南三陸ネイチャーセンター友の会 事務局長 藤田 岳さん
リポート:伊藤晋平アナウンサー
埼玉県出身の藤田岳さんは、震災後に南三陸に移住してきました。南三陸の自然に惚れ込んでの移住です。この街をどうこうしたい、という理由ではありませんでした。
被災した南三陸ネイチャーセンターを再建するために始めた「友の会」はもともとは市民活動の一つでしたが、現在はNPO団体として活動しています。
自然豊かな南三陸町には「里の風景」があるのにもかかわらず外遊びをしない子供たちが多いことに気がついた藤田さん。「自然と遊ばないなんてもったいない!!」と町内の子どもたちといっしょに自然に親しむ「自然の相談室」、自然で遊ぶきっかけづくりを現在行っています。
震災後「海が怖くて行けない」という子はいなく、震災がきっかけで外出をしないということはないということが判明しました。この活動を通じて、大人たちが街の復興には「自然との共存」も必要だと気が付いてきたといいます。南三陸の地域の魅力を大人の方も再認識し始めたことが大きな収穫だと話します。
これからの未来、自分達の子どもたちが育つであろう南三陸の地で、自然の魅力を感じ共存しながら生きる大切さを今後も育んでいきたいと話してくれました。
塩竈千賀の浦市場 共栄丸水産 水間正夫さん
リポート:飯野雅人アナウンサー
今月11月5日に塩竈市に水産物直売所「しおがま千賀の浦市場」がオープンしました。マリンゲート塩竈隣の今年5月に閉鎖した「塩竈みなと復興市場」でともに仮設店舗で復興を誓いあった4店舗が入った施設です。
店舗オープン初日は、水間さんの心のように晴れ渡り、雲ひとつない良い天候に恵まれました。
この市場の再開までには全国から復興支援に訪れた人々たちとの出会いが励みになったと水間さんは話します。中にはたまたま出会ったイラストレーターの方に商品をパッケージデザインしていただいたこともあったそうです。現在、震災前はライバルだった商店同士が協力し合い、新商品を共同開発したりしました。その商品は「しゃきしゃきわかめ」。塩竈の特産でもあるワカメや昆布の品種改良を今後も継続していきたいということです。
震災をばねに、仲間と絆を深めて「しおがま千賀の浦市場」で塩竈市を盛り上げていきたいと考えています。