平成25年11月27日(水)放送]
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「慌しい年末!車内の忘れ物に注意」

年末に向けて、徐々にバタバタした空気になって来ましたね。忙しくて慌しいし、身の回り品も多いからついうっかり……なんて事はありませんか?
今回はバスや電車など、車内の忘れ物についてちょっとリサーチしてみました。

まずは街の声から。
一番町商店街を歩く方に聞くと、携帯電話や傘、本や財布といった忘れ物の経験がありました。
中でも、「傘」という声が目立ちましたね。安い傘だったりすると、皆さん問い合わせたりする事もなく、そのままあきらめてしまう事も!
実は私も、思い当たる節が……。

聞き込みを終えたところで、車内での忘れ物の実態を探るべくJR仙台駅の保管スペースを訪ねました。
どこにあるか、皆さんご存知ですか?
3階の新幹線南改札そばに部屋が設けられているんですよ。知りませんでした(汗)。

正式名称を「お忘れ物センター」というのですね。
看板のマークには、傘やカバンがデザインされています。やはり代表的な忘れ物という事なのでしょう。

倉庫のような場所をイメージしていたのですが、中に案内して頂くと少々こじんまりとしたオフィスですね。
忘れ物は、壁に据え付けられた大きなロッカーに保管されていました。
開けて頂くと、様々な物が入っています。

JR仙台駅では、沿線も含め列車内やホームでの忘れ物が1日170件から200件ほど。
1年間で何と、およそ6万件も届くといいます!どんな物が多いのでしょうか?

冬場に多いのは、やはり手袋やマフラーなどの防寒具なのだそうです。
年末の慌ただしさも手伝ってでしょうか、JRによると最も忘れ物が増えるのは、身に着ける物の多いコレから年末年始にかけての時期だといいます。

通年、多いのが携帯電話。そしてやはり、傘。
季節を問わず、時代を越えて忘れ物の定番といったところでしょうか。
皆さんも1度や2度は苦い経験があるのでは?

センターで忘れ物が保管されるのは最大6日程度で、その後は仙台中央警察署へ。
遺失物法の決まりで3ヵ月間持ち主が現れないと所有権がJRに移るため、忘れ物は再び駅に戻され、その後処分されてしまいます。

ちなみに仙台市交通局では、地下鉄や市バスの忘れ物のうち個人が特定されない物について、最終的にイベントなどで販売する事もあります。

センターに届いた様々な忘れ物は、発見場所などの情報をコンピューターに登録。日付や主なアイテムごとに鍵をかけてロッカーに保管しています。
さらに1つ1つに識別のためのタグを付けて、乗客からの問い合わせに速やかに応える態勢を取っているのです。
それでも、駅で保管しているうちに持ち主の元へ帰る忘れ物は、全体の3割ほどだといいます。

どれだけの忘れ物が処分されるかを想像すると、まずは身の回り品をきちんと確認、大事にしなければ……と思いました!



[平成25年11月13日(水)放送]
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「宮城の神社は式年遷宮をするの?」

今年は伊勢神宮や出雲大社で、社殿を造り替えて神様の引越しをする「式年遷宮」を迎え、話題となっていますよね。
そこで今回のDJでは、宮城県の神社では式年遷宮を行っているのか……という疑問について調べる事にしました。

そもそも「式年遷宮」とは何ぞや?
伊勢神宮では20年に1度、社殿を建て替えてご神体を移す儀式が、1300年以上も受け継がれて来ました。
その目的は、建物を新しくして、神の生命力をよみがえらせるため。また、宮大工の技術や建築の様式を次世代に伝える意味もあるとされています。

そこんとこを踏まえてまず訪れたのは、仙台の大崎八幡宮。
仙台藩祖・伊達政宗がこの地に祀って400年以上の国宝です。宮城県を代表する神社のひとつで、壮麗な桃山建築の社殿が特徴です。

質問に答えて下さったのは、権禰宜(「ごんねぎ」と読みます。神職の位のひとつです)の小野目稲美さんです。
小野目さんによると、大崎八幡宮は式年遷宮を行わないとの事。
というのも、国宝であるためそもそも建て替えが認められていないのだそうです。
代わりに定期的な補修工事を施しているという事で、紫外線や地震の揺れによる劣化を考慮して、うるしの塗り直しなどがその内容となっています。

修復にかかる費用は、国宝であるため主に国が負担。また県や仙台市による補助、さらに氏子や参拝者による寄付などからも賄われます。
江戸時代初期の1607年に建てられた現在の社殿は、修復を繰り返しながら当時の佇まいを今に伝えています。

続いては、岩沼市にある竹駒神社へ。
創建は9世紀半ばの平安時代。日本三大稲荷の1つに数えられる事もあり、正月ともなれば多くの初詣客が訪れます。

ここでも、権禰宜の土田泰士さんに同じ質問をぶつけます。
「竹駒神社では式年遷宮をしますか?」。
土田さんの答えはNOでした。竹駒神社では、痛んだ箇所をその都度修復する形をとっているそうです。

しかし現在の社殿は、1200年近い神社の歴史からすればとても新しい物だとか。
というのも1990年、過激派による放火で全焼。仙台藩5代目藩主・伊達吉村が寄進した建物が、一夜にして失われてしまったのです。

神社を崇敬する氏子や参拝者からの浄財(寄付)を受けて、かつての社殿より大きな建物が再建されました。

おしまいに訪れたのは、風光明媚な事で知られる塩竃神社。
8世紀前半の奈良時代に国府多賀城が設けられた際、すでに領内で祀られていたといいます。今も多くの人々の信仰を集める、由緒ある神社です。
禰宜(ねぎ)を務める大瀧さんに聞きます。

「塩竃神社では式年遷宮をしますか?」
「はい。します」

おおっ!何と。伊勢神宮で今年行なわれた式年遷宮が、塩竃神社でも受け継がれていました。
伊勢神宮と同じ20年に1度のサイクルで行なわれるという、塩竃神社の式年遷宮。最近では2年前に行なわれ、実は今も3つある社殿のうち1つで、修復工事が続いていました。

伊勢神宮のように社殿を丸ごと新しく建て替えるのではなく、屋根の葺き替えや漆の塗り替えをもって「式年遷宮」としています。
3つの社殿を神様に移って頂きながら、修復を行なうのだそうです。

ちなみに宮城県神社庁が把握している、県内931の神社において式年遷宮を行なっているのは塩竃神社1ヵ所だけでした。

大瀧さんは式年遷宮について、新しい気持ちで神社にお参りをして頂くための儀式だと語ってくれました。
また、神職として20年に一度のお祭りにご奉仕する事は大きな喜びだ……とも。

今回は宮城県を代表する神社を1日で訪ね歩きました。
修復の形こそ違うものの、それぞれ受け継いできたものを後世に伝えようとする思いが感じられました。


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