名取市閖上。仙台の食を支えてきた港町です。
かつては、“五十集(いさば)”と呼ばれる女性たちが内陸に魚を運び、
農村と海とをつないでいました。
閖上で、全国的にも有名な特産品は赤貝。
そして今、赤貝につづく名物にと、これまで福島沖が北限と言われてきた
“シラス”の水揚げが昨年7月から始まりました。
その後押しをしようと立ち上がったのは、宮城県農業高校「農業経営者クラブ」。
これまでも地元の特産を研究し、商品開発や地元の食のPR活動などを続けてきました。
今回の“シラス”プロジェクトのリーダーは、祭城武(さいきたける)さん、高校2年生。
西大條利成さん、渡部果歩さんとともに、シラスをPRするための商品開発に取り組みました。
そして、考案したのが「パリッと閖上おにしらす」。
ピリ辛に味付けしたシラスをごはんではさみ、春巻きの皮を使っておにぎらずにしたものです。
『ご当地!絶品うまいもん甲子園』では見事全国優勝を果たし、コンビニエンスストアで
商品化もされました(現在は販売終了)。
先日は、小学校で出前授業も行いました。
宮城の特産品について、おにしらすができるまで、など、子供たちに食について、
自分たちの思いも伝えました。
リーダーの祭城さんは、震災を経て改めて強くなった地元への思いや、食を通しての
地域の復興を考え、日々学んでいます。
今回のおにしらすのプロジェクトを通して「閖上の人たちを元気にしたいと思った」
と話してくれました。