ど〜なの?DJ

皆さんからの素朴な疑問・質問にお答えするべく
DJ淳吾が調査・奮闘するコーナー。
なんでも聞いてください!お待ちしています。


FAX:022-229-2385 MAIL:watch-in@tbc-sendai.co.jp



[平成26年1月29日(水)放送]
画像 画像 画像 画像 画像 画像 画像 画像 ●Disc.122

「田んぼに転がる緑の袋!その正体は?」

三陸道を運転していたドライバーの方から「矢本IC近くの田んぼに大量の緑色の袋が!あれは一体何なんでしょうか?」という調査依頼を頂きました。

さっそく現場へ急行。情報どおり、矢本IC近くの田んぼに数えきれないほど沢山の緑色のビニール袋が転がっているのを発見!一体これは何だ!?

近付いて袋の中身をあらためてみたところ、お米を脱穀したもみ殻が入っていました。
でも、ここら辺一帯の田んぼから穫れるお米の量にしては多過ぎるように思われます。

近所を聞き込み……といっても通行人が見当たらなかったので、近くの会社を訪ねたり、民家にお邪魔したりしました。
しかし皆さん、「分からない」とか「パイプを埋めて、その上をもみ殻で囲う」など、知識のない僕にとっては正直要領を得ないお話ばかり。

ただ聞き込みの結果、複数の方から出て来たキーワードが「暗渠(あんきょ)」という言葉。地面や蓋で覆われた水路という意味です。
積み上げられたパイプ。そしておびただしい数の緑色の袋に入ったもみ殻。暗渠排水とは一体何をどうする事なのか、きちんと知りたくなりました。

一週間後。この日は重機が入って作業が行われ、関係者に話を聞く事もできるというので、再び現場を訪ねました。
宮城県東部地方振興事務所の後藤さんにお話を伺います。

まずは何と言っても「暗きょ排水」という工事が何なのか、でしょう。
後藤さんによると、田んぼの水はけを良くして農作業の効率化を図る工事なのでそうです。
具体的には、大型の機械が入りやすくなったり、コメ以外の畑作物を育てる事ができるようになるのだとか。

とにかく作業を見せて頂きます。
重機に近付くと、ごう音を立てながら何やら田んぼを掘っています。
後藤さんによると、これはトレンチャー(トレンチ=「溝」を掘る機械)と呼ばれる物で、60〜80cmほど掘った溝に、ポリエチレン製の排水管を人力で設置。
この排水管には水を集める穴が無数に開いていますが、土を直接かぶせると穴が詰まってしまうため、粒の大きなもみ殻で覆うのです。
もみ殻の間を、排水管に向けて水が集まるというわけですね。

水はけを良くすれば、水田から畑への切り替えもスムーズに出来、様々な作物を育てられる土地になるといいます。暗渠排水工事は、土地を最大限有効利用するための手続きなのかも知れません。

昔は素焼きの土管や竹を埋めていた事もあるという、この暗渠排水工事。本格化したのは戦後の食糧増産時代の事で、昭和40年代末期には今の形になったと言われています。

今回取材した暗渠排水工事は、矢本IC北側の田んぼの大規模区画整理に伴って地元の要望で工事が決まりました。事業規模はおよそ1億円。95haを田植え前までに終わらせる計画です。

ちなみに田んぼ1枚分の暗渠排水工事をするのに、もみ殻はほぼ田んぼ10枚分必要……との事。
もみ殻はお米を食べた後でも、こうした形で役に立っているという事を初めて知った、今回の「暗渠排水工事」の取材でした。



[平成26年1月15日(水)放送]
画像 画像 画像 画像 画像 画像 画像 画像 ●Disc.121

「今冬の感染症は?予防に関する大事なお話」

2014年最初の「DJ」は、まさに表題のとおりであります。寒さも厳しくなり、インフルエンザや感染性胃腸炎の流行する時期ですからね。

まず県の疾病・感染症対策室で、平山史子技術副参事に今シーズンの流行状況について伺ったところ、2013年末の時点で、宮城県のインフルエンザ患者数(定点あたり)は、全国でもっとも少なかったそうです。

最新のデータを見ても、宮城県の定点あたりの患者数は0.69人と、本格的な流行開始の目安である1人を下回っています。この数字は、全国の都道府県で比べても4番目に少ない数字です。
という事は、宮城県のインフルエンザ、今シーズンの流行はまだまだこれからなのでしょうか?

この点について平山さんは、例年正月が終わり学校が始まると流行が広がる傾向があるので、注意が必要との事でした。

一方、ノロウイルスなどが原因で起こる感染性胃腸炎は、宮城県内では去年11月末から急激に患者が増えた時期があり、やはり引き続きの十分な注意が必要な状況です。

抵抗力の弱い子どもやお年寄りの場合、重症化する危険もあるこうした感染症。
知っているようで知らない様々なお話を今回、東北大学病院の感染管理室で専門家に聞く事にしました。
感染症診療地域連携講座の具芳明先生です。

まずは我々も放送上、注意喚起などでよく用いる「うがい・手洗い」の有効性についてです。
具先生によると、たしかにうがいを定期的に行なっている人は、そうでない人に比べて感染が少ないという事が知られているそうです。

ただし、うがいはあまりに回数が多過ぎたりうがい薬を使い過ぎたりすると、かえって口内の環境が乱れてしまう場合があり、注意が必要とか。

むしろ、手洗いのほうが予防効果が高いとされています。というのもある研究では、人は5分に1回程度は無意識に鼻や口を手で触れているのです!
その都度、ウイルスが体内に入る危険がある事を想像すると、しっかり手を洗うのが大事だな〜って思いますよね(怖)。

インフルエンザウイルスの場合、アルコール消毒は有効だそうです。私も自宅やオフィスでシュシュッとやってます。
しかし、ノロウイルスはアルコールが効かないとされていて、やはり小まめに手を洗う事が重要のようです。

また具先生によると、ノロウイルスの場合インフルエンザのような予防接種ワクチンは現在、鋭意研究が進められている段階=開発中だそうです。

自覚症状がないならともかく、体調がすぐれなくても無理をして職場や学校へ行き、ウイルスを広げてしまう……。
流行が広がり長引くのは、そんな所にも大きな要因があるといいます。

具先生いわく「どんなに対策しても、かかる時はかかる」。
そんな時に、いかにきちんと休むか?僕は、自分の身体のためにも、他のまだかかっていない人のためにも、万が一感染してしまったら、しっかり休む事も社会的責任なのかなと感じました。



バックナンバー  最新版
BACK
line
UP↑