「大江千里」。この名を聞けば、J-POP・シンガーソングライターの活躍を思い出す人が多いはず。現在、彼はジャズピアニスト。全米デビューをし、ニューヨークで新しい人生を歩んでいます。日本でのキャリアを捨て、単身アメリカに渡ったのは47歳。世界的ジャスの名門校に入学し、憧れのジャズを一から学ぶためでした。ジャズのエリート学生、20歳以上年下の同級生たちに囲まれ、友人もなかなかできず…さらにある教授からは「この学校始まって以来の劣等生だ」と怒鳴られたことも…。
厳しい競争の日々の中で支えとなったのは大江さんが暮らす地元ブルックリンの人々との日常の交流でした。毎晩ピアノと向き合い、いつしか見出したのが“僕のジャズ”。そして、2012年に試験に合格し、卒業。52歳、「新人ジャズピアニスト・大江千里」の誕生です。
『ジャズという新しいものを手に入れたからみんなでいろんなことができる。音楽ってすごい。そういう曲を1曲でもやりたい。多くの人にパワーをもらって今がある』