ドイツ人の梅村マルティナさんは編み物の名人です。
オリジナルデザインの毛糸を販売し、気仙沼の女性たちに手仕事の喜びを伝えています。
遺伝子学研究のために日本に来たマルティナさんは日本人男性と結婚し、子供を授かりました。
転機は、東日本大震災――
ドイツに帰ろうかと考えていた矢先の長男の一言
「友達を日本においていけない、ドイツに行きたくない」。
その時、自分も日本が大好きで、居場所は日本なのだと思い、残ることにしたのです。
そして、『被災地のためになにができるだろう』と考え、
“(編み物で)指を動かすことで自分の時間・空間ができる”と
大好きな毛糸を送りました。
当時、自宅のあった京都から何度も唐桑に足を運び、編み物の楽しさを伝え続けてきました。
そして、住民票を気仙沼に移し、気仙沼の駅前にアトリエを構えながら、活動しています。
「子供がいて、おかあさん、おばあちゃんがいて、コミュニティができてきた。
糸でつながり、みんなに支えられているから安心して進める。」
と話してくれました。