大友貞子さん・90歳。代々歌い、踊り継がれてきた「閖上大漁唄い込み踊り」を唄うたびに、懐かしい風景が蘇ると言います。
古くから漁港として栄えた閖上。そのシンボル“貞山堀(ていざんぼり)”には藩政時代から米や建築材などが運ばれていました。船もたくさん着き、にぎやか。「大漁唄い込み」は、漁師たちが大漁を祝い唄ったもので、その声は集落に響き渡っていたそうです。
大友さんは、生まれも育ちも名取市閖上。終戦後、小学校の教員になり、長い間名取市閖上のたくさんの子供たちを教えてきました。
震災では、津波に遭いましたが九死に一生を得ました。その後、閖上を離れて暮らさざるを得ませんでしたが、地域の住民たちとのコミュニティー“閖上会”に参加し、今も、懐かしい閖上を語り継いでいます。ともに時間を過ごす中には、かつての教え子もいて「先生に元気をもらった」と話してくれました。
この日は、番組のスタジオで「閖上大漁唄い込み」の力強い歌声をご披露いただきました。